社会保険労務士会の会員のための月刊誌「月刊社労士」6月号が届きました。
社会保険労務士を略して「社労士」。
全国に4万5000人の社労士がいます。
中小企業の社会保険、労働保険の手続き、給与計算や就業規則整備の仕事、助成金の申請、人事労務のコンサルティングなどの業務を担っています。
最近では、政府の打ち出した働き方改革、長時間労働是正、健康経営、ハラスメント防止、リスキリング推進などの仕事が増えています。
月刊社労士は、社会保険労務士会に所属する会員のための月刊誌。
ころころ変わる法令や規則等にキャッチアップするために役立ちます。
他士業では、eプックやデジタルブックに進化していますが、全国社会保険労務士会は未だに紙ベースです(笑)。
今月号では、社労士会の林智子常任理事の講演のレジュメが掲載されていました。
「欲しい人材の確保 働き方改革のポイント」
過去にないくらいの人手不足・・・魅力のない企業は、いくら求人を出しても誰も応募しないという大変な時代に突入しました。
少子化、人口減少による人手不足倒産という災禍が増えて行くことが予測されます。
林常務理事は、欲しい人材を確保するための10のポイントを指摘しています。
1 重要な退職理由の分析・・・長い勤務時間、上司の能力や資質に問題、成長機会がないことが退職理由で多いとのこと
2 不足している業務の洗い出し・・・階層別、職種別、スキル別に業務を洗い出し何が不足しているのかを分析
3 リスキリング(学び直し)を計画的に・・・人は費用、コストではなく、人的資本
4 育成する側の人材、ノウハウは重要
5 対策は中長期的視点で
6 求人情報は具体的に明記
7 「何となく採用」は本末転倒
8 賃金配分の検討を・・・人事評価や賃金体系の整備
9 賃金アップには従業員の納得必要
10 社労士診断認証制度の活用
人は石垣、人は城。
企業経営の柱は、やはり人材、人財です。
中小企業にとって、大変な経営環境ですが、知恵を出し、行動し、より良い会社、組織を作っていかなければ明日はありません。