15日(土)。昨日の朝日新聞朝刊 社会面によると、NHKは13日、関連4財団が来年4月に合併すると発表しました 記事の内容は次の通りです
「4つの一般財団法人が合併して親法人をつくり、公益財団法人『NHK交響楽団』(N響)を子法人にする 役員を減らして経営を効率化し、N響を前面に押し出して社会貢献の強化を目指す
合併するのはNHKサービスセンター、NHKインターナショナル、NHKエンジニアリングシステム、NHK放送研修センターの4法人。コロナ禍の影響でN響の事業規模は縮小し、20年度は25億円だった。新財団が財政面でN響を支えるねらいもある
」
N響の定期会員としてこの記事で気になるのは、最後の「新財団が財政面でN響を支えるねらいもある」という部分です 新財団は、当面 新型コロナ禍により悪化した財政を立て直すことに精力を注ぐことになると思われますが、その後の課題として、在京オーケストラの中で最も高く設定しているチケット代を少しでも下げてほしいと思います
ということで、わが家に来てから今日で2562日目を迎え、オーストラリアのホーク移民相は14日、テニスのジョコビッチ選手のビザを再び取り消したと発表したが、ジョコビッチ選手が新型コロナウイルスワクチンを未接種だったことを問題視したとみられる というニュースを見て感想を述べるモコタロです
アドヴァンテージはオーストラリア政府側にあったわけか どうする?ジョコビッチ
昨日の夕食は、いただきものの「ローストビーフ」と「ハム、キッシュ、フロマージュ、ポテトサラダのセット」「チェダーチーズ」「キャベツとソーセージのスープ」でした 肉中心の健康に悪そうなメニューです
ホリー・ジャクソン著「自由研究には向かない殺人」(創元推理文庫)を読み終わりました ホリー・ジャクソンはイギリス、バッキンガムシャー出身の作家。15歳で最初の小説を書く。ノッティンガム大学で言語学と文芸創作を学び、英語の文学修士号を取得。2019年に刊行した本作は英米でベストセラーになり、2020年のチルドレンズ・ブック・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、カーネギー賞の候補作となった
ピップ(ピッパ・フィッツ・アモービ)はイギリスの小さな町リトル・キルトンで暮らすグラマースクール(高校)の最上級生 ピップの実父は彼女が幼い時に交通事故で亡くなり、現在は母親のリアンと、ナイジェリア人である義理の父親ヴィクター、父親の違う弟のジョシュアと生活している
ピップはEPQ(「自由研究で得られる資格」試験)の研究テーマに5年前に地元リトル・キルトンで起きた少女失踪・殺人事件を取り上げる
町では5年前の2012年に町中を騒然とさせる事件が起きていた
ことの発端はアンディ・ベルという17歳の少女が疾走したことだった。アンディはディナーパーティーに出席していた両親を迎えに行く予定になっていた晩に、妹のベッカに目撃されたのを最後に行方をくらましたのだった
父親からの捜索願を受けて警察は自宅付近などを捜索するが、彼女は行方知れずのままだった。アンディが疾走した翌日、警察は彼女の交際相手サル・シンに事情聴取を行う。サルにはアンディが疾走した当夜、4人の友人たちと一緒にいたアリバイがあった
しかし事件から4日後、サルのアリバイを証言していた友人たちが、事情聴取の際に嘘を述べたと告白したのだ
4人によればサルから一緒にいた時間について嘘をつくよう頼まれたという。そのため容疑はサルに向けられた
サルは行方が分からなくなるが、4人が証言を覆した日の晩、警察が森の中でサルの遺体を発見する
サルは大量の睡眠薬を服用し、頭からビニール袋を被って窒息死していた。警察は、サルが交際相手のアンディを殺害したが、罪の意識に耐えかね、あるいは逮捕を恐れて自殺したと結論づけた
アンディは依然として行方不明のままだったが、事件から2年後に行われた死因審問で検視官が「違法な殺人」と評決し、アンディ・ベルの死亡証明書が発行され、これによりサルは殺人犯となった
この事件を契機に、シン一家は町中から白い眼で見られるよになり、住民から誹謗中傷を受けるようになった
ピップはサルが過去に自分に対してしてくれた親切から、サルは絶対にアンディを殺していないという確信を持っていた
そこで、当時の真相を突き止めるため「自由研究で得られる資格」を取得するという大義名分のもと、サルの弟ラヴィ・シンの協力を得ながら、サルやアンディの関係者にインタビューを敢行し、誰がアンディを殺し、誰がサルを殺したか、あるいは誰が二人を殺したかを追求していく
本書を読み終わって、フーッと溜息をつきました。なんと凄い作品だろうか 複雑に絡み合った登場人物の関係性、容疑者が二転三転するストーリー展開、これで一件落着かと思いきや予想外の結末が待っている
それにしても、と思うのは主人公ピップの桁外れの行動力です。命知らずと言っても良いかもしれません
義理の父親がナイジェリア人であることもあり、ピップは人種差別に対しては敏感に反応します。インド系のラヴィ・シンがスーパーで買い物をする時、レジの担当者から「犯罪者の家族」と見られ冷たい仕打ちを受けた時にも、食って掛かります
つまり、彼女は不公平や差別は許せないのです
真犯人を突き止めるまでは決して諦めないという強い意志とともに、どこまでもひたむきな姿勢に感動さえ覚えます
本文だけで570ページを超える長編ミステリーですが、ページをめくる手が止まりません 帯にある「2021年 ミステリランキング上位席巻! ハヤカワ・ミステリマガジン ミステリが読みたい!第1位」は伊達ではありません
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