人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ウルバンスキ ✕ シャトゥロヴァ ✕ ロンベルガー ✕ 与那城敬 ✕ 東響コーラス ✕ 東京交響楽団でプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」より、シマノフスキ「スターバト・マーテル」他を聴く

2023年04月16日 10時00分51秒 | 日記

16日(日)その2。住吉での東京シティ・フィルのコンサートが17時06分に終わり、地下鉄でサントリーホールに向かいましたが、ホールの自席に着いたのは開演時間5分前の17時55分でした 何とか間に合って良かったのですが、背中は汗びっしょりです

ということで、昨日18時からサントリーホールで東京交響楽団「第709回定期演奏会」を聴きました プログラムは①プロコフィエフ:バレエ組曲「ロメオとジュリエット」より12曲、②コネッソン「Heiterkeit(合唱とオーケストラのためのカンタータ)」(日本初演)、③シマノフスキ「スターバト・マーテル 作品53」です  演奏は②③の合唱=東響コーラス、③のソプラノ独唱=シモーナ・シャトウロヴァ、メゾソプラノ独唱=ゲルヒルト・ロンベルガー、バリトン独唱=与那城敬、指揮=クシシュトフ・ウルバンスキです

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び   下手にはピアノ、ハープ、チェレスタが、上手にはグロッケンがスタンバイします。コンマスは小林壱成です

1曲目はプロコフィエフ:バレエ組曲「ロメオとジュリエット」よりウルバンスキが選曲した12曲です この曲はセルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)が1935年から翌36年にかけて作曲した4幕10場からなるバレエ作品の組曲です 組曲は第1組曲(全7曲)、第2組曲(全7曲)、第3組曲(全6曲)の3つありますが、この日演奏されるのは「ウルバンスキ・セレクション」です ①モンターギュ家とキャピュレット家、②情景、③朝の踊り、④少女ジュリエット、⑤仮面、⑥ロメオとジュリエット、⑦踊り、⑧タイボルトの死、⑨朝のセレナーデ、⑩百合の花を手にした娘たちの踊り、⑪ジュリエットの墓前のロメオ、⑫ジュリエットの死の全12曲です

ウルバンスキでいつも驚くのは全て暗譜で指揮をすることです この日の3演目も全て暗譜でした 東京交響楽団とは2009年11月に初めて共演しましたが、リハーサルから暗譜で指揮をとり、楽員が度肝を抜かれたというのは有名なエピソードです 1982年ポーランド生まれで、インディアナポリス交響楽団音楽監督、ノルウェー・トロンハイム交響楽団名誉客演指揮者、NDRエルプフィル首席客演指揮者を経て、22年11月からイタリア交響楽団の首席客演指揮者を務めています

ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、長身でスマートな体型で、軽快なステップを踏みながら華麗なタクト捌きを見せます まるでバレエダンサーが指揮台を舞台に踊りながら指揮をしているように見えます 楽員はウルバンスキ・マジックにかかったかのようにメリハリのあるきびきびとした演奏を展開します ウルバンスキは「ロメオとジュリエット」の物語性を前面に押し出し、ドラマティックな音楽表現を楽員から引き出しました

 

     

 

プログラム後半の1曲目はコネッソン「Heiterkeit(晴れやかさ『静寂』) 」の日本初演です この曲はインディアナポリス交響楽団からの委嘱作品として、フリードリヒ・ヘンダーリン(1770-1843)の4つの詩をもとに作曲された 合唱とオーケストラのためのカンタータで、ウルバンスキに献呈されました

P席に東響コーラスの約100名の男女混成合唱が市松模様でスタンバイします ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、全体的には瞑想的で穏やかな曲想で、東響コーラスが暗譜で美しい歌を歌い上げました

最後の曲はシマノフスキ「スターバト・マーテル 作品53」です この曲はカロル・シマノフスキ(1882-1937)が1925年から翌26年にかけて作曲、1929年1月11日にワルシャワで初演されました 全体は6つの章から構成されており、ポーランド語で歌われます

3人のソリストが登場し、指揮者の脇にスタンバイします ソプラノ独唱のシモーナ・シャトウロヴァはスロヴァキアのブラチスラヴァ生まれ。ザルツブルク音楽祭やタングルウッド音楽祭などで活躍しています メゾソプラノ独唱のゲルヒルト・ロンベルガーはドイツのエムスラント生まれ。白井光子に師事しました。幅広いレパートリーで世界の歌劇場で活躍しています バリトン独唱の与那城敬は新国立オペラ研修所を修了。文化庁在外研修員として渡伊。新国立オペラや二期会の公演で活躍しています

ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、とても美しい曲だと思いました とくに第1章でシモーナ・シャトウロヴァのソプラノ独唱により歌われる部分は抑制の効いた美しさが際立っていました テノールの与那城は第2章と第5章の独唱で訴求力が発揮されました メゾソプラノのゲルヒルト・ロンベルガーは第3曲を中心に深みのある歌唱が印象的でした 大健闘だったのはこの曲でも暗譜で通して歌った東響コーラスの皆さんです 透明感のある美しい合唱で、シマノフスキの「スターバト・マーテル=悲しみに暮れる聖母」の素晴らしさがダイレクトに伝わってくるコーラスでした

会場いっぱいの拍手にカーテンコールが繰り返されますが、東響もカーテンコール時の写メが許されていることに後で気がついて、慌ててスマホのスイッチを入れて写メしました

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高関健 ✕ MINAMI ✕ 東京シティ・フィルでシューベルト「交響曲第6番」、ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」を聴く

2023年04月16日 00時20分16秒 | 日記

16日(日)。わが家に来てから今日で3015日目を迎え、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は13日、ロシア軍がウクライナ南部へルソンに「拷問センター」を設け、8か月ほど民間人への拷問や虐待を繰り返していたとする報告を公表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トップが極悪非道のプーチンのロシアは  兵士がどんな残虐な事やっても 驚かない

 

         

 

昨日、午後3時からティアラこうとうで東京シティ・フィル「第73回 ティアラこうとう定期演奏会」を、午後6時からサントリーホールで東京交響楽団「第709回定期演奏会」を聴きました ここでは小雨振るなか出かけた 東京シティ・フィルのコンサートについて書きます

プログラムは①メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」、②ブラームス「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77」、③シューベルト「交響曲第6番 ハ長調 D.589」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=MINAMI(吉田南)、指揮=高関健です

 

     

 

ティアラこうとう定期演奏会の会員として初めて聴くコンサートで、しかも新年度第1回目の公演です 自席はセンターブロックかなり前方の右から2つ目です。前過ぎたか と一瞬 後悔しましたが、オケがステージの後方に配置されているので客席と適度な距離があり、不安が解消されました

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置。コンマスは戸澤哲夫です

1曲目はメンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が、1829年にスコットランドのヘブリディーズ諸島へ旅行した際に、スタッファ島にあるフィンガルの洞窟を見た印象をもとに1830年に作曲、1832年5月にロンドンで作曲者自身の指揮で初演されました なお、序曲といっても これはオペラの序曲ではなく、単独で演奏される演奏会用序曲です どうでもいいことですが、20歳そこそこの青年が一人でスコットランド旅行できたのは、親が資産家だったからです 彼は幼少時から学校には行かず、あらゆる学問を家庭教師から習っていました もともと芸術の才能があったとは言え、作曲家として最も恵まれた境遇にあったと言えます しかし、良いことばかりとはいきませんでした 彼は38歳の若さで天国に召されています。モーツアルトは35歳だったし、シューベルトは31歳でした 天才は早死にします

高関健の指揮で演奏に入ります 序盤におけるチェロとコントラバスの低弦の重厚な演奏が「洞窟」の奥行きを暗示しているように響きます 弦楽合奏による渾身の演奏と管楽器による色彩感のある演奏により荒々しい海や洞窟の荒涼感が描かれました

2曲目はブラームス「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が名ヴァイオリニスト、ヨアヒムの助言を得ながら1878年に作曲、1879年1月1日にライプツィヒでヨアヒムの独奏、ブラームスの指揮により初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・ジョコーソ、マ・ノン・トロッポ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります プレトークで高関氏は「学生時代、この曲が演奏したくてヴァイオリニストになろうと思い、一度だけ第1楽章だけオケをバックに演奏しましたが、あまりの難しさにヴァイオリニストになるのは諦めました」と語っていましたが、現在の指揮者としての活躍を見ると、諦めて良かったと思います

