人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

許光俊著「人生最高のクラシック」を読む~日本のオケの人からは嫌われるだろうな・・・・・

2015年12月02日 08時26分27秒 | 日記

2日(水)。わが家に来てから431日目を迎え、ポテチ・タワーに挑みかかるモコタロです

 

          

          なに 20%増量だって? 実は ぼくポテチ食べられないんだよね

 

  閑話休題  

 

昨日は夜出かける用事があったので、前日に続き子供たちのために夕食を作り置きしておきました メニューはメインが「豚肉のアスパラ巻き焼き」、そして野菜サラダ、キノコのけんちん汁です。メイン料理の焼き時間と、黒コショウの振り具合が難しいかったです

 

           

 

  も一度、閑話休題  

        

昨夕、10月末まで勤めていたNPC社の「PCビル10階ホール高天井耐震工事完成打ち上げ会」が中目黒のメキシコ料理店Bで開かれ、元社員として呼ばれたので参加しました 1か月ぶりに社員の方々をはじめ関係者にお会いしました 

私は元の職場で一緒に働いていた管理部のAさんとK君、そしてこのブログにも何度も登場したX部長(またはE部長)と同じテーブルで飲みかつ食べました 生ビール、ハイボール、テキーラともう1種類(忘れた)をちゃんぽんしたので、今日は朝から頭がもうろうとしています(いつもと変わらない、という声あり)。料理の名前は分かりませんが、次はほんの一部です

 

          

 

                       

 

  最後の、閑話休題  

 

許光俊著「人生最高のクラシック」(光文社知恵の森文庫)を読み終わりました 許光俊氏は1965年、東京生まれ。慶応義塾大学で美学を、東京都立大学でドイツ文学を学びました。現在、慶応大学法学部教授です。このブログでは「クラシックを聴け!」と「世界最高のクラシック」をご紹介しました

 

          

 

「クラシックを聴け!」はクラシック音楽入門書として非常に分かりやすく、このブログでも絶賛しました。今回ご紹介する「人生最高のクラシック」は前書「世界最高のクラシック」の姉妹編として書かれたものです この本では超個性派指揮者13人を取り上げ、それぞれの名演奏を紹介しています。これらの指揮者を6+1のグループに分けて解説しているところが、この人の独特なところです

1.「理念のバロック、官能のバロック、退廃のバロック」として、順番にカール・リヒター、パイヤール、クリスティーを紹介しています。

2.「歌の恍惚」としてジュリー二、コルボを紹介しています。

3.「東西武闘派対決」としてショルティ、スヴェトラーノフを取り上げています。

4.「岩のブルックナー、絹のブルックナー」としてマタチッチ、レーグナーを紹介しています。

5.「明晰という美徳、または地中海的リアリズム」としてマルティノン、ベルティー二を取り上げています。

6.「日本で燃え上がった二人の巨匠」としてクーベリック、ムラヴィンスキーを紹介しています。

7.「これを聴き洩らすのはもったいない」としてアーノンクール、ケーゲル、ザンデルリンク、セル、バティス、バーンスタイン、ベームを取り上げています。

ここで取り上げられた指揮者には、それぞれ思い出があります ミシェル・コルボは毎年5月に来日してラ・フォル・ジュルネ音楽祭でフォーレやモーツアルトやバッハの宗教曲を深い感動とともに聴かせてくれます スヴェトラーノフはN響を振ったチャイコフスキーのバレエ音楽やマーラーの第5交響曲が忘れられません(第4楽章「アダージェット」の演奏中に、NHKホールの舞台に蝶が舞い込んできて、アダージェットが終わると去っていった)。ガリー・ベルティー二は都響を振ったマーラー・チクルスをよく聴きに行ったものです

ラファエル・クーベリックは、何を隠そう、私のマーラー入門を手助けしてくれた指揮者です。サンプラー版LPレコードに収録されたマーラーの第5番の「アダージェット」を聴いて、マーラーにのめり込みました クルト・ザンデルリンクがドレスデン国立歌劇場管弦楽団を指揮したブラームスの交響曲全集は、いぶし銀の輝きを引き出しています カール・ベームは80年代に来日した時にNHKホールでウィーン・フィルを振った「君が代」の重厚感が忘れられません

ところで、許光俊氏は、私が好きな指揮者オットー・クレンペラーをあまり評価していないようで、この本では取り上げていません。残念です

この人の本を読んでいて気が付くのは、日本のオーケストラに対して非常に厳しい見方をしているということです 例えば、3「東西武闘派対決」の中で、次のように書いています

「私はスヴェトラーノフとNHK交響楽団のコンサートには行かなかった。日本のオーケストラは、それなりにきれいな音を出すが、音楽に陰影がない。色彩がない。つっ込みがない。迫力がない。ひとことで言って、まるで水栽培の野菜のように味気ないのだ いくら指揮者が変わっても、「バケる」ということがないのを、私は経験から嫌になるほど知っている。このあたりが欧米のオーケストラとの決定的な違いで、欧米のオーケストラはたとえ普段は大した演奏をしていなくても、何かの拍子に豹変して、とんでもない名演奏をすることがあり得るのである(本書ではこのあと、マタチッチの項でNHK交響楽団について書くが、あれなど例外中の例外である)」

( )の中にある「マタチッチ・・・・NHK交響楽団」とあるのは、ロヴロ・フォン・マタチッチがNHK交響楽団を指揮したブルックナーの「交響曲第8番」の伝説的な演奏です

さて、皆さんはこれをご覧になってどう思われるでしょうか。この人は、時間的にも経済的にも恵まれているようで、気に入った演奏家が演奏するのが分かると、海外のコンサートホールまでわざわざ聴きに行っているそうです。また、海外の世界的なオーケストラの来日公演も高い料金を払って聴きに行っているようです。だからこそ、日本のオーケストラとの演奏の比較が出来るのです しかし、そういう恵まれた立場にない”普通の”聴き手は、そのような贅沢な比較が出来ないのが実態です

私などはCDでもFM放送でもなく、”生演奏で聴くことに意味がある”と考えているので、出来るだけ安い料金で質の高いコンサートを見い出すことが大切になってきます 毎年のように来日するようになったウィーン・フィルやベルリン・フィルですが、今の時点では、3万円とか4万円とかを出して聴きに行く価値を見い出せません こちらは年に180回以上コンサートに行くのを目標にしているので、1回のコンサートにそんな高額なチケット代を払っていたら破産してしまいます。私はマイペースを保ちながらあくまでも生演奏にこだわります

コメント (2)
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