14日(火)。gooブログのメンテナンスのため朝からまったくブログがアップできませんでしたが、やっと可能になりました 当初メンテナンスは14日0時から12時まででしたが、午後2時まで延長され、その時点で「繋がらない状況」が続いたため、そのメンテナンスが追加されたのです 午後3時ごろにやっと前日までの自分のブログが見られるようになったものの、新たに入力が出来ない状態が続きました。gooブログは利用料が無料なので大きく文句は言えませんが、それにしても時間がかかり過ぎだと思います
閑話休題
昨日の朝日夕刊に「宇野功芳さん死去 音楽評論家」という死亡記事が載っていました。10日、老衰のため86歳で死去したとのことです 数多くの音楽評論家の中で他の人とは違う唯我独尊の人でした 個人的には、韓国の女性ピアニスト、HJリムの存在を知ったのも宇野功芳氏の文章によってでした 「彼女のコンサートを聴かなければ一生後悔する」というようなことが書かれていて、本当かいな?と思いながらベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴きに行ったら、物凄いピアニストであることが分かり、宇野氏の耳に感服しました ご冥福をお祈りいたします
ということで、わが家に来てから625日目を迎え、とろけるチーズの袋を見つめるモコタロです
とろけるチーズって言うけど とろけないチーズがあるわけ?
えっ ほっとけば何でもとろけるって?
閑話休題
昨夕、サントリーホール「ブルーローズ」でノブース・クァルテットのコンサートを聴きました これは「サントリーホール・チェンバーミュージックガーデン2016」の一環として開かれたコンサートです
ノブース・クァルテットは韓国芸術総合学校で2007年に結成されました。2012年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位、14年モーツアルト国際コンクールで優勝しています
プログラムは①ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番ヘ長調”アメリカ”」、②尹伊桑「弦楽四重奏曲第1番」、③シューマン「ピアノ五重奏曲変ホ長調」です ③のピアノ独奏は2010年ジュネーヴ国際コンクール優勝の萩原麻未です
自席はC4列2番、センターブロック左から2つ目です。颯爽と登場した4人の若者たちは”韓国の嵐”と呼ばれている、かどうか分かりませんが、イケメン揃いです 向かって左から第1ヴァイオリン=キム・ジェヨン、第2ヴァイオリン=キム・ヨンウク、ヴィオラ=イ・スンウォン、チェロ=ム・ウンフィという並びです
1曲目のドヴォルザーク「弦楽四重奏曲第12番ヘ長調」は『アメリカ』という愛称で親しまれています これはドヴォルザークがニューヨークのナショナル音楽院の院長と作曲科教授を務めた1892年9月から95年4月までの間に書かれたことに由来します ドヴォルザークの2大名曲「チェロ協奏曲」と「交響曲第9番”新世界より”」の間、1893年6月に完成しました。これも名曲です
4つの楽章から成りますが、どの楽章も民族色豊かなメロディーに溢れています 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」を聴いていて思ったのは、4人とも表情が豊かであることです 見ていて、演奏する喜びのようなものが伝わってきます これって、すごく大切なことではないかと思います。第1ヴァイオリンを弾いたキム・ジェヨンだけが、楽章が終わるごとに額の汗を拭う姿が見られました 全曲弾き終わった時は、もう顔中汗びっしょりという感じでした。それと対照的なのが常にクールな表情のヴィオラのイ・スンウォンでした。よく見ると一人一人個性があります
2曲目は韓国の作曲家、尹伊桑(ユン・イサン)の「弦楽四重奏曲第1番」です これは彼がソウル大学で教鞭をとっていた1955年に書かれました。第1と第2のヴァイオリンが入れ替わって演奏します
この曲は3つの楽章から成ります。第1楽章は、まるで日本の音楽を聴いているようです。第2楽章は哀愁に満ちた音楽で、”よろしく 哀愁”といったところでしょうか 第3楽章はバルトーク風のリズムが聴こえてきました 4人は自国の作曲家の作品を丁寧に自信をもって演奏していました
20分の休憩が明け、自席で待っているとアナウンスが入りました
「休憩時間にノブース・クァルテットのCDをお買い上げくださったお客様にお知らせいたします。商品の一部に誤った冊子が入っているものがございます 恐れ入りますが、CDをご確認いただき、誤った冊子が入っていた場合はホールの係にお申し出ください」
これには会場のあちこちで「えっ、まさか」という笑い声が起こりました。珍しい出来事ですね。CDジャケットに違う冊子が入っているなんて普通は考えられません コンタクトレンズのチラシの束でも入っていたんだろうか
さて、後半はシューマンの傑作「ピアノ五重奏曲変ホ長調」です。シューマンの「室内楽の年」と呼ばれる1842年に作曲されました
明るい空色の衣装に身を包まれた萩原麻未が韓国の嵐4人と登場します 第1楽章「アレグロ・ブリランテ」は冒頭から華やかな音楽が全開です。萩原麻未は4人の若者たちと躍動感に溢れた演奏を展開します 自席からは、第1ヴァイオリンのキム・ヨンウク君の陰になって麻未さんが見えません。お願いキム君、ちょっとずれて
面白かったのは第3楽章「スケルツォ」です。萩原麻未のピアノと韓国の嵐4人のバトルが展開します そして、第4楽章では再び躍動感に溢れた演奏が展開します
演奏が終わると韓国の嵐4人が次々と萩原女王にハグを求めます 気持ちは分かりますが、良い子はあまり接近しすぎないようにね
アンコールは5人による”コリアン・フォークソング”アリランでした 韓国の嵐に拍手の嵐です
萩原麻未の演奏は本当に久しぶりに聴きましたが、あの躍動感は健在でした