16日(日)その2。住吉での東京シティ・フィルのコンサートが17時06分に終わり、地下鉄でサントリーホールに向かいましたが、ホールの自席に着いたのは開演時間5分前の17時55分でした 何とか間に合って良かったのですが、背中は汗びっしょりです
ということで、昨日18時からサントリーホールで東京交響楽団「第709回定期演奏会」を聴きました プログラムは①プロコフィエフ:バレエ組曲「ロメオとジュリエット」より12曲、②コネッソン「Heiterkeit(合唱とオーケストラのためのカンタータ)」(日本初演)、③シマノフスキ「スターバト・マーテル 作品53」です
演奏は②③の合唱=東響コーラス、③のソプラノ独唱=シモーナ・シャトウロヴァ、メゾソプラノ独唱=ゲルヒルト・ロンベルガー、バリトン独唱=与那城敬、指揮=クシシュトフ・ウルバンスキです
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び 下手にはピアノ、ハープ、チェレスタが、上手にはグロッケンがスタンバイします。コンマスは小林壱成です
1曲目はプロコフィエフ:バレエ組曲「ロメオとジュリエット」よりウルバンスキが選曲した12曲です この曲はセルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)が1935年から翌36年にかけて作曲した4幕10場からなるバレエ作品の組曲です
組曲は第1組曲(全7曲)、第2組曲(全7曲)、第3組曲(全6曲)の3つありますが、この日演奏されるのは「ウルバンスキ・セレクション」です
①モンターギュ家とキャピュレット家、②情景、③朝の踊り、④少女ジュリエット、⑤仮面、⑥ロメオとジュリエット、⑦踊り、⑧タイボルトの死、⑨朝のセレナーデ、⑩百合の花を手にした娘たちの踊り、⑪ジュリエットの墓前のロメオ、⑫ジュリエットの死の全12曲です
ウルバンスキでいつも驚くのは全て暗譜で指揮をすることです この日の3演目も全て暗譜でした
東京交響楽団とは2009年11月に初めて共演しましたが、リハーサルから暗譜で指揮をとり、楽員が度肝を抜かれたというのは有名なエピソードです
1982年ポーランド生まれで、インディアナポリス交響楽団音楽監督、ノルウェー・トロンハイム交響楽団名誉客演指揮者、NDRエルプフィル首席客演指揮者を経て、22年11月からイタリア交響楽団の首席客演指揮者を務めています
ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、長身でスマートな体型で、軽快なステップを踏みながら華麗なタクト捌きを見せます まるでバレエダンサーが指揮台を舞台に踊りながら指揮をしているように見えます
楽員はウルバンスキ・マジックにかかったかのようにメリハリのあるきびきびとした演奏を展開します
ウルバンスキは「ロメオとジュリエット」の物語性を前面に押し出し、ドラマティックな音楽表現を楽員から引き出しました
プログラム後半の1曲目はコネッソン「Heiterkeit(晴れやかさ『静寂』) 」の日本初演です この曲はインディアナポリス交響楽団からの委嘱作品として、フリードリヒ・ヘンダーリン(1770-1843)の4つの詩をもとに作曲された 合唱とオーケストラのためのカンタータで、ウルバンスキに献呈されました
P席に東響コーラスの約100名の男女混成合唱が市松模様でスタンバイします ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、全体的には瞑想的で穏やかな曲想で、東響コーラスが暗譜で美しい歌を歌い上げました
最後の曲はシマノフスキ「スターバト・マーテル 作品53」です この曲はカロル・シマノフスキ(1882-1937)が1925年から翌26年にかけて作曲、1929年1月11日にワルシャワで初演されました
全体は6つの章から構成されており、ポーランド語で歌われます
3人のソリストが登場し、指揮者の脇にスタンバイします ソプラノ独唱のシモーナ・シャトウロヴァはスロヴァキアのブラチスラヴァ生まれ。ザルツブルク音楽祭やタングルウッド音楽祭などで活躍しています
メゾソプラノ独唱のゲルヒルト・ロンベルガーはドイツのエムスラント生まれ。白井光子に師事しました。幅広いレパートリーで世界の歌劇場で活躍しています
バリトン独唱の与那城敬は新国立オペラ研修所を修了。文化庁在外研修員として渡伊。新国立オペラや二期会の公演で活躍しています
ウルバンスキの指揮で演奏に入りますが、とても美しい曲だと思いました とくに第1章でシモーナ・シャトウロヴァのソプラノ独唱により歌われる部分は抑制の効いた美しさが際立っていました
テノールの与那城は第2章と第5章の独唱で訴求力が発揮されました
メゾソプラノのゲルヒルト・ロンベルガーは第3曲を中心に深みのある歌唱が印象的でした
大健闘だったのはこの曲でも暗譜で通して歌った東響コーラスの皆さんです
透明感のある美しい合唱で、シマノフスキの「スターバト・マーテル=悲しみに暮れる聖母」の素晴らしさがダイレクトに伝わってくるコーラスでした
会場いっぱいの拍手にカーテンコールが繰り返されますが、東響もカーテンコール時の写メが許されていることに後で気がついて、慌ててスマホのスイッチを入れて写メしました