11日(金)。わが家に来てから440日目を迎え、久しぶりにドアップで登場するモコタロです
チーっす アップに耐えられるモコタロで~す
閑話休題
昨夜、遅く帰ってきた娘が、突然「退職おめでとう。退職祝いですよ」と言ってプレゼントをくれました
持ち上げてみると、ちょっと重みがあります お歳暮シーズン、ひょっとしたら1万円札の詰め合わせセットかな?と思いましたが、すぐに「あり得ない」と否定 さっそく開けてみました
Kindle(電子書籍リーダー)が現れました 10月末の退職前後から「退職祝い、どうしよう、どうしよう」とさかんに独り言を言っていましたが、私が普段から本を読んでいるのを知っているので、思いついたのでしょう。遅まきながらも嬉しいものです さしあたって、使用方法が分からないので、画面に出てくるという「ユーザーガイド」を読むことから始めようと思います
も一度、閑話休題
昨日、早稲田松竹で「アリスのままで」と「サンドラの週末」の2本立てを観ました 「アリスのままで」は2014年アメリカ映画で、原題も「STILL ALICE」です
50歳のアリスは高名な言語学者として活躍し、教鞭をとるコロンビア大学でも学生たちから一目置かれる存在として敬われていた 夫のジョン、法科大学を卒業した長女アナ、医学院生の長男トム、ロスで女優を目指すリディアと愛情あふれる家庭を築いていた そんなアリスは突然、物忘れが激しくなり、専門医の診断を受けたところ、若年性アルツハイマーであると宣告される しかも、子供たちに遺伝する確率の高い家族性のアルツハイマーであることが分かる アリスは家族に見守られながら不治の病と闘う。彼女は、まだ意識がはっきりしている時に、パソコンに、近い将来記憶がすっかり失われたときに「アリスのままで」いられるためのメッセージを残す パソコンの映像には、もし家族の名前や誕生日が分からなくなった時にやるべき行動がアリス自身の言葉で語られていた。ある日、朦朧とする意識の中でパソコンを開くと、アリスが語るメッセージが表れる。アリスがアリスのままでいられるためのメッセージとは何だったのか・・・・アリスはこの困難にどのように立ち向かおうとしていたのか・・・・・
この映画を観て、真っ先に思ったのは、この映画は人間の尊厳とは何かを訴えかけている、ということです 自分自身を振り返ってみて、物忘れが激しくなる一方の今日この頃ですが、今後、どんどん記憶が消えていくことに対する恐怖はいかばかりか、と思います まだまだ覚えていることが多いうちは良いけれど、思い出すことの方が少なくなってきたとき、自分の尊厳を守るために自分には何ができるだろうか、と考えてしまいます この映画は、観る人にそのことを問いかけています
さて、興味は音楽です。この映画で唯一使われていたクラシック音楽は、アリスから離れたところに父子が集まり、これからの暮らし方を相談している時に流れていたバッハの「無伴奏チェロ組曲第1番BWV1007」の「プレリュード」です 久しぶりにマイスキーのCDを引っ張り出して聴きました
さて、次は「サンドラの週末」です。この映画は2014年、ベルギー、フランス、イタリア映画です
休職から間もなく復帰するというある金曜日に、サンドラは上司から解雇通告を受ける 16人の同僚のうち半数以上が自らのボーナス(1000ユーロ)を諦めれば復職できるという。同僚はボーナスを取るか、サンドラを取るか、選択を迫られる 同僚の口添えで月曜に投票が行われることになり、サンドラは夫に支えられながら週末の2日間、同僚たちの説得に回る。ほとんどの同僚は、失職するサンドラを助けてあげたいのは山々だが、それぞれの生活がかかっているので、ボーナスを諦めることが出来ない しかし、サンドラは一人ひとりを説得に当たる。果たして彼女は復職できるのか・・・・
月曜日の投票は8対8で過半数に達しないわけですが、サンドラは開票後、社長に呼ばれます 社長は「サンドラの復職を認め、ボーナスも支給する。ただ今すぐにというわけにはいかない」「サンドラの休職の間、仕事は18人でできることが解った。今度、契約期間が満了となる臨時社員がいるので、その時に再契約しないことにすれば、サンドラを雇用することが出来る」という説明を受けます。さて、サンドラはこの提案に対してどのように答えるのでしょうか
この映画も、「アリスのままで」と同じように、人間の尊厳とは何かを訴えかけています 窮地に追い込まれたときに、本当の友人はどういう態度を取るのか、自分自身はどういう態度でそれに向き合うのか、そういうことを考えさせられました
今回は良い映画を2本立て続けに観ることができてとてもハッピーでした