「日本最強のマーケター2人の語る最新マーケティング」というコピー。
V字回復請負人にして伝説のマーケターの足立光さん(P&G、ヘンケル、ファミマ、マクドナルド担当)とP&G、スマートニュース、ロート製薬のマーケを手掛けた西口一希の共作本です。
P&Gは、世界最高水準のマーケティングを推進するメーカー・・・そこでお二人の接点があったようです。
なかなか面白そうな新刊本。
アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40
足立光・西口一希著 ダイヤモンド社 1500円+税
同書では、マーケティング、経営を巡る40の論点を取り上げ、これに対して解答していくというカタチになっています。
また、重要ポイントにはマーカーが引いてあるため、すばやく読めます。
マス媒体は、オワコンか?という課題設定から始まり、プロモーションや戦略などが、どう変わっていくのか?をサクサクと小気味よく解説していきます。
アフターコロナについては、巻頭と巻末に事例を挙げながら解説。
特に、解説「コロナがマーケティングにもたらした5つの影響」は、興味深い内容です。
1 今回のコロナにより何かが「変わった」ように見えるのは、実は今まで起こっていた傾向が加速しただけ
2 何を大事に思うか、何にお金を使いたいかというプライオリティが変わった人がいるということ
3 マーケティングの意思決定でのスピードと柔軟性がさらに重要になった
4 最適なメディアミックスが大きく変わった
5 広告制作のクリエイティブのオプションが増えた
ポケモンGOやサントリーBOSSなどのケースも紹介されています。
今後、自社のマーケティングを舵取りしていくヒントとして活用できると思います。
目次
第1章 デジタル時代のマーケティングの誤解
第2章 顧客理解における誤解
第3章 ブランディングの
第4章 プロモーションの
第5章 戦略策定の
第6章 アフターコロナのマーケティングで何を考えるべきか
アフタートーク コロナ後こそ、差別化ではなく独自化を目指そう
最後のパートでは、コロナ禍を乗り越えた好事例が紹介されています。
オイシックス、米国のホンダディーラー、コッタ、アソビュー、P&G、ロート製薬などが出てきます。
車が売れないので芝刈り機を売った、お菓子の家づくりキットを開発・・・なるほどと思わせる事例は納得できます。
ピンチはチャンス・・・コロナ禍というピンチを起点にマーケや経営を改めて考える良い機会なのかもしれません。
マーケター、営業、デジタル担当、経営者に読んでいだたきたい一冊です。