2日(日)。昨日の朝日朝刊のコラム「ことば / サプリ」で「テレワーク」が取り上げられていました 超訳すると、
「『テレワーク』はギリシャ語の『遠い』に由来する tele と、work (働く)を組み合わせたもの 1970年代から米国で使われ始めた。日本テレワーク協会によると、『在宅勤務』と、勤務地以外の拠点で働く『サテライトオフィス(SO)勤務』、それに移動中やカフェなどでの『モバイルワーク』の3つの働き方を指す言葉だとのこと 研究職の社員が働きやすいようにと、1984年にNEC(本社:東京都港区)が東京・吉祥寺にSOを設置したのが、日本のテレワークの草分けと言われている バブル崩壊とともに都市近郊型SOは閉鎖が相次ぎ、90年代後半からテレワークの中心は在宅に移っていった。一方、海外では『リモートワーク』という呼び名の方が主流で、『テレコミューティング』や『リモートワーキング』なども使われている 『テレワーク』が日本で定着しつつある背景について、同協会の國井昭男副会長は『官庁がこの言葉を使って政策を推進したことが、要因の一つではないか』と推測している」
telephone(電話)、television (テレビ)、telescope(望遠鏡)、telegram(電報・電文)など、みな同じ語源ですね
ということで、わが家に来てから今日で2132日目を迎え、プラスチック製レジ袋の有料化がすべての小売店に義務付けられて8月1日で1か月になるが、コンビニ大手3社では、客がレジ袋を辞退する割合が、有料化前の3割から7割超に跳ね上がった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ゴミ出しに便利なレジ袋がなくなって ゴミ袋を買わなければならなくなったよ
昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールでフェスタサマーミューザ参加公演「群馬交響楽団」のコンサートを聴きました プログラムは①ベートーヴェン「交響曲 第4番 変ロ長調 作品60」、②同「交響曲 第2番 ニ長調 作品36」です 指揮は群馬交響楽団名誉指揮者・高関健です
群馬交響楽団というと、高崎の市民オーケストラが群馬交響楽団へ成長する創成期を描いた、今井正監督・岸恵子主演による1955年製作映画「ここに泉あり」が脳裏に浮かびます 今では、昨年9月にオープンしたばかりの「高崎芸術劇場」をホームとして活躍する楽団員61名のプロオーケストラに成長しています
ミューザ川崎のツイッターによると、群馬交響楽団の面々はコロナ感染防止の観点から公共交通機関を利用せず、貸し切りバスで川崎入りしたそうです また、今回がコロナ自粛後の初コンサートとのことです
オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとります 弦楽器は10型で管・打楽器を含めて76人態勢です。隣席との間は1メートル強のソーシャルディスタンスをとりますが、弦楽奏者は2人で1つの譜面台を使用します。マスク着用はありません 管楽器と弦楽器の間には飛沫拡散防止のための透明なアクリル板が設置され、万全の態勢で臨みます
1曲目はベートーヴェン「交響曲 第4番 変ロ長調 作品60」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1806年に作曲、1807年3月にウィーンのロプコヴィッツ侯爵邸で私的に初演された後、同年11月にウィーンのブルク劇場で公開初演されました プレトークで高関氏が解説していたとおり、この時期(ベートーヴェン35歳の頃)は「ピアノ協奏曲第4番」、「ラズモフスキー弦楽四重奏曲」全3曲をはじめとする傑作が次々と生まれていった時期にあたり、高関氏の言葉を借りると「書き直し部分が少なく、快調に書き進めていった」ようです
第1楽章「アダージョ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
コンサートミストレスの伊藤文乃さんの合図に合わせてチューニングが行われ、高関氏が登場します。いつもの眼鏡をかけていません 本人がプレトークで語ったところによると、「眼鏡をかけてマスクをして指揮をすると眼鏡が曇ってくるので外してみた すると何とかなると思うようになったので、これからは眼鏡なしで指揮することにした」とのことです。これは譜読みの熱心な高関氏だからこそ譜面が見えなくても指揮が可能なのだと思います
第1楽章は冒頭のゆったりしたテンポによる音楽から アレグロに移ると一気呵成に駆け抜けていきます フルート、オーボエ、クラリネットを中心とする木管楽器群がとても生き生きとした演奏を展開しています ホルンも安定しています。第2楽章は一転、弦楽器群の美しい演奏が印象的です 第3楽章では冒頭の木管楽器のアンサンブルが素晴らしかった 第4楽章では再び快速テンポで推進力に満ちた演奏を展開しました
プログラム後半はベートーヴェン「交響曲 第2番 ニ長調 作品36」です この曲はベートーヴェンが1801年から翌02年にかけて作曲、1803年にアン・デア・ウィーン劇場で初演されました この時期は難聴が進行し、1802年10月には「ハイリゲンシュタットの遺書」(遺言書)が書かれるなど、苦悩の中から希望を見い出そうとしていた時期に当たります 第1楽章「アレグロ・モルト:アレグロ・コンブリオ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
高関氏の指揮で第1楽章に入ります 冒頭のオーケストラ総奏による決然とした音楽から、アレグロに入ると快速テンポに移り、木管群が歌います 第2楽章は弦楽器のアンサンブルが冴え渡ります 第3楽章、第4楽章は「ハイリゲンシュタットの遺書」など微塵も感じさせないエネルギッシュで推進力に満ちた演奏が繰り広げられます 演奏を聴きながら、ベートーヴェンは遺書(遺言書)を書いたことで、ある意味 吹っ切れたのではないか、と思ったりしました
アンコールは、この「第2番」と同じ頃に作曲された「プロメテウスの創造物」序曲が軽快に生き生きと演奏されました 最後まで渾身の演奏で楽しませてくれた群馬交響楽団の皆さんの、今後のご活躍をお祈りします