人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

早瀬耕著「未必のマクベス」を読む~シェイクスピアの「マクベス」をなぞるかのような 王になりたくなかった男の物語 / フェスタサマーミューザの昭和音楽大学コンサート、台風の影響で払い戻しへ

2018年08月09日 07時21分27秒 | 日記

9日(木)。昨日、歯石を取ってもらおうと、予約しておいた行きつけの歯医者に行きました 以前にも書きましたが、それほど長くもない通りに5~6軒の歯科医院が乱立しています   よく共倒れにならないな、と思いますが、どの医院もまだ存在しているので経営が成り立っていると思われます    これらの歯科医院がトーナメント方式で歯石を除去する技術を競い合って順位争いをしたらどうなるだろうか、と考えました 1回戦で負けた医院同士が銅メダルを争うのを”歯医者復活戦”という、って これも以前に書きましたっけ

ということで、わが家に来てから今日で1407日目を迎え、これまでに選手への助成金の不適切な使用の指示や、自身の暴力団関係者との交際などを認めていた日本ボクシング連盟の山根明会長が8日、大阪市内で辞意を表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                 最高権力に執心して終身会長になるからおかしくなる  おとなしく就寝してれば!

 

         

 

昨日、夕食に「豚肉と野菜の味噌炒め」と「トマト、ニンジン、玉ねぎ、卵のスープ」を作りました 「豚肉~」は本当は豚バラ薄切り肉を使うのですが、間違えて豚バラ・カルビ肉を買ってしまったので そのまま使いました。同じ豚バラなので大勢に影響はありません

 

     

 

          

 

昨夕、フェスタサマーミューザの「昭和音楽大学 不滅のシェイクスピア・ワールド」がありましたが、私は台風が関東地方に接近中という情報を見て、電車が止まって家に帰れなくなっては困るという理由で、ミューザ川崎に行くことを取り止めました これに関して、昨日のミューザ川崎のホームページに次のような告知が掲載されました

「本日8月8日午後6時30分開演の『昭和音楽大学 不滅のシェイクスピア・ワールド』は予定通り開催いたします しかしながら、台風13号の接近に伴う影響により交通機関に運休・遅延が出ている状況を考慮し、ご来場できないお客様につきましては後日チケットの払い戻し対応を行います。チケットは必ず保管をお願いいたします。払い戻しの期間や方法については、追ってホームページにて告知いたします

この件に関しては、実際どのくらいの人たちが聴きに行かれたのか分かりませんが、私のように川崎行きを取り止めた聴衆が少なくなかったことを想像すると、誰よりも この日のために練習を積んでこられた昭和音楽大学の学生の皆さんに同情せざるを得ません 長い人生、いろいろなことがあります。今回の台風による影響を自分たちに課された試練だと捉えて 前向きに生きてほしいと思います

 

     

 

     

 

         

 

早瀬耕著「未必のマクベス」(ハヤカワ文庫)を読み終わりました 早瀬耕は1967年東京生まれ。1992年に「グリフォンズ・ガーデン」で作家デビュー、2014年に22年ぶりの長編第2作となる「未必のマクベス」を発表しました

IT企業「Jプロトコル」の中井優一は東南アジアを中心として交通系ICカードの販売に携わっていた 同僚の伴浩輔とともにタイ・バンコクでの商談を成功させた優一は、帰国の途上、マカオの娼婦から「あなたは、王として旅を続けなければならない」という予言めいた言葉を告げられる やがて、彼は予言通り 香港の子会社の代表取締役として出向を命じられる。一方、二人の高校時代のクラスメイト・鍋島冬香はJプロトコルが商品化しているICカードの暗号化方式の開発者で関連企業の技術フェローだったが、突然失踪していた。伴は会社の上層部から彼女の捜索を命じられていた。そんな中、自分の命が狙われていることを知った優一は、殺される前に上司を殺してしまう あたかもシェイクスピアの「マクベス」をなぞるかのようなストーリーはその後も展開する 鍋島冬香はどこに潜伏しているのか。優一は彼女に再会できるのか

 

     

 

優一とパートナーの由記子が香港でヴェルディのオペラ「マクベス」のリハーサル公演を鑑賞するシーンがありますが、オペラについて次のように書いています

「演目は、ジュゼッペ・ヴェルディ作曲、フランチェスコ・マリーア・ピア―ヴェ脚本、1847年にフィレンツェで初演を迎えた『マクベス』だった シェイクスピアの四大悲劇には、いずれもモチーフとなった人物がいて、マクベスも例外ではない。マクベスは11世紀にスコットランド王として在位した『マクベタット・マックフィンレック』をモデルとしている マクベタットはゲール語なので、現代英語では『マクベス』だ。劇中のマクベスは、イングランドの宮中で演じられたこともあり、良き為政者としては描かれていない。しかしながら、主君であるダンカン王を暗殺し、自らがスコットランド王となる下克上は、マクベスが実在した11世紀には、それほど非難を受けることではなく、17年という在位期間も、当時としては長期政権だ それを考えれば、むしろ、良き為政者であったという解釈の方が正しいだろう

この本のタイトル「未必のマクベス」の「未必の」というのは、法律用語「未必の故意」として使用される言葉で、「そうなることを期待していたわけではないが、そうなってもかまわない」という意味を持っています 中井優一は王になりたいわけではありませんでしたが、王になって、シェイクスピアの「マクベス」の結末のように幕を閉じます

600ページを超える長編は読みごたえがあります 一気読み必至です。お薦めします

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