人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

リチートラ死去、フローレス声帯異常で来日中止~ボローニャ歌劇場総崩れ

2011年09月07日 07時05分46秒 | 日記
7日(水)。昨日の朝日朝刊の案内広告を見て愕然としました。「ボローニャ歌劇場日本公演キャスト変更のお知らせ」とあり、フローレス(清教徒アルトゥーロ役)→シラクーザ(9月24日)となっており、ほかにもガザーレ→サルシ、リチートラ→アロニカ、カウフマン→アルバレスなど変更だらけになっています

フローレスは「メト・オペラ・ライブビューイング」で何本かのオペラ映画を観て、是非ナマで聴いてみたいと思い、9月24日のチケットを購入したのです。それが、来日中止とは メト・オペラの「ラ・ボエーム」のミミ役アンナ・ネトレプコに次いで裏切られたという感じです。高いコストを払ってでもこの2人は聴きたかったのです

リチートラについては、8月27日にシチリアのラグーザ近郊でスクーター事故に遭い、カターニャの病院に入院していたことは新聞報道で知っていましたが、彼が歌う「エルナー二」はチケットを買っていないので、”影響なし”と静観していました。

昨日の朝出勤すると、同僚でオペラ好きのAさんが「リチートラが死んだってご存知ですか?」と訊くので、「えっ」と絶句してしまいました。フローレスのことも気になっていたので、早速「ボローニャ歌劇場」のホームページを見てみました。すると、

「リチートラ氏は昏睡状態が続いておりましたが、9月5日朝お亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます」とありました。

フローレスについては、9月2日付の”最新情報”で、「声帯を支える軟骨付近が充血・肥大のため3週間の声帯の休養が必要、との医師の診断により出演できなくなりました」とありました また、フローレスからのメッセージがあり「海水を飲みこみ激しく咳き込んだ時に声帯の開口部分の細い血管を傷つけてしまい、深刻な病状というわけではありませんが、この状態では歌うことができません。また日本を訪れることを待ち遠しく思っています」とありました.

代役が1人や2人ではない今回のケースは”仕方ない”で済む問題でしょうか?われわれオペラ好きは誰が歌うかによって高い投資をしてチケットを買うかどうかを判断するのです.それが,”あの人が来れなくなりました.この人も来れません”では,いったい誰を聴きに行ったらいいのか もちろん,過去のケースを見れば主役クラスの歌手の代役が大当たりして世界的に活躍するようになったということもあるでしょう.でも,そういったケースは極めて限られていると思います.何の保証もないのです.

新聞の広告でもホームページ上でも「出演者変更に伴うチケットの払い戻し,公演日・券種の変更は致しかねます.ご了承ください」とあります.キャンセルが相次いだらトンでもないことになることは理解できますが,われわれはいったいどこにこの怒りをぶつけたらいいのでしょうか

歌手の怪我や病気だけだったら仕方ないと思って諦めるしかないと思いますが(それが本当かどうかは別として),本当の理由が東京電力の原発事故による放射能汚染に対する心配にあるとしたら,とてもやり切れない想いです



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