人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

秋山和慶+東響で鉄道にまつわるクラシックを聴く~組曲「銀河鉄道999」も

2015年04月26日 09時05分39秒 | 日記

26日(日).わが家に来てから祝200日目を達成したモコタロです 

 

          

           tora家に来てから200日も経ったんだって・・・・速いなあ!

 

 

  閑話休題  

 

昨日,初台の東京オペラシティコンサートホールで東京交響楽団のオペラシティシリーズ第85回定期演奏会を聴きました プログラムは①E.シュトラウス「ポルカ”テープは切られた”」,②J.シュトラウス2世「ポルカ”観光列車”」,③ヴィラ=ロボス「カイピラの小さな列車」,④ロンビ「コペンハーゲンの蒸気機関車のギャロップ」,⑤オネゲル「パシフィック231」,⑥青木望「組曲”銀河鉄道999”」です 指揮は東響桂冠指揮者・秋山和慶,ソプラノは半田美和子,ナレーションは声優・堀江一眞です

 

          

 

この日のプログラムはチラシの謳い文句にあるように「筋金入りの鉄道マニア秋山和慶による『鉄道賛歌』」です コンマスの水谷晃の合図でチューニングが行われますが,オケはステージの端から端まで所狭しと詰めています.取り上げる曲が”鉄道”なので重量感のある編成が必要なのでしょう

1曲目のエドワルド・シュトラウスのポルカ「テープは切られた」は,1869年2月,ウィーンのディアナザールで開かれた『オーストリア北部鉄道公社』舞踏会のために書かれました.エドワルド・シュトラウスは有名なヨハン・シュトラウス1世の息子の一人ですが,今年が生誕180周年に当たります.コンサートの幕開けに相応しい楽しい曲です

次いでヨハン・シュトラウス2世のポルカ「観光列車」です.この曲はオーストリア中部を走る世界初の山岳鉄道ゼメリング線の開通10周年を祝って作られました この曲も先の「テープは切られた」とともにウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサートで時々演奏されるお馴染みの曲です いつもはしかめ面をして演奏しているオケの面々も,顔の表情が軟らかく,演奏を楽しんでいるように見えました

3曲目はブラジル生まれのエイトル・ヴィラ=ロボスによる「カイピラの小さな列車~ブラジル風バッハ第2番より第4楽章」です プログラムの解説によると,カイピラとは,ポルトガル語で田舎風という意味ですが,ブラジル南部の田園地帯や方言も指すとのことです.蒸気機関車が出発し,力強く前進して次の駅に着くまでを,サクソフォーンやパーカッションなどもフルに活用しながら情景を表していきます

4曲目はデンマークの作曲家ハンス・クリスチャン・ロンビ(1810-1874)の「コペンハーゲンの蒸気機関車のギャロップ」です.噂によるとロンビは「北のヨハン・シュトラウス」という異名を持つそうです この人は1843年に開園したチボリ公園のオーケストラ・コンサートに長い間携わっていたとのこと この曲は1847年に作曲されましたが,蒸気機関車が出発し,速度を増して次の駅に着くまでをリアルに描いた音楽です.弦楽奏者も管楽奏者も打楽器奏者も演奏が楽しそうです とくに打楽器は大忙しの様相ですが,大活躍で満足げです

5曲目はフランス出身のアルテュール・オネゲルの「パシフィック231(交響的楽章第1番)」です.この曲は1923年,彼が31歳の時の作品です オネゲルは学生時代から蒸気機関車マニアで,当時の花形機関車の車軸配列=先軸2,動輪3,後軸1の2・3・1配列のことを北米では”パシフィック”と呼んだ・・・・に着想を得てこの曲を作曲したそうです 前に演奏された4人の作曲家による「鉄道賛歌」とはちょっと趣が変わっていて,多少”現代音楽風”です

 

          

 

休憩後は青木望(1931~)の組曲「銀河鉄道999(スリーナイン)」です.松本零士(1938~)の名作アニメ「銀河鉄道999」に音楽を付けたものです この作品のテレビ放映は1978年9月から81年3月にかけて,初の劇場版は79年夏に公開されたそうです.アニメの世界には疎いので,プログラムの解説に頼ると,銀河鉄道999の物語は

「機械伯爵(機械化人)に母親の加奈江を殺された星野鉄郎は,謎の美女メーテルからパスをもらい銀河超特急999に乗り込み,行き先の分からないミステリアスな銀河の旅に出る 機械の身体=永遠の命を巡って揺れ動く哲郎.惑星という『停車駅』で繰り広げられる幾多の出逢い,出来事.哲郎の旅はさて.メーテルの正体は???」

鉄道オタク秋山和慶が駅長のキャップを被り,青い”制服”を着たナレーター堀江一眞とともに登場し(2人とも上のチラシと同じ恰好),スタンバイします ナレーションを語って演奏が入り,またナレーションが入って演奏に移りというスタイルで音楽が進められます

途中,上方からソプラノの声が聴こえてきたので,見上げると左サイドの3階バルコニー席でソプラノの半田美和子がスキャットを歌っているのが見えました パイプオルガンの下(P席)と左サイドの2階バルコニー席の人には,彼女がどこで歌っていたのか分からなかったのではないかと思います 演出上の理由からか.半田はマイクを使って歌いました.これはクラシックではないからいいのか・・・・と一人納得しました

定期演奏会では,たまにはこうした試みも良いのかも知れませんが,個人的にはあまり積極的に評価はできません

 

コメント (4)
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