24日(月)。昨日は腰痛の痛みを和らげるため、一日中ベッドに横たわってCDを聴きながらひたすら読書に勤しみました 今週、新国立オペラ「さまよえるオランダ人」を聴くので(行けるのか?)、クレンペラーの指揮によるCDを流しました
ということで、わが家に来てから今日で2571日目を迎え、アメリカのミズーリ州で19日、マクドナルドのドライブスルーで、女が従業員にフライポテトの割引を求めたが断られたことを恨み、発砲して軽傷を負わせた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
さすがは広大なアメリカだ こういう発火点の低い人もいるよね 銃規制しなきゃ!
中山七里著「ヒポクラテスの試練」(祥伝社文庫)を読み終わりました 中山七里は1961年岐阜県生まれ。2009年「さよならドビュッシー」で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビューして以来、毎年のように幅広いテーマによりベストセラーを連発、「中山七里は7人いる」と言わしめるほどの多作家です
本作は浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授を主人公として展開する「ヒポクラテスの誓い」「ヒポクラテスの憂鬱」に次ぐシリーズ第3弾です
浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授のもとに、急死した前都議会議員・権藤要一の司法解剖の依頼がきた 死因はMRIにも映らない急激に悪化した肝臓がんか?と疑われた
埼玉県警の小手川刑事が捜査すると、毒殺の疑いが浮上する。しかし、光崎が解剖すると、肝臓の裏でうごめく虫を発見する。それはエキノコックスという虫で、主に牧草地帯に生息し、犬や猫などの糞に混入したエキノコックスの卵胞が、水分や食料補給の過程で人体に侵入することがあり、その卵胞が人体で幼虫となり、主に肝臓に寄生して発育するということだった
光崎の見立ては「エキノコックスという寄生虫の突然変異体が肝臓に巣くい毒素をばら撒いた結果、肝臓疾患に陥った」というものだった。しばらくすると、今度は東京都職員・箕輪義純が同じ疑いで第2の犠牲者となった
小手川が2人の共通点を調べると、過去に議員グループと付き添いの関係でアメリカへ視察旅行に行っていたことが判明する
しかし、視察旅行の詳細の記録は残されていなかった。小手川は他の同行メンバーに訪問先を言うよう説得したが頑なに拒否される
訪問先にニューヨーク市検死局も含まれていたことから、法医学教室の栂野真琴とキャシーの2人が現地に派遣され調査することになった
驚くべきことに、市検死局のリドラー局長も当該視察団と行動を共にしていたということ、さらに、彼も肝臓がんのような症状で急死していたことが判明する。検死局の副局長・ぺギョンの協力を得て、真琴とキャシーは視察団がどこを訪問したかを追求していく
頑固一徹の光崎教授、真面目な栂野真琴、天然キャラのキャシー、叱られ役の小手川刑事の会話が楽しい
最後に視察団のメンバーが頑なに訪問先と行動を明かすことを拒否した理由が明かされますが、もしそれが世間に知られたら議員辞職だけでは済まない、名誉失墜間違いなしです 最後に”お約束”のどんでん返しが待っています
本書では、国民の税金を使ってやりたい放題やって平然としている議員への怒りや、金儲けのためなら違法なことを平気でやる者への怒りが伝わってきます