16日(木)。昨日は品川の義父の家に息子と一緒に行きました 息子が金魚鉢の金魚にエサでない物をやったら「キンギョ迷惑だ」と言われ、魚ッとしていました
ということで、わが家に来てから今日で1414日目を迎え、サッカーの本田圭佑が15日、オーストラリアの1部リーグのメルボルン・ビクトリーの入団会見に臨み、カンボジア代表の実質的な監督に就任したことについては、試合がかぶるときにはメルボルンを優先すると語った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
兼業もいいけど カンボジアが負け続けたら監督不行き届きでクビにならないかな
昨日は、品川でさんざんご馳走になってきたので、夜はカップ麺でも食べようかと思っていたら、息子がチャーシュー料理を作ってくれました また、キュウリ、ナス、ミョウガ、大葉、メカブなどいろいろな食材で「山形出汁」を作り、豆腐に乗せて冷奴を作ってくれました。どちらも美味しかったです このところ、夕食には私の出番はありません
穂村弘著「絶叫委員会」(ちくま文庫)を読み終わりました 著者の穂村弘は1962年北海道生まれ。歌人。上智大学文学部英文科卒。短歌評論集「短歌の友人」で伊藤整文学賞を受賞しています
この本は「ちくま」誌上に連載された文章をまとめたもので、映画や小説の名台詞、歌謡曲の歌詞、日常会話、街頭演説、電車の吊り広告の見出し、メール、妻の寝言などの中から印象的な言葉を選んでコメントを加えたものです
とくに面白かった言葉をいくつかご紹介します 最初は、筆者が回転寿司屋で聞いたカップルの会話です
彼「ウニって本当は宇宙人だったらこわいね」
彼女「わざわざ遠くから来てるのにお寿司にされてかわいそう」
この会話について、筆者は「『わざわざ遠くから来てるのに』という彼女の感想がちょっと可愛い。ぶりっことは思わない。むしろ天然気味なのだ」とコメントしています
次は「直球勝負」というテーマで、「ルート・ボーイ」の中で、主人公が人妻に向かっていう口説き文句です
「どうすればあんたとつきあえる?! 金か? 地位か? ルックスか? 根性か?」
これについて筆者は「ワイルドで格好いいと思って、何度かぶつぶつ唱えてみたが、実際に言ってみたことはない。普通言えないと思う」とコメントしています
次は駅のトイレの掲示で見た言葉です
「いつもきれいにご利用いだだきありがとうございます」
これについて筆者は次のようにコメントしています
「衝撃を受けた。私に言っているのか。私が『いつもきれいに』おしっこしているところを誰かがみていた?子供の頃は、いや学生の頃も、こんな風にトイレに(?)御礼を言われたことはなかったと思う 小便をこぼすな ⇒ 一歩前へ ⇒ いつもきれいにご利用いただきありがとうございます、という流れがあったと思う。『小便をこぼすな』はいい。『一歩前へも』いい。でも『いつもきれいに~』は、なんというか、一線を越えているんじゃないか。何かを捨ててしまった言葉に思えるのだ」
次は電車内での先輩後輩の会話です
「俺、今度、デート行くんすけど」
「やったじゃん」
「初めてなんすよ」
「うん」
「やっぱおごりますよね」
「そりゃおごるよ」
「で、金ないんで」
「ああ、うん」
「バイトしようと思って」
「うん」
「いくらあればいいんすかね」
「2万だろ」
「そっすか」
この会話について筆者は、「聞き耳を立てていた私は、へ?と思う。デートのためにバイトするっていう後輩の質問も可愛いけど、『2万だろ』って先輩即答だよ。いいのか、それで 一口にデートと言っても、いろいろあるだろう。どこに行くのかとか、何をするのかとか、どんな相手かとか、それによって金額も変わると思うんだけど・・・。そういう状況を一切無視してデート=「2万」のきっぱり振りにびっくり でも、「そっすか」で後輩即納得。いいなあ」とコメントしています
次は飲食店でお店の人に声を掛けたいときの呼び方についてです 「おやじさん」「大将」「店長」「社長」「マスター」といろいろあるが、お寿司屋さんで迷っていると、カウンターの一角から声が飛んだ。
「おすしやさん!」
筆者は「おおっ、と思う。その手があったか でも、呼ばれた本人は一瞬目をぱりくり。周囲にも妙な空気が流れている。あれ?これ、駄目なの?マスターよりはいいんじゃないかなあ」とコメントしています
最後に美容室で髪を洗っている時に頭上から降ってくる謎の台詞とそのバリエーションについてです
「お湯加減はいかがですか」
「かゆいところはございませんか」
「気持ち悪いところはございませんか」
「耳は気持ち悪くございませんか」
筆者は「どんどん意味不明になっていく。それに伴ってこちらの返事も曖昧になる。だって「耳が気持ち悪い」って状態そのものが想像できないのだ」
としたうえで、「久しぶりに髪を切りにいったら、また仲間が増えていた」として、
「流し足りないところはございませんか」
と訊かれ、「混乱する。ええと、流し足りないところがあるかないか、いちばんよくわかるのは現に流しているあなたですよね。こっちは仰向けで、顔にガーゼみたいなのをかけられて、何もみえないんだからわかりませんよ。髪の毛には触覚がないんだから。そう心で思いながら『大丈夫です』と小さく答える。小声なのは自信がないからだ」
とコメントしています。こういうの、誰にも経験があると思います
そういうわけで、この本には、「あるある、そういうの」と思わず頷いてしまう言葉の数々が紹介されています