8日(火)。わが家に来てから437日目を迎え、見慣れない箱を見つめるモコタロです
ご主人に何か届いたけど おとしくれ ってな~に?
閑話休題
昨日は、夕食に「白菜、鶏肉、シメジのクリーム煮」を作りました あとは、野菜と海藻と生ハムのサラダ、エリンギと豆腐とワカメの味噌汁です。娘に「白菜のクリーム煮を作ったよ
」と言ったら、「要するに、クリーム・シチューね
」と返され、「なるほど、そう言われてみると そうだな」と思いました
食後の感想は「美味しかった」そうです
昨日、神楽坂のギンレイホールで「サイの季節」と「雪の轍(わだち)」の2本立てを観ました
「サイの季節」はパフマン・ゴバディ監督による2012年イラク・トルコ合作映画です
時はイラン・イスラム革命時、ある男の陰謀によって詩人サヘルは不当に逮捕される 30年後に釈放され、生き別れになった妻ミナの行方を探し始めるが、政府のウソによって彼はすでに死んだことになっていた
一方、夫の死を信じ込まされた妻ミナにある男が結婚を迫る。その男こそがサヘルを監獄に送り込んだアクバルだった
この映画は、実在するクルド系イラン人の詩人サデッグ・キャマンガールの実体験を基に描かれたドラマです 日本語題は「サイの季節」ですが、なぜそういうタイトルにしたのか?たしかに、主人公が乗る車が平原を走っている時、横から飛び出してきたサイを撥ねるシーンがありますが、そのシーンしかサイは登場しません。その真意は不明ですが、映画そのものはどのシーンも映像が美しく、かのマーティン・スコセッシ監督がネームクレジットで称賛しただけのことはある映画です
さて、次は2014年ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督によるトルコ・フランス・ドイツ合作映画「雪の轍(わだち)」です
親の膨大な遺産を受け継ぎ、トルコの世界遺産カッパドキアで洞窟ホテルのオーナーとして裕福な暮らしを送る元舞台俳優のアイドゥンは、地方紙にエッセイを連載したりして自由に生きている 彼には若く美しい妻二ハルがいるが、どうもそりが合わない
出戻りの妹ネジラも彼の書くエッセイに批判的な意見を言ったりしてうまくいかない
さらに家賃を滞納する聖職者一家とのいざこざにも悩まされる。雪に閉ざされた部屋の中では、常に終わりのない会話のやり取りが交わされる
この映画では、なぜかもの悲しい旋律が何カ所かで流れます 私はてっきりエリック・サティの「ジムノベティ」か「グノシュエンヌ」かと思っていたのですが、最後のエンドロールを観ていたら「シューベルトのピアノ・ソナタ」と出てきました
長調の曲であることまでは分かりました。分からないままでは悔しいので、家に帰ってさっそくCDを引っ張り出して調べることにしました。ウィルヘルム・ケンプによる「シューベルト・ピアノ・ソナタ全集」(7枚組)です。7枚を片っ端から聴く暇はないので、「長調」「後期のソナタ」をキーワードに見当を付けて取り出したのが「ソナタ・イ長調作品959」です
第1楽章は「アレグロ」なので違うと思い、第2楽章「アンダンティーノ」をかけると、ビンゴでした
実はシューベルトの曲は滅多に聴かないので、目的のメロディーを突き止めるまで相当時間がかかると覚悟していたのです
まさに”リーチ・一発・ツモ”でした
久しぶりにシューベルトのピアノ・ソナタを聴きましたが、いいですね シューベルトの曲って独白だと思います
それにつけても、映画を観るとどうしても音楽に集中してしまい、クラシック音楽が流れないかと耳を傾ける癖がついてしまいました