人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

パーヴォ・ヤルヴィ ✕ マリー・アンジュ・グッチ ✕ NHK交響楽団でラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」、シベリウス「交響曲第4番」他を聴く ~ N響4月度Bプロ2日目公演

2023年04月28日 00時20分04秒 | 日記

28日(金)。わが家に来てから今日で3027日目を迎え、ロシアの刑務所に収監中の野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が「テロ容疑で当局の捜査を受けている」と述べた、と支援者が代理投降した声明で明らかにしたが、有罪になれば さらに禁錮30年が科せられる可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     暗殺失敗の次は テロ容疑のでっち上げときた 収監されている者にテロができるか?

 

         

 

昨日、夕食に「海老の肉巻き焼き」「生野菜サラダ」「大根の味噌汁」を作りました 海老の肉巻きは焼いた後、若干蒸していたら海老が固くなってしまいました。次回の反省材料にします

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホールでNHK交響楽団4月度定期Bプロ2日目公演を聴きました プログラムは①シベリウス「交響曲第4番 イ短調 作品63」、②ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」、③チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」作品32です 演奏は②のピアノ独奏=マリー・アンジュ・グッチ、指揮=パーヴォ・ヤルヴィです

 

     

 

オケは変則15型で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスはN響特別コンサートマスターの篠崎史紀です

プログラム前半はシベリウス「交響曲第4番 イ短調 作品63」です この曲はジャン・シベリウス(1865ー1957)が1909年から1911年にかけて作曲、1911年4月3日にシベリウス自身の指揮によりヘルシンキで初演されました 第1楽章「テンポ・モルト・モデラート、クワジ・アダージョ」、第2楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第3楽章「イル・テンポ・ラルゴ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります

今週に入って、ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団のCDで予習しておいたのですが、印象が全く違います バルビローリ ✕ ハレ管の演奏ではワーグナーの影響を感じ取ったのですが、ヤルヴィ ✕ N響ではそのような印象は微塵もありませんでした    いかに指揮者によって解釈が異なるかを思い知らされました    本公演を聴いた印象は、極めて内省的で、シベリウスのストイックな面が前面に出た演奏だったと思います なお、ヤルヴィは第1楽章と第2楽章を間を置かず、第3楽章と第4楽章を間を置かずに演奏しましたが、彼なりの解釈があるのでしょう

 

     

 

プログラム後半の1曲目はラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1934年に作曲、同年11月7日にボルティモアでラフマニノフ自身のピアノ独奏により初演されました 主題はパガニーニ「24の奇想曲」の第24曲「イ短調」で、「序奏」「主題」「24の変奏」から構成されています

ピアノ独奏のマリー・アンジュ・グッチは1997年アルバニア生まれの26歳 13歳でパリ国立高等音楽院ピアノ科に入学し、二コラ・アンゲリッシュに師事しました

黒を基調とする銀のラメ入りの衣装に身を包まれたグッチが入場しピアノに対峙します 「おやっ?」と思ったのは、彼女は眼鏡をかけて登場したからです 登場する時は眼鏡をかけず、ピアノを弾く直前に眼鏡をかけるケースはよく見かけますが、最初から眼鏡をかけて登場したのを見たのは多分彼女が初めてです 彼女は暗譜で弾きますが、「見た目はどうでもよい。演奏で判断してほしい 飾りじゃないのよ眼鏡は、はっは~ん」という姿勢でしょうか

ヤルヴィの指揮で演奏に入ります グッチは速いテンポの変奏での演奏が鮮やかです 確かなテクニックの裏付けのもと、難しさを微塵も見せずに呆気なく弾き切る姿は爽やかささえ感じます また、ゆったりしたテンポの変奏では詩情豊かにたっぷり歌い上げます 「第18変奏」がその最たるもので、ロマンティシズムの極致をいく演奏でした ヤルヴィ✕N響はソリストに寄り添い、引き立てました

満場の拍手にグッチは、左手だけで演奏を始め、とうとう最後まで弾き通しました モーリス・ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」の「カデンツァ」でした これがまた素晴らしい演奏で、グッチは再び大きな拍手に包まれました

最後の曲はチャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」作品32です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1876年に作曲、1877年3月9日にモスクワで初演されました

高坂はる香さんのプログラムノートによると、この曲はダンテの「神曲」より「地獄篇」第5歌(フランチェスカとパオロの悲恋を描く)を題材としたもので、当初、チャイコフスキーはオペラにしようと構想したものの「全く不可能」と判断し、幻想曲の創作に踏み切ったとのことです

ヤルヴィの指揮で演奏に入ります この曲は初めて聴きますが、冒頭は絶望的とも言えるような重苦しい音楽が繰り広げられます その後、同じ作曲家の「幻想序曲”ロメオとジュリエット”」のようなドラマティックな曲想が展開します テンポが急速になる場面では、ヤルヴィが さかんにヴィオラセクションを煽り立て、首席の佐々木氏をはじめとするヴィオラ軍団が命を懸けた渾身の演奏を展開していたのが印象的でした オケの総力を挙げてのフィナーレは劇的で、圧巻の演奏でした    カーテンコールが繰り返され、この日が今シーズン最後の出番となったヤルヴィに、楽団員を代表して打楽器奏者の黒田英実さんから花束が贈呈されました

 

     

 

ヤルヴィは今年9月から始まる2023/2024シーズンでの出番はありません N響への貢献度が大きかっただけに惜しいと思います

 

     

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする