人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

イベント上限5000人 ⇒ 9月末まで継続へ / ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督「読まれなかった小説」を観る ~ バッハ「パッサカリア ハ短調」BWV.582が全編を通して流れる

2020年08月26日 07時14分31秒 | 日記

26日(水)。先日、山形にいる息子にハムのセットを送ったら、さっそく料理に使ったようで、「味噌漬け焼豚を丼にして食べました」と写真入りでメールが届きました 一方、コロナ禍のため、数か月ぶりに美容室に行って髪を切ってきた娘が、「美容院の人から『野際陽子さんみたい』と言われた。(髪型)どう?」と訊くので、「作家の川上未映子さんみたいだな」と答えたら、スマホで2人をググっていました さて、どういう自己評価をしたのでしょうか

ということで、わが家に来てから今日で2156日目を迎え、昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪に問われた前法相で衆院議員の河井克行被告と、妻で参院議員の安里被告の初公判が25日、東京地裁で開かれ、克行議員は地元議員らへの現金供与について「選挙運動の依頼趣旨ではありません」、安里議員も「選挙運動の報酬として現金を渡したことはありません」とそれぞれ起訴内容を否認し、無罪を主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     金を受領した人の多くが認めているのに よくもそういうデタラメが言えたもんだ!

 

         

 

昨日、夕食に「牛バラ肉カレー」と「生野菜サラダ」を作りました わが家ではビーフカレーの時はブロック肉は使わず切り落としかバラ肉を使います 食べやすくて美味しいからです

 

     

 

         

     

昨日の日経朝刊によると、「政府は24日、新型コロナウイルスの感染者数の高止まりを踏まえ、イベントの参加人数の制限を継続すると決めた。8月末で5000人の上限を撤廃する予定だったが、9月末まで1か月延長する。同日開いた新型コロナ分科会で政府が提案し、専門家が了承した」とのことです

現在、コンサートの入場者数は収容人数の50%以下に制限されており、この状態が続けば経営状況が悪化するばかりで、最悪の場合は経営破たんするオーケストラや団体が出てくる可能性があります こうした状況を打開するため、昨日の当ブログでご紹介したように、「クラシック音楽公演運営推進協議会」等が「飛沫感染リスク検証実験」を実施し、科学的なデータに基づき「従来の間隔でもソーシャルディスタンスで演奏した時と比べ「感染リスクが大きく上昇することを示すデータは得られなかった」「せきやかけ声もマスク着用により、従来よりは飛沫を抑えられることが判った」と結論付けています 同協議会から政府の専門家会議へは、当然このデータは届けられていると思いますが、しつこいくらいプッシュすべきだと思います

かつて、コロナの感染が拡大する中、政府が「Go To トラベル」(私は「Go To トラブル」と呼ぶ)キャンペーンを前倒しして実施した時、世間の批判に対して菅官房長官は「旅行業界で働く人たちの生活がかかっている。今やらなければ大変なことになる」と のたまっていましたが、「それはそうだろう。だって自民党の二階俊宏幹事長は全国旅行業協会(会員5800社)の会長だものな    前倒しして やる気を見せなければ会長としての存在意義を問われるし、政治献金もあてにできなくなるものね」と思ったものです。次に思ったのは「大変なのは旅行業界だけじゃないだろう 文化・音楽業界も忘れないでくれよな」ということです 1か月延長は決まってしまったことなので覆すことは出来ませんが、これからも先の協議会を中心に精力的に政府や専門家に音楽業界の苦境と科学的なデータに基づく制限緩和を訴えていくべきだと思います

 

         

 

一昨日、早稲田松竹でヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督による2018年製作トルコ・フランス・ドイツ・ブルガリア・マケドニア・ボスニア・スウェーデン・カタール合作映画「読まれなかった小説」(189分)を観ました

作家志望の青年シナンは、大学を卒業してトロイ遺跡近くの故郷へ戻り、処女小説を出版しようとするが、誰からも相手にされない    シナンの父イドリスは引退間際の教師で、競馬好きなイドリスとシナンは関係が上手くいかずにいた    シナンは父と同じ教師になって平凡な人生を送ることに疑問を抱きながらも、教員試験を受ける     父子の気持ちは交わらないように見えたが、誰も読まなかったシナンの小説が2人の心をつないでいく

 

     

 

この映画は、1冊の本を巡って繰り広げられる父と子の軋轢と邂逅を、膨大な台詞と美しい映像で描いたドラマです    知人の父子の実話に魅了されたジェイラン監督が、自身の人生も反映させながら完成させた作品です

とにかく驚くのは膨大な会話(と言うより議論)のシーンです その内容はシナンと地元の有名作家スレイマンとの文学論議であったり、教会関係者との宗教論議であったりと様々ですが、とにかく議論が延々と続きます 観ているこちら側は内容がさっぱりわからないので眠気が差してきます

給料を競馬につぎ込み家計に入れない父親に対し、シナンはぼろ糞にこき下ろしますが、母親はそんな父親に呆れながらも「周りを見てごらん。教師として一生懸命働いて、お前を大学までやったのは父親だよ。誰でもできることじゃない。そこまで非難することはないだろう」と諭しますが、シナンは料金不払いから電気まで止められてしまうことが我慢なりません

シナンは借金をして処女小説「野生の梨の木」を自費出版しますが、書店では1冊も売れず、母親と妹は途中まで読んで止めてしまいますが、父親は最後まで読み「自分のことが批判的に書かれていたな。気になったところは2度読んだ」とも言います それを聞いたシナンは、世の中でただ一人、自分の文学の才能を認めてくれた父親を許します。そして、父親が途中で諦めた井戸掘りに挑戦します シナンの心が変化したのは、単に父親が自分の処女作を熱心に読んでくれたということだけではないでしょう 母親に言われた「お前を大学までやったのは父親だよ」という事実がシナンの心に重く響いていたのだと思います

この映画では、全編を通して物語の通奏低音のようにJ.S.バッハの「パッサカリア ハ短調」BWV.582が静かに流れていました オリジナルはパイプオルガンの曲ですが、この映画ではレオポルド・ストコフスキー編曲による管弦楽編曲版の音楽が使われていました この作品は上に書いた通り、トルコはじめ8カ国合作映画ですが、バッハの音楽は世界共通言語だということでしょうか

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