人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ブログは何を書いてもいいのか? / ジェイ・ローチ監督「スキャンダル」 & ローリーン・スカファリア監督「ハスラーズ」を観る ~ ショパンのエチュードが全編を通して流れる

2020年08月20日 07時23分56秒 | 日記

20日(木)。「マージャンをやると、その人の性格が良く分かる」とはよく言われる言葉ですが、「ブログを読むとその人の性格が分かる」とも言えるのではないか 言い換えると「ブログで何をどのように書いているかを読むと その人の生きざまが分かる」ということです     私はそれほど多くの人のブログを拝見しているわけではありませんが、ブログを読んでいると、「この人は常に社会の問題を正面から捉え、未来の日本社会のことを考えているな 」とか、「この人は老親の介護をしながらも、自分のアイデンティティーを貫くために頑張っているな 」とか、「自らいつ倒れるか分からない病を抱えながら、子育てに、家事に、そして自分自身を磨くことに精力を注ぎ込んでいるな 」と思ったりして とても励みになります これらの人たちの共通点は、毎日を真面目に精一杯生きているということです

その反面、「他人の迷惑や痛みを顧みず、ただ言いたいことを書いて鬱憤を晴らしているだけではないか」と言いたくなるようなブログもたまにあります 4~5日前の他人様のブログを見ていたら、新日本フィルのコンサートに行った時のことが 次のように書かれていました

「スパイ手足要員奏者がコンサート終了後、楽器担いで、足早に駅に向かっていた。アメリカ人、朝鮮コンサートマスターのいる新日本フィルの裏には、CIAである。どうせ、他の楽団と合併になるであろう。意欲も、まとまりもなくなっている」(原文のまま)。

皆さん、これを読んでどう思いますか? 私が疑問に思ったのは、まず「スパイ手足要員奏者」とはどういう意味で誰のことを指しているのかということ。そもそも誰が何のためにどういうスパイ活動をしているというのか また、確かに新日本フィルにはスウェーデン生まれアメリカ育ちのチェロ奏者もいるし、崔(チェ)という韓国系の名前のコンサートマスターもいますが、彼らがメンバーである新日本フィルの裏にはCIAがいる?  CIAが彼らを操ってる? 何を根拠にそう断定できるのか その前に、「朝鮮コンサートマスター」という表現は、まるで新大久保でヘイトスピーチを叫ぶ右翼の言葉と同じだと感じるし、白人以外の人種を平然と差別し、再選されるためなら平気でフェイクを連発するトランプ大統領と同じレヴェルだと思います 違いはトランプが権力者でありツイッターのフォロワーが100万単位でいるのに対し、その人は無名の日本国民でありブログのフォロワーはご本人が一番良くご存知の通りの数だということです フォロワーの数を増やすために今まで以上に過激なことを書いて読者を煽っても無駄です。逆効果だと思います また「どうせ、他の楽団と合併になるであろう」と何の根拠もなく平然と書いていますが、その言葉を、コロナ禍のもと 生き残りをかけて懸命に努力している新日本フィルの皆さんの前で言えるのだろうか

こんなどうしょうもないブログは放っておけばよい、と言われるかもしれませんが、上にご紹介したブログの12行上に次のような文章が書かれてます

「人間なんて、汚く振舞った方が、生きやすいし、魅力もあるし、そんなものである。私だって、たまたま、逆路線で、今更、路線変更もめんどうだから、このまま行くだけの立ち位置に置かれただけで、どうせ、他にやる事もないし、守る物もないから程度である」(原文のまま)

つまり、「自分はこういう人間だから今更、性格を治そうとも思わない」と居直って、書きたいことを書きなぐっている”確信犯”なのです それで本人は 何を言っても許されると 勝手に思い込んでいる そこには、ブログで誹謗中傷を書かれた人や組織が どんなに傷つくかといった思慮がまったく働いていません これが ブログを通して見る その人の生きざまです

以上、「ブログで何をどのように書いているかを読むと その人の生きざまが分かる」という一例として、他人様のブログをご紹介してきましたが、要は「ブログは何を書いても許されるのか?」という問題です 私は良心のある多くの人が思っている通り、書かれる人の立場や気持ちをよく考えて書くべきだと思います ご紹介した当該ブログに関しては、「いくら言論の自由だとはいえ、根拠のないデタラメばかり書くな 少なくとも、ヘイトスピーチのようなことは書くな」と言いたいところですが、まことに残念なのは、このブログをご覧いただいている読者には 当該ブログを書くような無神経で破廉恥な人は一人もいないので、書くだけ無駄だということです

ということで、わが家に来てから今日で2150日目を迎え、トランプ米大統領は18日、中国発の動画投稿アプリ「TikTok」の米国事業売却先候補を巡り「米オラクルも良い会社だ」と述べたが、オラクルの創業者ラリー・エリクソン氏は1T業界では珍しいトランプ支援者として知られ、買収交渉に影響を与える可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプはどんな権限があって 民間企業の商取引に干渉しようとしているのか?

 

         

 

昨夕、久しぶりに「ひき肉と野菜のドライカレー」を作りました 今や私の定番料理ですが、辛いものが若干苦手な娘のために最近は目玉焼きを乗せています 辛さと甘さがマッチして とても美味しいです

 

     

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で「スキャンダル」と「ハスラーズ」の2本立てを観ました

「スキャンダル」はジェイ・ローチ監督による2019年製作カナダ・アメリカ合作映画(109分)です

アメリカで視聴率首位を誇るテレビ局FOXニュースを解雇された元・人気キャスターのグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が同社CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)をセクハラで提訴した 人気キャスターによるテレビ局の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走った FOXニュースの看板番組を担当するキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、自身がその地位に昇りつめるまでロジャーに引き立てられてきた過去を思い出し、平静ではいられなくなっていた そんな中、メインキャスターの座のチャンスを虎視眈々と狙っていた若手のケイラ・ポスビシル(マーゴット・ロビー)にロジャーと直接対面するチャンスが巡ってくる グレッチェンは自分の後に後輩たちがついてきてくれることを信じて提訴に踏み切ったが、FOX社内の空気は保守的だった。鍵を握るのは看板キャスターのケリーがどう出るかだったが、ついに大きな決断をする

 

     

 

この映画は2016年にアメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動を映画化した作品です

この映画の舞台になった2016年は前回のアメリカ大統領選挙の年で、スクリーンには共和党のトランプ候補 本人が登場し、キャスターに「過去に多くの女性問題を引き起こしている」と批判されています FOXの経営を支配するメディア王 ルパート・マードックは反トランプだったということを、この映画を観て初めて知りました 今年の大統領選挙はどうなるのでしょうか 2度目の”まさか”はごめん被りたいと思いますが

この映画は、シャーリーズ・セロンの特殊メイクを、「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロ(辻 一弘)が担当し、本作でもアカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞したことで話題を呼びました スクリーンの彼女の顔は人工的に作り上げられ、文字通り「Make Up」されています

こうしたセクハラ・パワハラ問題は、アメリカに限らず日本でもどこの国でも、いまだに執拗に続いているのでしょう 問題の解決を個人に委ねていては いつまで経っても光明は見えてきません 国全体で取り組むべきだと思います

 

         

 

「ハスラーズ」はローリーン・スカファリア監督による2019年アメリカ映画(110分)です

年老いた祖母を養うためにストリップクラブで働き始めたデスティニー(コンスタンス・ウー)は、そこでひときわ輝くストリッパーのラモーナ(ジェニファー・ロペス)と出逢う 彼女からストリッパーとしての稼ぎ方を学び、ようやく安定した生活が送れるようになったデスティニーだったが、2008年に起こったリーマンショックによって経済は冷え込み、不況の波はストリップクラブで働く彼女たちにも押し寄せてきた いくら働いても自分たちの生活は向上しない一方、経済危機を起こした張本人であるウォール街のエリートたちの裕福な暮らしは相変わらずで、その現実に不満を募らせたラモーナが、デスティニーやクラブの仲間を誘い、ウォール街の裕福なクライアントから大金をだまし取る計画を企てる 彼女らはグループで行動し、顧客に薬の入った酒を飲ませ、キャッシュカードを奪って現金を引き出すという犯罪を繰り返す しかし、悪事はいつまでも続かなかった

 

     

 

この映画は、リーマンショック後のニューヨークを舞台に、ストリップクラブで働く女性たちがウォール街の裕福なサラリーマンたちから大金を奪う計画を立て、実行したという実話をもとに描いた作品です この映画を観終わって思ったのは、リーマンショックを超える景気後退を引き起こしている現在のコロナ禍のもと、社会は当時と同じような状況にあることを考えると、同じような犯罪が世界各地で繰り広げられているのではないか、ということです ただ現在は、相手が目に見えないコロナウイルスで、”夜の街”への外出もままならない状況なので、そう簡単に大金が奪われることもないかも知れませんが

この映画では、ショパンの「エチュード」(練習曲)が全編を通じて流れます 「12のエチュード作品10」から第1曲、第3曲「別れの曲」、第5番「黒鍵」、第10曲「革命」ほか、「12のエチュード作品25」から第1曲「エオリアン・ハープ」ほかです 「エオリアン・ハープ」はエンドロール中にも流れていました エチュードは全24曲あるのでこの映画で流れていた曲をすべて把握するのは困難です いずれにしても、1978年アメリカ生まれの女性監督ローリーン・スカファリアさんは、よほどショパンがお好きなようです

 

 

本日、toraブログのトータル閲覧数が580万ページビューを超えました(5,800,150 PV。トータル訪問者数は1,607,227 IP)。これもひとえに普段からご覧いただいている読者の皆様のお陰と感謝申し上げます これからも根性で書き続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします

コメント (4)
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