人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

フェスタサマーミューザ・フィナーレコンサートを聴く~秋山和慶✕東響によるバーンスタイン「キャンディード」組曲、ジョン・ウィリアムズ「オリンピック・ファンファーレ」「チューバ協奏曲」他

2018年08月13日 07時30分03秒 | 日記

13日(月)。わが家に来てから今日で1411日目を迎え、トランプ米大統領のメラニア夫人の両親(スロベニア出身)が9日、米国籍を取得した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                     それってトランプ大統領が非難していた「移民の連鎖」そのものじゃねーの?

 

         

 

昨日、ミューザ川崎でフェスタサマーミューザ「祝バーンスタイン生誕100年  フィナーレコンサート」を聴きました プログラムは①ジョン・ウィリアムズ「オリンピック・ファンファーレ、②同「テューバ協奏曲」、③バーンスタイン「キャンディード」から「序曲」、「グリッター・アンド・ビー・ガイ(着飾って浮かれましょ)」、「キャンディードの哀歌」(「ナッシング・モア・ザン・ジス」から曲目変更)、「オー・ハッピー・ウィー(なんて幸せな二人)」、④バーンスタイン(C.ハーモン編)「組曲キャンディード」、⑤バーンスタイン「ディヴェルティメント」です ②のチューバ独奏は田村優弥、③のヴォ―カル=幸田浩子(ソプラノ)、中川晃教(シンガーソングライター、俳優)、指揮=秋山和慶です

午後3時の開演に先立って午前11時半から同じ会場で公開リハーサルが開かれました   指揮者・秋山和慶氏が指揮台に上がると、楽員全員が立ち上がって一礼し すぐに座ります。リハーサルでこうした”儀式”があるのはプロのオケでは東京交響楽団だけだと思います 昔からの古き良き伝統のようですが、見ていて気持ちが良いです

プログラムの順番におさらいしましたが、歌手の出番のある3曲は、本番へのコンディション調整のためリハーサルなしとのことで、その分時間が短縮され、休憩なし90分で仕上げました

 

     

 

さて本番です。自席2CA6列52番の席ともこれでお別れです 会場は9割方埋まっているでしょうか。よく入りました

オケはいつもの東響の並びで、ヴァイオリン・セクションが左サイドに固まっています。コンマスは水谷晃です

秋山氏の指揮で1曲目のジョン・ウィリアムズ「オリンピック・ファンファーレ」が華々しく演奏されます この曲は1984年のロサンゼルス・オリンピックの大会公式音楽として作曲されました 「スターウォーズ」のジョン・ウィリアムズらしい分厚いブラスが輝くゴージャスな音楽です

2曲目はジョン・ウィリアムズの「テューバ協奏曲」です この曲は彼が指揮者を務めていたボストン・ポップス管弦楽団の創立100周年を祝って、同楽団のチューバ奏者、チェスター・シュミッツのソロにより初演されました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ・モルト」の3楽章から成りますが、休みなく続けて演奏されます

東京藝大大学院を修了し「ミューザ・ソリスト・オーディション2016」に合格した田村優弥がテューバの独奏を務めます いかにも大きな金管楽器・チューバを演奏するのに相応しい立派な体格の持ち主です 協奏曲のソリストはたいてい指揮者の左サイドで演奏しますが、彼は右サイドで演奏します。何か理由があるのでしょう

秋山氏の指揮で第1楽章が開始されます この楽章では、ホルン4本との対話が面白く聴けました 終盤のカデンツァは高音から低音までチューバの魅力がよく出ていました 第2楽章ではフルート首席・相澤政宏との対話が聴きどころでした 第3楽章では弦楽器やハープとのやり取りが楽しく聴けました 普段は主役になれない金管楽器チューバの可能性を再認識した演奏でした


     


プログラム後半はレナード・バーンスタイン(1918‐90)の特集です

最初は有名な「ウエスト・サイド・ストーリー」の前年=1956年に作曲されたミュージカル「キャンディード」の音楽です 初演当時はそれほどヒットしなかったようですが、1980年代になって再評価されました

最初に「序曲」が勇ましく演奏されました。金管も木管も弦も打楽器もノリノリです

次いで、上が金のラメ、下が濃いピンクの衣装、頭に白い羽を付けた幸田浩子が登場、「グリッター・アンド・ビー・ガイ(着飾って浮かれましょ)」を歌います この曲は貴族の娘であるのに身を落としているクネゴンデのアリアですが、幸田は泣いたり笑ったりと表情がクルクル変わる歌を表情豊かに歌い上げました

次いで、ミュージカル歌手・中川晃教が「キャンディードの哀歌」(「ナッシング・モア・ザン・ジス」から曲目変更)を感情を込めて歌いました

次いで、幸田と中川が登場し キャンディードとクネゴンデのデュエット曲「オー・ハッピー・ウィー(なんて幸せな二人)」を、題名の通り幸せそうに歌いました 二人が歌いながら垣間見せるちょっとした仕草は、流石は演歌テナー、もとい、エンターティナーだと思います

次に組曲「キャンディード」(C.ハーモン編)が演奏されます この曲は8つの音楽がメドレー形式で演奏されます。オーボエ首席の荒絵理子、フルート首席の相澤政宏、チェロ首席の西谷牧人のソロが印象に残りました

最後は「ディヴェルティメント」です この曲は1980年にボストン交響楽団創立100周年を記念して作曲されました。多彩な種類の音楽を並べた次の8つの小品から成る作品です

1.トランペットの合図とファンファーレ、2.ワルツ、3.マズルカ、4.サンバ、5.ターキー・トロット、6.スフィンクス、7.ブルース、8.行進曲”ボストン交響楽団よ、永遠なれ”

1はブラスの迫力です。2は弦楽の演奏が美しく、コンマス・水谷、チェロ・西谷のソロが光ります 3はオーボエ・荒、ファゴット・福井の演奏が印象的です。5はユーモラスな曲想で、クラリネット・吉野の演奏が印象に残ります。7はミュート付きトランペットがマイルス・デイビスに近づけるか?といった感じです 8は冒頭、フルートが1本から2本、3本と増え、穏やかなメロディーが流れていたかと思うと、急に行進曲になり驚きます ピッコロの2人は立って演奏します。最後は勇ましく終わりました

歌手の2人が再登場し、アンコールに「ウエスト・サイド・ストーリー」から「トゥナイト」をロマンティックに歌い上げました 最後のコンサートに相応しい華やかなフィナーレで、キャッチフレーズ「奏クール!」のフェスタサマーミューザ2018の幕を閉じました

例年になく酷暑の夏でしたが、今年は12公演を聴き通しました

なお、「ほぼ日刊サマーミューザ」によると、ミューザ川崎シンフォニーホールは2019年1月15日(火)から6月30日(日)までの約半年間、舞台設備等改修工事のため休館となるそうです 個人的にはサントリーホールに次いで好きなホールなので残念なのですが、ホールを良くするためなら仕方ありません。東響の「モーツアルト・マチネ」どこでやるんだろう

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