人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大林宣彦監督「花筐 HANAGATAMI」を観る ~ バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」のプレリュードが通奏低音のように流れる:新文芸坐 / 給料分の仕事 ~ ケネディの言葉

2020年08月17日 07時16分11秒 | 日記

17日(月)。昨日の朝日新聞朝刊「総合面」のコラム「日曜に想う」に同社編集委員の福島申二氏が「政治の責任 給料分の仕事とは」というテーマで書いています その最後の部分を福島氏は次のように結んでいます

「ケネディ大統領に話を戻せば、核戦争の恐れが迫ったキューバ危機のとき、その顔は引きつり、両目は苦悩で灰色に見えたという そんなとき大統領が、自分を励ますためでもあったのだろう『今週は給料分の仕事をしている』とウィンクをしてみせたという余話が今に残る 現下のコロナ禍は病にとどまらず不安を広げ、経済的な焦燥や、社会の変容から落ちこぼれる恐怖などが人々を苛んでいる 厳しく荒みやすい時代である。すみやかに国会を開いて、首相も各政治家も給料分の仕事をするときだ

早々と国会を閉じて、与党も野党も何をやっているかと苛立ってきます 「給料分の仕事」で思い出しましたが、広島県で大金をばら撒いて県内の政治を滅茶苦茶にした河井夫妻にもまだ給料が支払われているんでしたね それに 自民党から彼らに渡った1億5千万円の資金はいったいどこに行ったんでしょうね リコールでも何でもやって早く議員を辞めさせないと「給料分の仕事」どころか、まったく仕事をしないで議員報酬だけを貰うことになりますよ もとは国民の税金ですよ こういうフザケタ奴らに国民はもっと怒るべきです

ということで、わが家に来てから今日で2147日目を迎え、自民党の甘利明税調会長は16日のフジテレビの番組で、新型コロナウイルスの対応で連続勤務となっている安倍晋三首相の疲労を心配し「ちょっと休んでもらいたい」と語ったというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     内閣支持率は落ちる一方だし  来年の9月末の任期満了まで休めばいい  無報酬で!

 

         

 

一昨日、池袋の新文芸坐で大林宣彦による2017年製作映画「花筐 HANAGATAMI」(169分)を観ました

1941年春。佐賀県唐津市の叔母・江馬圭子(常盤貴子)のもとに身を寄せている17歳の榊山俊彦(窪塚俊介)は、アポロの神のような美少年・鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)ら個性豊かな学友たちと共に「勇気を試す冒険」に興じる日々を送っていた 肺病を患う従妹・江馬美那(矢作穂香)に思いを寄せる俊彦だったが、その一方で女友だちのあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)と青春を謳歌していた そんな彼らの日常は、いつしか恐ろしい戦争の渦に飲み込まれていく

 

     

 

この映画は檀一雄の純文学「花筐」を原作に、戦争の足音が迫る時代を懸命に生きる若者たちの友情や恋を赤裸々に描いた作品ですが、実は1977年の大林監督デビュー作「HOUSE  ハウス」よりも前に脚本を書き上げていたものを映画化した作品です このことからもわかるように、大林監督は映画を撮る一番最初の段階から自分が撮るべきテーマを「戦争」としていたのです この作品は「この空の花」「野のなななのか」に続く戦争3部作の最終章として位置づけられています

どうでもよいことですが、主人公の榊山俊彦を演じた窪塚俊介を観ていたら、風貌から話し方や仕草までが大学時代の友人によく似ているなぁと思いました

江馬圭子の夫は生前チェロを弾いていたという設定から、バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」の「プレリュード」(前奏曲)が全編を通してこの映画の通奏低音のように流れます それはあたかも、いよいよ始まろうとしている戦争への前奏曲のように聴こえました

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