人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ファビオ・ルイージ ✕ 河村尚子 ✕ N響でラフマニノフ「ピアノ協奏曲 第2番」、ドヴォルザーク「交響曲 第9番」他を聴く

2022年12月16日 07時01分02秒 | 日記

16日(金)。わが家に来てから今日で2895日目を迎え、トランプ前米大統領は「アメリカにはスーパーヒーローが必要だ。12月15日に重大発表を行う」と発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     いよっ 待ってました元大統領! 世界平和のためにやっと政界引退を決断するのか

 

         

 

昨日、夕食に「青椒肉絲」「生野菜サラダ」「豚汁」を作りました 美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夜、サントリーホールで「NHK交響楽団12月度Bプログラム定期公演(2日目)」を聴きました プログラムは①グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調」、③ドヴォルザーク「交響曲 第9番 ホ短調」です 演奏は②のピアノ独奏=河村尚子、指揮=ファビオ・ルイージです

 

     

 

オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び。コンマスは伊藤亮太郎です

ところで、コンマスが他の楽員と一緒に登場するのはN響くらいなものでしょう あのマロさんでさえそうです。ほとんどのオケは、他の楽員が着席してからおもむろに登場し大きな拍手を浴びます。指揮者でもないのに 元ウィーン・フィルのコンマスでN響のゲスト・コンマスも務めたことのあるライナー・キュッヒル氏が、「後からコンマスが登場して単独で拍手を受けるのはどんなもんかね? 知らんけど」と語っていたのをどこかで読んだ記憶があります 彼の登場スタイルが現在のN響のコンマスに受け継がれているのだろうか

1曲目はグリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲です このオペラはミハイル・グリンカ(1804ー1857)が1837年から1842年にかけて作曲、1842年12月9日にサンクトペテルブルクで初演されました オペラの本作はプーシキンによる物語に基づき、魔法使いの罠を乗り越えて結ばれる2人の男女を巡るメルヘン物語です 現在では、5幕からなる長大なこのオペラが上演される機会はなく、勇ましい序曲だけが単独で演奏されています

スタイリッシュなルイージが登場、さっそく演奏に入ります スピード感あふれる超高速演奏ですっ飛ばします 弦楽器群の渾身の演奏が素晴らしい 植松透のティンパニが心地よいリズムを与え、曲にメリハリを付けます あっという間の5分でした

2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873ー1943)が1900年から翌01年にかけて作曲、1901年11月9日にモスクワでラフマニノフのピアノ独奏により初演されました 「交響曲第1番」が失敗に終わり、落ち込んでいたラフマニノフは精神科医ニコライ・ダーリ博士の治療を受けて自信を取り戻し、このコンチェルトを作曲、初演は大成功裡に終わったという経緯があります 第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ・ソステヌート」、第3楽章「アレグロ・スケルツァンド」の3楽章から成ります 蛇足ですが、ラフマニノフの作品はすべて短調で書かれていますが、単調ではありません

ソリストの河村尚子は2006年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位、2007年クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝を果たしています 現在、ドイツを拠点に活躍しており、フォルクヴァング芸術大学教授、東京音楽大学特任講師を務めています

オケは14型に縮小、ルイージと共に 河村尚子が水色系の衣装で登場、ピアノに向かいます

河村の独奏で第1楽章が開始されます 河村のピアノは1音1音がとても美しく響きます 甲斐雅之のフルート、伊藤圭のクラリネットがロマンティシズム溢れる河村の演奏に華を添えます ルイージはメリハリをつけた指揮を見せますが、歌わせるところは存分に歌わせます 第2楽章では河村の磨き抜かれた美音が会場を支配します 第3楽章は一転、溌溂とした音楽が展開、河村の独奏ピアノとオケとの丁々発止のやり取りで軽快に演奏が進み、雄大なスケールでフィナーレを飾りました

満場の拍手に、河村はリムスキー・コルサコフ(ラフマニノフ編)「熊蜂の飛行」を超高速で演奏、聴衆を唖然とさせました

 

     

 

プログラム後半はドヴォルザーク「交響曲 第9番 ホ短調」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841ー1904)がニューヨークの私立ナショナル音楽院の院長をしていた1893年に作曲、同年ニューヨークで初演されました 第1楽章「アダージョ~アレグロ・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります

オケは16型に戻ります 第1楽章を聴いていて あらためて思ったのは、ルイージの指揮はキビキビしてメリハリの効いたものであるが、歌わせるところは十分歌わせるところに特徴があるということです 第2楽章は「家路」で有名なテーマがコーラングレ(イングリッシュホルン)によって奏でられますが、この楽章では他のどんな楽器が頑張っても、全ての称賛はコーラングレに持っていかれます   ドヴォルザークの作曲したメロディーも美しいけれど、楽器自体の音色の美しさ・懐かしさに惹かれるのだと思います 私は小学校高学年の時にボーイスカウトの野営キャンプで「家路」を歌ったことを覚えています その頃はドヴォルザークのドの字も知りませんでしたが 第3楽章ではオーボエ、フルート、クラリネットといった木管楽器が冴えていました 第4楽章冒頭は、”鉄道オタク” ドヴォルザークの面目躍如です 蒸気機関車が発進する時の様子がフル・オーケストラによって力強く演奏されます 金管楽器と弦楽器群の渾身の演奏が素晴らしい ルイージ ✕ N響は最後までメリハリの効いた演奏をアグレッシブに展開しました

なお、ルイージは第1楽章と第2楽章を 間を置かずに演奏、また 第3楽章と第4楽章を間を置かずに演奏し、曲全体を前半と後半に区切りをつけて演奏したのが印象的でした

カーテンコールが繰り返され、第2ヴァイオリン奏者からルイージに花束が贈呈されました

 

     

     

コメント
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