29日(土)。わが家に来てから今日で2159日目を迎え、安倍晋三首相が辞任を表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプが11月の大統領選で敗れれば 新しい日米関係が樹立されることになるな
昨日、夕食に「鶏の唐揚げ」を作りました キュウリは娘がぬか床に漬けたものですが、なぜか味の濃さにムラがあります
昨日、池袋の新文芸坐でエリック・ロメール監督映画「美しき結婚」と「飛行士の妻」の2本立てを観ました
「美しき結婚」はエリック・ロメール監督が1982年に製作した映画(フランス・100分)で、連作シリーズ「喜劇と格言」の第2作です
パリで美術史を学ぶサビーヌ(ペアトリス・ロマン)は不倫相手のシモン(フェオドール・アトキーヌ)に嫌気がさし、とにかく結婚しようと決める 彼女は、玉の輿に乗り 好きな絵の仕事を続けている友人クラリス(アリエル・ドンバル)に、従兄弟で弁護士のエドモン(アンドレ・デュソリエ)を紹介してもらう デートの後、クラリスからエドモンが自分のことを気に入っていると聞いたサビーヌは彼のと結婚を決意するが、弁護士業に多忙なエドモンからは電話1本もかかってこない クラリスから後押しされたサビーヌは自分から弁護士事務所に電話をするが多忙を理由に相手にされない 思い余った彼女はついに彼の弁護士事務所に乗り込んで直談判に及ぶが、エドモンから仕事第一主義を貫くので結婚の意志は全くないと言われ振られてしまう しかし、クラリスは内心は失恋に悲しみながらも「彼は好みじゃなかったのよ」と強気を言う
「結婚」という妄想に取りつかれ、相手がどう思おうがどうしても結婚するんだ、と意気込んで突き進む若い女性の姿をシニカルに描いています サビーヌの頭の中は誇大妄想でいっぱいで、そこから出てくる行動は痛々しいくらいです この映画の救いは、失恋で傷心のはずのサビーヌが 気持ちをさっさと切り替えて、列車内で見かけた若い男に目を付け、新しい恋を仕掛けるシーンで終わっているところです 「 頑張れ サビーヌ 男なんて世界中に捨てるほどいるよ」と声を掛けたくなる名シーンです
「飛行士の妻」はヌーヴェル・ヴァ―グの名匠エリック・ロメールが1980年に製作した作品(フランス・107分)で、連作シリーズ「喜劇と格言」の第1作です
法科に通う苦学生フランソワ(フィリップ・マルロー)は夜はパリ東駅の郵便局で働いている 彼には少し前まで付き合っていたOLのアンヌ(マリー・リヴィエール)という恋人がいて、いまだ未練を断ち切れないでいた そのアンヌには妻子持ちの愛人クリスチャン(マチュー・カリエール)がいたが、いきなり彼女に絶縁を迫ってきた フランソワはアンヌに付きまとうが相手にされず、偶然見かけた、別の女といるクリスチャンを追跡するうちに、同じバスに同乗していたリュシー(アンヌ=マリー・ムーリ)と知り合いになる 成り行きでフランソワとリュシーは一緒にクリスチャンを追跡することになる。クリスチャンと女は弁護士事務所に入っていくので、離婚相談かと勘違いするが、後でクリスチャンと一緒にいたのは彼の妻ではなく妹で、相続問題の相談だったことが分かる その後、フランソワはその顛末を書いた絵葉書をリュシーの家に届けに行こうとする途中で、リュシーが彼の親友とキスしているところを目撃してしまう 彼は葉書を捨てようかと一瞬迷うが、ポストに投函する
この映画ではフランソワが20歳、アンヌが25歳、リュシーが15歳という設定ですが、フランソワは歳相応見えるものの、アンヌとリュシーはそれぞれ5歳以上は上ではないかと思ってしまいます 現実の世界でも映画の世界でも女性の方がませているということなのかもしれませんが
フランソワがアンヌの部屋を訪ねて会話をするシーンがありますが、超ロング・カンバセーションです その中で、アンヌがフランソワに「リュシーという女の子に葉書を書くのよ」と言うシーンがあります これを見て私は、アンヌは「私のような年上の女性を追いかけていないで、年下の女性にアプローチしなさい」と言っているのではないか、と思いました それから連想して、リヒャルト・シュトラウスの傑作オペラ「ばらの騎士」の第3幕を思い浮かべました このオペラでは元帥婦人マルシャリンと若い貴族オクタヴィアンは不倫関係にありますが、若いゾフィーが現れたことにより、オクタヴィアンの心がマルシャリンからゾフィーに移るというストーリーになっています つまり、この映画の役柄に移せば、アンヌがマルシャリン、フランソワがオクタヴィアン、リュシーがゾフィーということになります もっとも、マルシャリンは心からオクタヴィアンを愛していましたが、アンヌは心からフランソワを愛していたかどうかは曖昧だし、内気なゾフィーに比べてリュシーはかなり活発な女性である、という違いがありますが