人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

佐渡裕 ✕ 新日本フィルの公開リハーサルを見学する / 大野和士 ✕ 東京都交響楽団でマーラー「交響曲第7番 ホ短調」を聴く ~ 都響第972回定期演奏会Bシリーズ

2023年04月14日 00時21分50秒 | 日記

14日(金)。わが家に来てから今日で3013日目を迎え、トランプ前米大統領は12日、元ポルノ女優への口止め料の支払いを肩代わりした重要人物とされる元顧問弁護士のマイケル・コーエン氏を相手取り、同士がトランプ氏に関する虚偽の情報を広めたとして5億ドル(約660臆円)を超える損害賠償を求める訴えをフロリダ州の連邦地裁に起こした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     自分のために働いた人物を 容赦なく裁判に訴えるトランプは 友達を失くすだろう

 

 

         

 

昨日は昼と夜、新日本フィルの公開リハーサルと都響のB定期演奏会のハシゴだったため、午前中に夕食を作っておきました メニューは「トンテキ」「生野菜とアボカドのサラダ」「大根の味噌汁」です

 

     

     

         

 

昨日午後1時50分から すみだトリフォニーホールで、新日本フィル「クラシックへの扉  第14回定期演奏会」の公開リハーサルを見学しました 本番は今日と明日の2日間、トリフォニーホールで開かれます 本番のプログラムは①レスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア」第3組曲、②ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲 作品43」、③ドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 作品95 ”新世界より”」です 演奏は②のピアノ独奏=辻井伸行、指揮=佐渡裕です この日は③のリハーサルが公開されました

 

     

 

どうやら今回のリハーサルは、賛助会員・維持会員のほか、墨田区からの案内で来場した聴衆が相当数含まれていたようで、1階の指定範囲内の座席は早いうちから埋まっていきました

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの編成    コンマスは崔文洙です

黒のジャケットにデニムのパンツというカジュアルな服装の佐渡氏が登場、マイクを持って挨拶をし、「新世界より」の曲目の解説に入ります そして第1楽章から順番に主要なテーマを演奏し、解説を加え、楽章全体を演奏し、次の楽章に移り・・・ということを繰り返しました 「公開リハーサル」というよりは「レクチャー・コンサート」と呼ぶのが相応しいと思います 佐渡氏の解説を聞きながら、彼の師匠レナード・バーンスタインを思い出しました バーンスタインは「ウエストサイド物語」の作曲家であり、ニューヨーク・フィルの音楽監督・指揮者であり、子どもたちに音楽の楽しさを伝える音楽教育プログラム「ヤング・ピープルズ・コンサート」の主宰者・進行役でもありました 今回のリハーサルは、主に新日本フィルの本拠地「墨田区」の住民を対象に、音楽の楽しさを伝えるために開かれた「すみだ区民のためのレクチャー・コンサート」の様相を呈していました 約1時間、解説+演奏が繰り広げられ、その後、佐渡氏への質疑応答の時間も設けられました その中に「佐渡さんが最も好きな曲は何ですか?」という質問がありました 佐渡氏は「難しい質問です ベートーヴェンの『第九』は好きというよりも、演奏することによって後世に受け継がなければならない特別な曲です」とし、「チャイコフスキーの『交響曲第5番』は大好きです。気がめいった時などは、この曲を聴くといいですよ。お薦めします ラフマニノフも良いですね」と答えていました。チャイコフスキーの『交響曲第5番』と言えば、日テレで放映された「リバーサルオーケストラ」のテーマ音楽ですよ、皆さん やっぱり、番組制作関係者が抜群のセンスの持ち主だったことが分かりますね

佐渡氏は質問への回答の流れで、「自分にとって、オーケストラが地域でどのような関りを持っていけるのか というのがテーマです クラシック音楽が地域に根差していけるように、オーケストラが地域の学校に出張して演奏することもあるし、いろいろな活動が考えられます   点が面に拡大して、音楽の輪が広がって行けるようにしたいと思っています」と語っていました 

欧米のオーケストラは”地元密着”が当たり前ですが、佐渡氏は日本でもそうした地域に根差したオーケストラを目指して、墨田区においても自分がその先頭に立つと決意していると思いました 佐渡氏は、墨田区の街を歩いて地域を理解することに務めたそうですが、新日本フィルは素晴らしい指揮者を音楽監督に迎えたのではないか、とつくづく思いました

なお、この日はNHKテレビの取材が入っていました いつかどこかで放映されると思います

     

         

 

昨日午後7時からサントリーホールで東京都交響楽団「第972回定期演奏会Bシリーズ 」を聴きました プログラムはマーラー「交響曲第7番 ホ短調」です  指揮は大野和士です

 

     

 

2023年度第1回公演ということで席替えしました センターブロック右から3つ目の席から3つ前の列の右通路側に移りました

マーラー「交響曲第7番ホ短調」はグスタフ・マーラー(1860-1911)が1904年から1908年にかけて作曲、1908年9月19日にプラハでマーラーの指揮で初演されました   第1楽章「遅く~アレグロ・リゾルート、マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「夜曲:アレグロ・モデラート」、第3楽章「スケルツォ:影のように」、第4楽章「夜曲:アンダンテ・アモローソ(情緒豊かに)」、第5楽章「ロンド・フィナーレ:アレグロ・オルディナリオ」の5楽章から成ります

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの都響の並び。コンマスは山本友重です ステージ下手にはハープが2台、指揮者の正面後方にはギターとマンドリン奏者がスタンバイします

 

     

 

大野の指揮で第1楽章が開始されますが、テナーホルンがステージ上手から聴こえてきてビックリしました 私はてっきりホルンとともに下手に配置されていると思っていたのです マーラーはこの響きを「自然が咆哮する」と言いましたが、不思議な響きです 第2楽章ではステージ下手からホルンが聴こえてきて、なるほどと思いました テナーホルンとホルンの位置を左右に離すことによる効果が鮮やかです 古川展生と伊東裕の二人が率いるチェロ・セクションが良く歌います 舞台裏から聴こえてくるカウベルのかすかな響きが効果的です 第3楽章では得体のしれない不気味な魑魅魍魎の世界が描かれ、ベルリオーズ「幻想交響曲」の第5楽章「魔女の夜宴の夢」を想起させます 第4楽章はギターとマンドリンが活躍するシーンですが、マンドリンは何とか聴こえるものの、ギターは全く聴こえません。100人規模のオーケストラの中でギター1本の音の存在感を高めるのは、アンプでも使用しない限り無理なのではないかと思います 「夜曲」なのでセレナーデ用のギターやマンドリンの登場は理解できますが、余りにも音が小さすぎます。マーラーの時代とは違うのだから、ギターとマンドリンにピンマイクを付けてもいいのではないか、と思うのですが、どうでしょう 第5楽章では一転、今までの恐ろしく不気味な夜の世界がなかったかのような”勝利の音楽”が展開します ここにきて私は、果たしてこれでいいのだろうか、と立ち止まってしまいます

私は本公演を聴くにあたり、オットー・クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団によるCDで予習してきましたが、この超スローテンポによる今にも止まりそうな演奏と比べると、大野和士 ✕ 都響の演奏は極めてテンポの速い(というか、普通の)演奏です それだけに、聴き終わった後の爽快感は半端ありません しかし、何かを見失って、いや聴き逃していないだろうか、と自問してしまいます マーラーの第7番は本当に分かりにくい曲です

 

     

コメント
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