人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

セバスティアン・ヴァイグレ ✕ 反田恭平 ✕ 読売日響 でチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第2番」、タネーエフ「交響曲第4番」を聴く / 新聞休刊日について考える

2022年12月13日 07時02分56秒 | 日記

13日(火)。昨日は新聞休刊日だったので「コーヒーを入れないクリープ」みたいな何か物足りない午前を過ごしました こういう日は、池袋まで歩いて喫茶店で本を読むか、雨の場合は自宅で次のコンサートで取り上げられる曲のCDを聴きながら本を読むか、いずれにしても読書をして過ごします

ところで、新聞休刊日(新聞が配達されない日)は全国的に月1回・年12回となっています ちなみに来年=2023年の新聞休刊日は以下の通りです

 1月 2日(月)

 2月13日(月)

 3月13日(月)

 4月17日(月)

 5月15日(月)

 6月12日(月)

 7月10日(月)

 8月14日(月)

 9月11日(月)

10月10日(火)※前日の9日(月)は「スポーツの日」で祝日となっている。

11月13日(月)

12月11日(月)

なぜ月曜日がほとんどかというと、前日の日曜日に新聞を印刷する輪転機を止めて機械を休ませ、システムのメンテナンスを行い、月曜日に新聞販売所の配達員に休んでもらうようにしているからです

新聞販売店には、大きく分けると特定の新聞を配達する専売店と、複数の新聞を配達する複合店があります たとえば、わが家の場合は朝日新聞と日本経済新聞を定期購読していますが、朝日新聞は朝日の専売店が配達していますが、日本経済新聞の方は毎日新聞の販売店が配達しています。つまり日経が毎日に販売を委託する形をとっています 地方紙でも事情は同じです。こうした販売店の実態を考えた時、新聞によって休刊日がバラバラだと販売店の従業員は1年中 休みが取れなくなってしまいます。これでは従業員不足に拍車がかかるばかりです それを少しでも緩和するため、年12回だけですが、一斉に休める体制にしているのです なお、これは新聞業界が正式に話し合って決めているわけではありません(常に公正取引委員会が目を光らせています)。新聞配達員は雨の日も雪の日も毎朝早くから配達してくれます 夕刊も配ってくれます。奨学金を得ながら配達している苦学生もいます 新聞代は1か月、朝日=4400円、日経=4900円ですが、情報の質と量からして全然高いとは思いません 毎日、配達員の皆さんに感謝しながら読んでいます  新聞は私にとって生活必需品です

ということで、わが家に来てから今日で2892日目を迎え、北朝鮮の金正恩国務委員長から贈られ、韓国の文在寅前大統領が飼っていた豊山犬2匹が12日、南西部・光州市の牛﨑動物園に移送された  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     現在のユン・ソギョル大統領の元に行くんじゃないんだね 犬猿の仲で嫌われたのか

 

         

 

昨日、夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」と「生野菜サラダ」を作りました 辛めのカレーに目玉焼きがよく合います

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで読売日響「第623回定期演奏会」を聴きました プログラムは①チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第2番 ト長調」、タネーエフ「交響曲第4番 ハ短調」です

 

     

     

反田恭平人気でしょうか、会場はほぼ満席です 2021年のショパン国際ピアノ・コンクールで第2位受賞の威力はまだまだ続きそうです

拍手に迎えられて入場するオケは、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び    コンマスは長原幸太、その隣は林悠介というダブル・コンマス態勢を敷きます

1曲目はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第2番 ト長調」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840ー1893)が1879年から翌80年にかけて作曲、1881年11月12日にニューヨークで初演されました 第1楽章「アレグロ・ブリランテ・エ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の3楽章から成ります

反田恭平がヴァイグレとともに登場、ピアノに対峙します ヴァイグレの指揮で第1楽章が力強く開始されます オケはロシア的ともいえる重心の低い演奏を展開します それに乗ってモスクワ音楽院出身の反田の質実剛健な演奏が力強く繰り広げられます カデンツァが鮮やかです 第2楽章は独特のスタイルです。冒頭は弦楽合奏に乗って長原コンマスのソロが まるでヴァイオリン協奏曲のソリストのように甘い音色で主題を奏でます さらに遠藤真理の美しいチェロが加わり、まるでダブル・コンチェルトのような曲想を展開します そうくるか!と思って聴いていると今度は反田のピアノが加わり、トリプル・コンチェルトのような様相を呈してきます このアンサンブルがとても美しく響きました 間を置かずに突入した第3楽章は、一転して反田の喜びに満ちたピアノが高速で軽快に奏でられ、これにオケが呼応します 静から動への切り替えが見事です 反田とオケとの丁々発止のやり取りで華やかなフィナーレを飾りました

満場の拍手にカーテンコールが繰り返され、反田とともに、ソロを演奏した長原コンマスとチェロ首席の遠藤真理が立たせられましたが、ピアノの蓋が視界を遮って1階席のかなりの聴衆が彼女の姿を見られませんでした これを日本では「身も蓋もない」と言います。真理さんごめんなさい。身もふたもないダジャレで なお、反田のアンコールはありませんでした。見識です

 

     

 

プログラム後半はタネーエフ「交響曲第4番 ハ短調」です この曲はセルゲイ・タネーエフ(1856ー1915)が1896年から98年にかけて作曲、1898年3月21日にサンクトペテルブルクで初演されました 第1楽章「アレグロ・モルト」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「スケルツォ:ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・エネルジーコ ~ モルト・マエストーソ」の4楽章から成ります

澤谷夏樹氏のプログラムノートによると、タネーエフはモスクワ音楽院の教授だったチャイコフスキーから教授職を受け継いだ、つまり直弟子とのことです タネーエフは1881年にピアノのクラスを、83年に作曲の講座を受け持ち、85年には音楽院の院長に就任するなど、超多忙な生活を強いられたことから、作曲の時間を持つことができなかった。そのため彼は89年に対位法の教師以外のポストをすべて返上し、強引に創作の時間を作り出した。その結果、オペラや交響曲を作曲し、98年に「交響曲第4番」を完成させたーとのことです

ステージ中央からピアノが外され、オケ全体が見渡せる状態になりました チェロ首席の富岡廉太郎の楽器のエンドピンの長いこと 隣の遠藤真理のエンドーピンの2倍くらいありそうです したがって、富岡は高い位置にあるチェロを抱きかかえるようにして演奏することになります

この曲はCDを持っていないので初めて聴く作品です ヴァイグレの指揮で演奏に入りますが、全体を通して聴いた印象は、ロシアの広大な大地に根差したスケールの大きな曲想で、時に師匠のチャイコフスキー風のメロディーも聴かれました 第3楽章はベートーヴェンの第九の第3楽章「スケルツォ」を想起させました 第4楽章の後半は、業務多忙のため作曲を断念せざるを得なかったタネーエフの鬱憤を一気に晴らすかのような、「芸術は爆発だ」を音で表したような音の大伽藍が築き上げられました

カーテンコールが繰り返され、ヴァグレが観衆の拍手に応えました コロナ禍の時も臆することなく繰り返し来日し、率先して指揮活動を行っていました 読響にとって頼もしい常任指揮者なのではないかと思います

ところで、終演時のアナウンスが気になりました これまでは「分散退場にご協力ください。まず初めに1階席〇〇列目から〇〇列目までのお客様、ご退場ください」とアナウンスしていたのが、昨夜は「出口に近い方から順にご退場ください」とアナウンスしていました やっと 分散退場がほとんど効果ないことに 気がついたようです

コメント
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