24日(金)。昨夕は地下のRで4人で飲み,その後X部長と連れだってHCビル地下のKB亭で飲みました 両店でしこたま飲んで食べたので,今日は久しぶりに朝から絶不調です と言う訳で,わが家に来てから198日目を迎え、1,000mm走で10秒を切ってゴールインし、褒められるモコタロです
桐生君? ぼくのライバルだよ イナバの白兎の時代からね
閑話休題
村松友視著「銀座の喫茶店ものがたり」(文春文庫)を読み終わりました 村松友視は1940年,東京生まれ.慶應大学卒業後,中央公論社勤務を経て作家デビューし,昭和57年に「時代屋の女房」で第87回直木賞を受賞しています この作品は2009年1月から2010年12月までの2年間,小冊子「銀座百点」に連載された銀座の喫茶店45店を巡る「物語」です
入ったこともある喫茶店もあれば,前を通り過ぎただけのお店もあれば,まったく名前さえ知らないお店もあります 何度か入ったことがあるのは「洋菓子舗ウエスト」しかありません.ここは静かなクラシック音楽が流れているのが特徴です お店の一角には巨大なベートーヴェンの胸像が据えられていますが,この本によると,伊藤博文が欧州外遊の際に,音楽好きの息子のために買い求めたもので,開店間もない頃の常連だった古美術商が「自宅には大きすぎる」と寄贈したものと伝わっているそうです 知りませんでした.久しぶりに行ってみようかと思います
私は作家では向田邦子が好きなのですが,彼女が行きつけだった「ブリッヂ」という喫茶店が西銀座デパートの地下にあるそうです.この地域はもともと朝日,読売,毎日の三大新聞社が集まっていたところで,向田邦子はこの店で原稿の執筆をしていたといいます もっとも今では内装が変わり、どこに彼女が座っていたのか表向きには分からないとのことです
何の前触れもなくジョン・レノンとヨーコ夫人が訪ねた喫茶店もあります 歌舞伎座近くの「銀座樹の花」というお店で,時は1979年,開店4日目に二人がふらりと立ち寄ったそうです.その時,ジョン・レノンはコロンビア・コーヒーを,ヨーコ夫人はダージリン・ティーを注文したそうです
ちょっと分からないのは,その昔,銀座ソニー通りにあった「銀座らんぶる」と,この本で紹介されている「カフェ・ド・ランブル」の関係です.「銀座らんぶる」はクラシック音楽を聴かせる「クラシック喫茶」でしたが,火事で焼失して今はありません 「カフェ・ド・ランブル」の方はコーヒーの世界で知らない人はいないほど有名なお店のようなので,多分何の関係もないのでしょう
クラシック喫茶「らんぶる」と言えば,その昔は新宿歌舞伎町にもありました.銀座らんぶるでも歌舞伎町らんぶるでも,よくモーツアルトをリクエストをしたものです 今でもたま~に行くのは渋谷の「ライオン」ですが、最近はとんとご無沙汰です
この本の巻末には,45店の位置が分かる銀座の地図が掲載されています 時間が出来たら,この本を片手に45店を巡ってみるのもいいかもしれないな,と思っています