ヴァイオリン独奏のMINAMI(吉田南)は奈良県出身。2014年に日本音楽コンクール第1位及び5つの特別賞を受賞。2015年にはシベリウス国際ヴァイオリン・コンクール入賞、2016年にはモントリオール国際音楽コンクール第3位など数々の入賞歴があります 現在、米国ニューイングランド音楽院にフル・スカラシップを得て留学中で、東京音楽大学アーティストディプロマコースにも特別特待奨学生として在学中です

MINAMIがローズレッド系のファッショナブルな衣装で登場、ステージ中央にスタンバイします 高関の指揮で第1楽章に入る時、彼女はニコッと笑みを浮かべました 「余裕だな 素晴らしい演奏になるに違いない」と確信しました オケが第1主題を演奏し、独奏ヴァイオリンが入ってきます MINAMIのヴァイオリンは特に高音部のヴィブラートが美しく響きます 何より彼女の集中力が半端ない 高関 ✕ シティ・フィルの引き締まった演奏が良い流れを維持します 終盤におけるカデンツァはヨアヒムではなく、MINAMIの作曲によるものです 本人のツイッターによると、「実際に演奏してみたら、あまりにも難しくてビックラこいた」そうです   かなり超絶技巧曲で聴きごたえがあり、彼女の作曲家としての才能を感じました

第1楽章の末尾が全曲の終わりのごとく堂々と鳴り響くと、フライングの拍手が起こりました    ここで、MINAMIはニヤリとします    彼女は 多分「いいんです。良いと思ったら拍手をしてくれても」と言いたかったのかもしれません 第2楽章冒頭は本多啓佑の良く歌うオーボエに導かれて、MINAMIのヴァイオリンが入ってきます ニュアンスに富んだナイーブな演奏で、ここでも美しいヴィブラートが会場に響き渡りました 第3楽章は一転、愉悦感に満ちた演奏が繰り広げられます 独奏ヴァイオリンとオケとの丁々発止のやり取りが見事で、圧倒的なフィナーレを飾りました

カーテンコールが繰り返されます 何度目かにMINAMIは、アンコールを演奏すべきか、一旦 舞台袖に引き上げて出直すべきか、一瞬立ち尽くして悩んだ様子を見せましたが、結局その場でアンコールの演奏に移りました こういう”天然”なところが彼女の魅力でもあります MINAMIは、ヨハン・パウロ・フォン・ヴェストホフ「無伴奏ヴァイオリンのための組曲第6番」から「Allemande、Courante」を、いとも鮮やかに演奏し、再び会場いっぱいの拍手を浴びました

 

     

 

プログラム後半はシューベルト「交響曲第6番 ハ長調 D.589」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が1817年から翌18年にかけて作曲、1828年11月にウィーンで初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「スケルツォ:プレスト ~ ピウ・レント」、第4楽章「アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります

高関の指揮で第1楽章に入りますが、重々しい序奏部から軽快なアレグロに移ります 曲想としては「清く 明るく 美しく」のハイドンの交響曲を思い浮かべます    第2楽章もハイドンの影響をもろに受けているように感じます    第3楽章は一転、ベートーヴェンの初期の交響曲を想起させる曲想で、力強さを感じます    第4楽章に入って初めてシューベルトらしい軽快で楽し気なメロディーが登場します    それだけでなく、いつ終わるのか・・・と呆れるほど、同じメロディーが繰り返され、さすがはシューベルトだなぁと苦笑します    この作品は「交響曲第8番”ザ・グレイト”」と同じハ長調で書かれているところから、「小ハ長調」と呼ばれることもありますが、同じメロディーの執拗な繰り返しの点でも共通しています でも「破綻調」でなく「ハ長調」で良かったです

高関 ✕ シティ・フィルは、若きシューベルトの意欲を十全に引き出す演奏を展開しました

 

     

 

終演は17時06分でした 高関氏が舞台袖に引き上げると同時に退席し、雨の中を地下鉄住吉駅に向かいました どうやらコンサートのハシゴは私だけでなく、10数人いたようで、それぞれ雨の中、急ぎ足で駅に向かいました 住吉駅から半蔵門線で永田町まで行き、南北線に乗り換えて六本木一丁目に向かいました 途中、大手町駅で乗り換えた人たちは渋谷のNHKホールでのN響定期公演とのハシゴ組でしょう さて私は、18時からサントリーホールでの東響定期公演に間に合うのでしょうか? ・・・ 「その2」に続きます

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする