6日(木)。昨日の朝日新聞朝刊第1面に「購読料改定のお願い」という告知が載っていました 告知によると、5月1日から本紙の朝夕刊月ぎめ購読料を、4400円から4900円(消費税込み)に改定するとなっています。値上げの理由として、「新聞用紙など原材料が高騰し、みなさまにお届けする経費も増加しています。コスト削減を続けていますが、報道の質を維持し、新聞を安定発行するため、ご負担をお願いせざるをえなくなりました」とし、「紙面刷新で社会的な課題をより分かりやすく深くお伝えします」としています
私は40年くらい前から朝日新聞と日本経済新聞を定期購読していますが、現在、日経は4900円なので、2紙合計で月額9800円の支出となります 現在、Sバンクのスマホ通信料がほぼ同じです
値上げ後の料金が高いか安いかというのは個々人の「価値観」の問題です
私にとって新聞もスマホもブログを書く上で重要な情報源となっていることからすれば、今回の朝日の値上げは許容範囲だと考えます
ということで、わが家に来てから今日で3005日目を迎え、米国の大統領経験者として初めて34件の重罪で起訴されたトランプ前大統領は4日、米ニューヨークの裁判所に出頭し 起訴内容を全面的に否認したが、同日夜 フロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で支持者らを集めて演説し、大統領経験者である自らに対する「不当な」起訴は、「国に対する侮辱だ」などと訴え、起訴した現地検察官を名指しで批判した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプが2016年の大統領選でやったことが「国に対する侮辱」なんじゃね?
昨日、夕食に「豚肉紫蘇巻き焼き」「生野菜とヒジキのサラダ」「モヤシの味噌汁」を作りました 「豚肉~」はニンニクが効いたスタミナ料理です
昨夜、サントリーホールで読売日響「第627回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ハイドン「交響曲第49番 ヘ短調 ”受難”」、マーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です
指揮はアントネッロ・マナコルダです
本来、この日は新国立オペラ「アイーダ」初日公演を聴く予定でしたが、本公演とダブったため「アイーダ」を19日(水)に振り替えました この日の読響定期公演を他公演に振り替えることも出来たのですが、マーラーの「第5番」は名曲シリーズでも土・日マチネーシリーズでも上演されないので、本公演を聴くしかないと判断し、「アイーダ」の方を振り返ることにしたのです
なお、「アイーダ」は振り替え可能公演が6回もありますが、19日以外は全て別のコンサートの予定が入っているので、この日しか選択の余地がありませんでした
指揮のアントネッロ・マナコルダはイタリア・トリノでフランス・イタリア系の家庭に生まれ、アムステルダムで教育を受けました クラウディオ・アバドが設立したマーラー室内管弦楽団の創設メンバーして長年コンサートマスターを務め、その後、ヨルマ・パヌラのもとで指揮を学びました
2010年からカンマーアカデミー・ポツダムの芸術監督を務め、ヨーロッパの主要なオーケストラ・歌劇場に客演しています
新年度第1回目の定期公演です 席替えをしました。前年度のセンターブロック右通路側から、ピアノの鍵盤が見える左ブロック右通路側に移りました
オケは10型で左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置を採ります チェロの後ろにはチェンバロが控えます。コンマスは林悠介です
1曲目はハイドン「交響曲第49番 ヘ短調 ”受難”」です この曲はフランツ・ヨゼフ・ハイドン(1732-1809)が1768年に作曲した作品です
飯尾洋一氏のプログラムノートによると、「ハイドンが残した104曲の交響曲の中で、短調作品は11曲しかないが、そのうち5曲が1766年から72年までの6年間に集中的に書かれていて、この時期は『疾風怒濤』と呼ばれる。すべての楽章が当時の交響曲としては珍しいヘ短調で書かれている。なお、”受難”という愛称はハイドンの命名ではない」とのことです
第1楽章「アダージョ」、第2楽章「アレグロ・ディ・モルト」、第3楽章「メヌエット・エ・トリオ」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります
拍手の中、長身であご髭が印象的なマナコルダが登場します 指揮台はなく、タクトも使用しません
マナコルダの指揮で第1楽章に入りますが、かなりゆったりしたテンポで足どりが重い印象を受けます 「噛んで含めるような演奏」と言えば良いのでしょうか。第2楽章は一転、まさに”疾風怒濤”のドラマティックな演奏が展開します
しかし、指揮者は極めてクールです。第3楽章は中盤のトリオにおけるホルンが素晴らしかった
第4楽章は再び”疾風怒濤”のアグレッシブな演奏が繰り広げられますが、あっという間に終結しました
