25日(土)。わが家に来てから今日で1423日目を迎え、世界初とされるインスタントラーメン「チキンラーメン」が売り出されてから25日で60年となったが、22、23日に大阪で「世界ラーメンサミット」があり 即席麺の未来について意見が交わされた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
2017年に世界で消費された即席麺は1001億食だって!わが家も貢献してるよ
昨日、夕食に「肉じゃが」と「生野菜とタコのサラダ」を作りました 「肉じゃが」は火加減が分かるようになってきました
昨夕、初台の東京オペラシティコンサートホールで「アジア ユース オーケストラ 日本公演2018 第1日目」を聴きました プログラムは①エネスク「ルーマニア狂詩曲第1番」、②バーバー「ヴァイオリン協奏曲 作品14」、③ラフマニノフ「ヴォカリーズ」、④同「交響的舞曲 作品45」です ②のヴァイオリン独奏はベニー・ツェン、指揮はジェームズ・ジャッドです
ジェームズ・ジャッドは英国生まれで、ニュージーランド交響楽団の音楽監督を務めながら、アジアユースオーケストラ(AYO)の首席指揮者を務めています
自席は1階24列目のセンターブロックですが、会場はほぼ例年通りの入りでしょうか 普段コンサートを聴き慣れていない人が多そうです
オーケストラのフル・メンバー100人がステージに上がります 全員が上が濃いグレー、下がブラックの衣装で統一しています。オケは左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという並びで、コントラバスは管楽器の後方に8人が横一列で並びます。この会場では、こうしないと100人が収まらないのかも知れません コンマスは女性です。この時点ではどこの国の出身者か分かりません
どこかポール・マッカートニー似のジェームズ・ジャッドが登場し、指揮台に上がります
1曲目はエネスク「ルーマニア狂詩曲第1番」です この曲はルーマニアの作曲家ジョルジュ・エネスク(1881‐1955)が1901年に作曲し、1903年3月にブカレストでエネスク自身の指揮で初演された管弦楽曲です
この曲は初めて聴きました。冒頭 クラリネットとオーボエが印象的な旋律を奏でますが、素晴らしい演奏でした 中盤でヴィオラのトップとコンマスがその場で立ち上がってソロを演奏するシーンがありましたが、とくにコンマスの演奏は素晴らしかったです 内容的には 終わりそうでなかなか終わらない、まさに「狂詩曲」そのものといった風情の曲でした 全体的に 100人の奏者によるエネルギーに満ちたアグレッシブな演奏でしたが、エネスクって結構しつこい性格なのだろうか、と余計なことを考えてしまいました
2曲目はバーバー「ヴァイオリン協奏曲 作品14」です この曲はサミュエル・バーバー(1910-1981)が1939年に完成させた作品です
管楽器を中心にメンバーがかなり抜け、中規模編成になります ヴァイオリン独奏のベニー・ツェンは1994年台湾の台北市生まれ。2009年の第10回サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位、2015年のチャイコフスキー国際コンクールで最高位入賞をはじめ数々の入賞歴があります 使用楽器は1732年製のグァルネリ・デル・ジェス「カステルバルコ・タリシオ」です
この曲は第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「無窮動によるプレスト」の3楽章から成ります
演奏を聴いた全体的な印象としては、ベニー・ツェンは極めて端正で素直な演奏スタイルで好感が持てました とくに第2楽章のアンダンテが、オーケストラの確かなサポートと相まって、感動的な演奏で強く印象に残りました
彼はアンコールにJ.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番」から「ガヴォットとロンド」を丁寧に演奏し 聴衆のクールダウンを図りましたが、この演奏も彼の素直さが良く出ていました
なお、バーバーの「ヴァイオリン協奏曲 作品14」はヒラリー・ハーンの独奏によるCDで予習しておきました
プログラム後半の1曲目はラフマニノフ「ヴォカリーズ」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873‐1943)が1912年にソプラノまたはテノールのために書いた「14の歌曲集」作品34の終曲に当たるものですが、人間の声以外に様々な楽器で演奏されています
再びフル・オーケストラ編成に拡大したメンバーが配置に着くと、ステージ上のメンバーからヒューヒューという口笛が吹かれ、床が鳴らされました どうやら前半でソリストを務めたベニー・ツェンがヴァイオリン・セクションに加わったようです 以前のAYOのコンサートでチェリストのイッサーリスがソロを弾いた後、次の曲でチェロ・セクションに加わって演奏したことを思い出しました
