人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

江副記念財団コンサートを聴く~若者たちの競演~紀尾井ホール

2015年12月24日 07時16分20秒 | 日記

24日(木)。わが家に来てから453日目を迎え、クリスマス・イヴの夜を前にダジャレを言って一人楽しむモコタロです

 

          

             グッド イヴニング! クリスマス イヴニング!

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に大学時代の友人で勝浦在住のS君が送ってくれた金目鯛を煮つけました あとはサラダ(レタス、ダイコン、ブロッコリ、アスパラガス、トマト)と、小松菜のお浸しです。金目鯛は自分で言うのもなんですが、大成功でした 娘・見知ュランも最高得点を付けました

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、紀尾井ホールで「第21回江副記念財団リクルートスカラシップ コンサート」を聴きました このホールでもクリスマスツリーがお出迎えです。今日はイヴですね

 

          

 

このコンサートは毎年、内外で研修を重ねた江副記念財団の奨学生たちが、1年の成果を披露するものです 出演者は第35回から第44回までの奨学生たち12名です

 

          

 

会場の入口では、上のプログラムと一緒に、この日の出演者が顔写真入りで紹介されている下のパンフレットが配布されました

 

          

 

さらに下の記念品が配布されました。いったい何だろう

 

          

 

中を開けてみると十二支を配した絵葉書セットが入っていました 素材は「手漉き紙」で絵柄は金箔使用、高級感があります 障がい者雇用を目的として設立した江副記念財団の関連の特例会社が作成したとのことです。”あのリクルート”の江副さんも随分多方面で活動しているのだな、と思いました

 

          

                             

そして、ロビーで下のコンサートの予定時間表を見て唖然としました

 

          

 

午後1時に始まるコンサートが終わるのは何と5時半です 会場に来て初めて、2回の休憩を挟んで4時間半のマラソン・コンサートであることが分かった次第です 数年前にイイノホールで聴いた同コンサートはせいぜい2時間半くらいだったと思います。そのつもりでいたので予想外の長時間コンサートに驚きました 

自席は2階C1列24番。2階最前列ですが、右のどんづまりです。会場は8割方埋まっている感じでしょうか プログラムによると、次の通り3部に分かれていることが分かりました

 

          

          

第1部のトップバッターは第36回奨学生、北村朋幹(ピアノ)です。1991年生まれといいますから今年24歳です 彼が弾くのはベートーヴェンの「6つのバガテル」です。ベートーヴェンが第九を作曲していたのと同時期に書いた作品ということです。ということは、その当時は耳がほとんど聞こえない状態にあった時期です 6つの曲は緩→急の繰り返しで演奏されますが、個人的にはこの曲はあまり聴き込んでいないせいか、本当の良さが分かりません 特に前半の3曲は捉えどころがない難しさを感じます。ただし、演奏は緩急をしっかりと踏まえた素晴らしい演奏でした

次いで第44回奨学生、二瓶真悠(ヴァイオリン)です。彼女も1991年生まれの24歳です。彼女が弾くのはリヒャルト・シュトラウスの「ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調」から第1楽章です 作曲者の唯一のヴァイオリン・ソナタですが、24歳の時の作曲です。二瓶は同じ年齢の作品を選んだことになります。非常に素直で真摯な演奏姿が好印象を与えます

3番目は第43回奨学生、阪田知樹(ピアノ)です。1993年生まれの22歳です。バルトークの「3つのチーク県の民謡」と「ピアノ・ソナタ」を弾きました 2曲とも民族色豊かな曲想ですが、「バルトークらしいな」と思いながら楽しく聴きました ソナタの第1楽章などはストラヴィンスキーのバーバリズムを感じさせるパッセージがあったりして面白く聴きました

第1部の最後は第37回奨学生、黒川侑(ヴァイオリン)です。1990年生まれの25歳です。ドビュッシーの「ヴァイオリン・ソナタ」を北村朋幹のピアノ伴奏で弾きました これはドビュッシー最後の作品ですが、黒川はフランス情緒たっぷりに弾き切りました。北村朋幹のピアノもばっちりでした

 

          

 

15分の休憩後、第2部は第43回奨学生、山根一仁(ヴァイオリン)から始まります。1995年生まれの弱冠20歳です ベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第2番」を北村朋幹のピアノ伴奏で弾きました。ベートーヴェン27歳の時の作品ですが、テクニック上はそれほど困難さを感じない曲ですが、味わいのある曲です 二人の演奏を聴いていて、新日本フィルのコンマス・豊嶋泰嗣氏が園田高広氏と組んで、今から10年以上前に すみだトリフォニーホールで開いた「ベートーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会」のことを思い出しました この曲の第1楽章はピアノの愛らしい軽快なメロディーから入るのですが、重厚なイメージを抱いていた園田氏の軽やかな演奏に感動を覚えました 余計なものをすべて捨て去った身軽な演奏とでも言うのか、あの時の園田氏は人生を達観していたように思います。その数年後、彼の訃報に接しました

次は第44回奨学生、山根と同じ1995年生まれの20歳、桑原志織(ピアノ)です。バッハ作曲ブゾー二編曲による「シャコンヌ」を演奏しました この曲はバッハの「ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調」の最終楽章”シャコンヌ”をイタリアの作曲家でピアニストのブゾー二がピアノ・ソロ用に編曲したものです。ステージに登場した桑原は20歳とは思えない落ち着いた貫禄で、技巧的に相当難しそうなシャコンヌを堂々と弾き切りました

次いで、第43回奨学生、1994年生まれの21歳、城戸かれん(ヴァイオリン)です。シューベルトの「華麗なるロンド ロ短調」を北村朋幹のピアノ伴奏で演奏しました 演奏を聴いて思ったのは音が非常にきれいだということです シューベルト特有の繰り返しメロディーを変化を付けて演奏しました

第2部最後は第42回奨学生、1994年生まれの21歳、岡本侑也(チェロ)です。ドビュッシーの「チェロ・ソナタ ニ短調」とロストロポーヴィチの「ユーモレスク」を、阪田知樹のピアノ伴奏で弾きました チェロ・ソナタはいかにもドビュッシーらしい印象的な曲想ですが、朗々と奏でられるチェロが心地よく響きました ユーモレスクは故ロストロさんのアンコール・ピースだったとのこと。極めて短い曲ですが、岡本は速く力強いパッセージを気持ちよさそうに演奏しました

私的にはこれでギブアップです 第3部は15分休憩後に再開されますが、すべてが終わるのは午後5時半。あと1時間半を聴き通す気力も体力もありません。前日の飲み会が効いています

第37回奨学生の黒川侑、第41回奨学生の弓新、第44回奨学生の坪井夏美、第44回奨学生の上野通明の演奏は聴かずに帰ることにしました 心残りを言えば弓新(ゆみ・あらた)の演奏するサン=サーンスの「ヴァイオリン・ソナタ第1番」を聴いてみたかったと思います

 

          

 

コメント
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