全般的にクールで理知的な演奏だと感じましたが、1つだけ疑問が残りました それはチェンバロの扱いです。自席は1階の中央通路より舞台寄りの席ですが、チェンバロが全く聴こえませんでした
チェンバロは「通奏低音」として演奏するものと解釈されますが、そうであれば、コントラバスが入っているからそれで充分ではないか、と思います
ハイドンの時代ならオケの編成もホールも小規模だったので、チェンバロの存在意義もあったと思いますが、今は時代が違います
もしチェンバロの音を生かしたいなら、オケの編成をより小規模に縮小し、オケとチェンバロの音のバランスを考慮すべきだと思います
プログラム後半はマーラー「交響曲第5番 嬰ハ短調」です この曲はグスタフ・マーラー(1860-1911)が1901年から翌02年にかけて作曲、1904年10月18日にケルンで初演されました
第1楽章「規則正しい歩みで、厳格に、葬列のように」、第2楽章「嵐のように激動して、非常に激烈に」、第3楽章「スケルツォ:力強く、速すぎずに」、第4楽章「アダージェット:非常にゆっくりと」、第5楽章「ロンド・フィナーレ:アレグロ」の5楽章から成ります
オケの編成が14型に拡大します 舞台中央に指揮台が置かれ、登場したマナコルダはタクトを持っています
さすがにマーラーの交響曲ともなればタクトで正確に指揮をしないと演奏が混乱を極める恐れがあるのでしょう
第1楽章冒頭はトランペットのソロで荘重に開始されますが、このメロディーを聴くたびに、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」の冒頭と、ベートーヴェンの「第5交響曲”運命”」の冒頭の音楽を思い起こします マーラーの第5番の冒頭はこの2曲のパロディではないか、と思います
この楽章では第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを左右に分ける対抗配置の効果が発揮され、美しいアンサンブルが展開しました
間断なく続けられた第2楽章ではマーラーの指定通り、嵐のような激しい演奏が繰り広げられました
第3楽章はこの日の演奏のハイライトでした
この楽章はまるでホルン協奏曲です。ホルン首席の日橋辰朗が立奏でソロ・パートを演奏しましたが、時にベルアップ奏法で客席にダイレクトに届ける豊かな響きがとても印象的でした
日橋以外のホルン・セクションの演奏も重厚感溢れるもので立派でした
また、クラリネット、オーボエといった木管楽器は時にベルアップ奏法で演奏し視覚的にも楽しめました
第4楽章では、弦楽セクションとハープとの美しいコラボレーションが展開しましたが、高野麗音のハープが素晴らしかった
読響プログラム冊子「月刊オーケストラ」2023年4月号に掲載された楽団員名簿によると、契約団員として影山梨乃(元東響)が4月18日からハープ奏者として就任することになっているので、高野麗音の客演が減る可能性があります
これは寂しいので、何とかこれまでのように出演できるようにしてほしいと切に願います
間断なく続けて演奏される第5楽章では、ホルンをはじめとする金管楽器、金子平のクラリネット、倉田優のフルートを中心とする木管楽器の情熱溢れる演奏に、林コンマスを中心とする弦楽セクションの渾身の演奏、岡田全弘のティンパニを中心とする打楽器群の迫力ある演奏が加わり、圧倒的なフィナーレを飾りました
この間、指揮者のマナコルダは終始冷静沈着で、各セクションに的確な指示を出していました 冷静な指揮による熱い演奏と言えるかもしれません
本公演のチラシに「鬼才アントネッロ・マナコルダ」と謳っていましたが、どうもイメージが違います
極めてクールで理知的な指揮者だと思います
彼は第1楽章と第2楽章を続けて演奏、第3楽章を独立させ、第4楽章と第5楽章を続けて演奏しました
これはマーラーの指示通りです
もし彼が「鬼才」だったらそのような作曲者の指示は無視していたかもしれません
満場の拍手にカーテンコールが繰り返されましたが、この時初めてマナコルダは笑顔を見せました 新シーズン第1回目を飾るのに相応しい集中力に満ちた演奏でした
帰りがけに、会員特典CDをいただきました 私は定期演奏会と名曲シリーズの会員なので2枚ゲットしました
左がリヒャルト・シュトラウス「英雄の生涯」(2022年9月14日・名曲シリーズ)、右がリムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」&グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(2022年9月24日・25日、土曜・日曜マチネーシリーズ)のライブ録音CDです 指揮はいずれも常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレです
後でゆっくり聴こうと思います
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