極めて個人的な印象を言わせてもらえれば、「ヴォカリーズ」という曲は元々 声楽(しかもソロによる)の作品なので、「透明感」が身上の曲だと思います したがって別の楽器で演奏するにしても出来るだけ小編成で演奏すべきではないか、と思うのです。それを100人で、しかも臨時編成によるオーケストラで演奏するわけですから「透明感」を保つことは非常に難しいと思います 今回のケースで言えば、各楽器の人数を絞り込むことでそれが可能だったのではないかと思います。しかし、そこは全員参加が身上のAYOなのかもしれません
さて、最後の曲はラフマニノフ「交響的舞曲 作品45」です この曲はラフマニノフが作曲した最後の作品で、1940年にニューヨークのロングアイランドで作曲されました 最初に2台のピアノのための版が完成され、私的な演奏会で作曲者自身とウラディミール・ホロヴィッツの共演により初演されました その後、ラフマニノフはオーケストラ版を完成させ、1941年1月3日にユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団により初演されました
第1楽章「ノン・アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モト(テンポ・ディ・ヴァルス)」、第3楽章「レント・アッサイ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
第1楽章ではアルト・サクソフォンが使用されていますが、この楽器を使用した唯一のラフマニノフの例です
ジャッドの指揮で第1楽章の演奏に入りますが、演奏を聴きながら「なぜ、ラフマニノフは第1楽章の表示を『ノン・アレグロ』としたのだろうか? 単純に『アレグレット』とか『アンダンテ』で良かったのではないか」と考えました 「良い」と「悪くない」の間に、あるいは「好き」と「嫌いじゃない」の間に 天と地ほどの隔たりがあるのと同じような大きな違いがあるのだろうか、と疑問に思いましたが、これは作曲者本人にしか分からないことなので考えるのを止めました この楽章ではオーボエ、クラリネット、フルート、ファゴットといった木管楽器が素晴らしい演奏を展開していました また、横一列に並んだコントラバスの重低音が効果を発揮していました
第2楽章は「ワルツのテンポで」ですが、このテンポで踊れるだろうか?と疑問を持ちました そもそもこの曲は「交響的舞曲」なのだから、踊るために作曲された作品のはず。しかし、無い知恵を絞って考えると、同じロシアのストラヴィンスキーの「春の祭典」だってバレエ音楽で、あの変拍子に満ちた音楽でさえバレエ団がしっかり踊っている それを考えればラフマニノフのこの曲だって踊れるはずだ、と思い直しました
第3楽章の後半「アレグロ・ヴィヴァーチェ」は”マスの力”による迫力満点の演奏で、100人のフル・オーケストラの快進撃といった感じでした
ジャッドは楽章間を空けることなく、3つの楽章をほとんど続けて演奏しましたが、オケのメンバーに対しても、聴衆に対しても、緊張感を持続させるための最良の手法だったと思います
最後の音が会場に鳴り渡った後は、ステージが満場の拍手で満たされたことは言うまでもありません
演奏後に 例年通りAYO音楽監督リチャード・パンチャスが登場し、100人のメンバーを国別に紹介しました 呼ばれた国のメンバーはその場で立ち上がり満場の拍手を浴びました
参加メンバーが多い順に①台湾=27人、②中国=20人、③香港=19人、④日本=12人、⑤韓国=6人、⑥タイ=5人、⑦マレーシア4人、⑦フィリッピン4人、⑨シンガポール=2人、⑩マカオ=1人です ステージ上のメンバーも、会場2階席で聴いていた仲間たちも、参加人数の多少に関わらず、立ち上がったメンバーに大きな拍手を送り、床を鳴らしていました。こういうところはいいですね
ここで、コンマスが日本人の女性であることが分かりました メンバーリストによると、オオホリ・ハナさん、タカシマ・シホさん、ヨシザワ・エリナさんのいずれかです
たぶん、昨年と比べて中国と台湾は人数が逆転していると思いますが、それにしても・・・と思うのは、100人のうち中国・台湾・香港だけで66人=66%を占めているという実態です とくに面積や人口からいったら、台湾と香港は凄いと言わざるを得ません。この傾向は強まるのでしょうか
なお、「交響的舞曲」はNAXOSのCDで予習しておきました
今日はAYO日本公演2日目で、8月3日の香港公演から始まった3週間のワールド・ツアーの最終日です アンコールはエルガー「エニグマ変奏曲」から「ニムロッド」でしょう もちろん私は今日も初台に出かけます