人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ワーグナー「ラインの黄金」初演日~1869年9月22日

2011年09月22日 06時36分33秒 | 日記

22日(木).昨日は大型台風の襲来に備えて、早く帰るのではなくて、遅く帰ることで対処することにしました。早い話が地下の飲食店で7人で飲みました。最初,串焼きRで飲んだのですが,だんだん混んできたので,たまにはKにも行ってみようということで,揃ってお店に入り飲みました.すると,あっという間に満員御礼に.もう1件の炭火焼鳥Oも満席でした.台風特需ですね

   閑話休題 

今日はワーグナーの舞台祝典劇「ニーベルングの指輪」四部作の「序夜」に当たる「ラインの黄金」が初演された日です.1869年9月22日のことでした.

「ニーベルングの指輪」は中世のドイツ英雄伝説や北欧神話を下敷きにして,ワーグナー自身がドイツ語の台本を作りました.物語は,ラインの黄金から作られた,富と権力の象徴である”指輪”を巡って,天上,地上,地下それぞれの世界で闘争が繰り広げられる,という内容ですが,大規模なオーケストラ編成によって壮大な音楽が展開されます

ワーグナーと言えば18日付の日経朝刊に「歌劇新演出・伝統に挑む・100回目の独バイロイト音楽祭」というタイトルの記事が載りました.要約すると、

100回目の節目を迎えた今年のバイロイト音楽祭で,新演出や子供向け歌劇などの新機軸が目立った.8月18日の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を演出したワーグナーのひ孫カタリーナ・ワーグナー(33)が,終演後に登場したときにブーイングを浴びた.ゲーテ,バッハ,ワーグナーなどドイツの巨匠12人が縫いぐるみ姿でラインダンスを踊るシーンもあった  日本人の観客からは「まるで新喜劇」との感想も.一方,子供たちのために,4部作で16時間に及ぶ「ニーベルングの指輪」を1時間半に縮めて物語り調の楽曲に仕立てる試みもあった

最近15年でみた聴衆数は下がり気味で,若年層の関心は高くない.1925人収容の劇場で「10年待ちは当たり前」といわれたチケット事情も,少しだけ緩和した.音楽祭の伝統と神話を維持しながら,将来のファンをどう広げるか.クラシックの本場にも時代の挑戦が忍び寄る

 一方、21日付の朝日朝刊には「過激な演出緩めず・独バイロイト音楽祭100回目」のタイトルの記事が載りました。

カタリーナ・ワーグナーは「ニュルンベルグのマイスタージンガー」を演出したが、ワーグナーのかぶりものをした男性がブリーフ1枚で躍るシーンがあった・・ 背景には保守的なワーグナー崇拝者の手から作品を「解放」し、新たなワーグナー受容の歴史へと道を開きたい、との強い思いがある。音楽祭当局は、生誕200年の2013年に向け、さらなる改革を進める意向だ。

「時代とともに演出も変わる」、それもいいでしょう。しかし、まず音楽が第一にあるべきで、音楽を台無しにするような演出であれば、それは作曲者の意図を否定するものでしょう一連の改革の中で、長いオペラを短くして子どもたちに観せるという試みはいいことだと思います。中には「オペラのダイジェスト版などとんでもない」という向きもあるかもしれませんが、まず、その作品に触れることが大切なのだと思います

[写真はオットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団によるワーグナー「管弦楽曲集Ⅰ」のCD]

       

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする