人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

パノハ弦楽四重奏団のコンサートを聴く~日経ミューズサロン

2015年12月01日 07時15分18秒 | 日記

1日(火)。早いもので今日から12月。今年も残すところあと1か月になってしまいました わが家に来てから430日目を迎え、今日も体重計に乗るモコタロです

 

          

              ぼくは 別に 体重は気にしてないよ ただ休んでるだけ

 

  閑話休題  

 

さて、昨夕はコンサートがあるので子供たちのために料理を作り置きして出かけました。和食の定番”ぶり大根”に初挑戦です レシピを見て初めて知ったのですが、最初はぶりと大根を焼くのですね 「煮る時間を短縮するため」と書いてありました。さっそく、ここで失敗しました。4人前(600g)をいっぺんに焼いたこともあってか、ぶりが崩れてしまいました 出来上がりは下の写真の通りです。どうです、この見事な”煮崩れ感”・・・・ただし、見た目に反して味は十分に「ぶり大根」という料理に耐えられる出来でした。これは娘のお墨付きです たぶん、焼かないで最初からじっくりと煮た方が良いのではないか、というのが私の見解ですが、さてどうでしょう

 

          

 

昨夕、大手町の日経ホールで第442回日経ミューズサロン「パノハ弦楽四重奏団 結成45周年記念公演」を聴きました プログラムは①モーツアルト「弦楽四重奏曲第17番変ロ長調K458”狩”」、②ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番ヘ長調”アメリカ”」、③スメタナ「弦楽四重奏曲第1番ホ短調”わが生涯より”」です

 

          

 

自席は1階H17番、センターブロック右から2つ目です。会場はかなり入っている様子です パノハ弦楽四重奏団は、第1ヴァイオリン=イルジー・パノハ、第2ヴァイオリン=パヴェル・ゼイファルト、ヴィオラ=ミロスラフ・セフノウトカ、チェロ=ヤロスラフ・クールハンの4人から成ります。全員が1950年~52年の生まれで、1971年に正式に活動を開始し、結成45周年を迎えようとしています

4人が登場し、1曲目のモーツアルト「弦楽四重奏曲第17番変ロ長調k458”狩”」の演奏に入ります。この曲は、敬愛するハイドンに捧げた「ハイドン・セット」6曲のうち4番目の曲です 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ」の冒頭を聴いたとき、「やさしい」というか、「ソフトなタッチの演奏だな」と思いました 第1ヴァイオリンはもちろんのこと、全員が強く主張することがありません。それは第2楽章~第4楽章でも同様です。極めておとなしい演奏、言い換えれば、メリハリのない演奏と言えなくもありません 聴いていると、アンサンブルに引っ掛かりを感じます。ベストな状態とは言えないのではないか、と思えてきます

期待するのは2番目のドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番ヘ長調”アメリカ”」です この曲はドヴォルザークがニューヨークのナショナル音楽院の院長としてアメリカに赴任している間に、第9交響曲”新世界より”とともに作曲したものです 3日間でスケッチを書き上げ、その後11日間で全曲を完成したと言いますから、モーツアルト並みの速さです 全曲を通して親しみやすい曲想です 4つの楽章から成りますが、聴かせどころは第2楽章「レント」でしょう。しみじみとした抒情的な曲想で郷愁を誘います

1曲目が期待にそぐわなかったので、この曲に賭けることにしました さてその第2楽章です。かなりいい感じで第1ヴァイオリンが演奏しています。ところが、中盤に入って急にアンサンブルが大きく乱れました どうしたことでしょう?? 後半は何とか立て直しを図りましたが、個人的には最後まで不協和音が頭の隅に引っかかっていて十分には楽しめませんでした

こうなると最後の望みは3曲目のスメタナ「弦楽四重奏曲第1番ホ短調”わが生涯より”」です。4つの楽章から成りますが、スメタナが各楽章にコメントを残しているおかげで、曲の理解に役立ちます 第1楽章はヴィオラによって悲劇的なテーマが奏でらますが、スメタナのコメントは「青年時代の芸術への愛、ロマン的な感情、言い表しがたい憧れ、そして、やがて来る不幸の予兆を描いている」というものです

第2楽章は「青年時代の楽しい回想、その頃の私はダンス狂として知られていた」というものです なるほどポルカのような曲想が聴こえてきます。第3楽章は「のちに私の妻となった少女との初恋の幸福な思い出をよみがえらせてくれる」と書かれています。ちょっぴりロマンティックな曲想です

そして最後の第4楽章は「ボヘミアの民族音楽の要素を自作に取り入れる道を見い出した喜び」、途中から「難聴の始まり、悲しい将来とともに、わずかな回復への希望や芸術への愛の思い出」、そして「最後に残るのは、痛みと絶望の思い出」となっています。これらのコメントの通り音楽が奏でられます。スメタナもベートーヴェンと同じように難聴に苦しんだのですね

こうした作曲者のコメントに助けられたこともあって、4人の演奏はすんなりと耳に馴染んで入ってきました 恥ずかしながら、私がこの曲を聴くのは初めてでしたが、比較的分かりやすい曲だと思いました

4人はアンコールにモーツアルトの弦楽四重奏曲(何番かは不明)の「メヌエット」を、次にドヴォルザークの弦楽四重奏曲(同)からある楽章を演奏し、コンサートを締めくくりました

この日のコンサートは前半が期待外れ、後半が名誉挽回といったところだったでしょうか

 

          

 

コメント (4)
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