人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

2024年末に引退する井上道義氏へのインタビュー ~ 朝日新聞から / 新国立オペラ「愛の妙薬」指揮者・歌手陣総入れ換え / Netflixで「アザーフッド 私の人生」を観る

2022年01月21日 07時01分27秒 | 日記

21日(金)。昨日は午前10時半から新日本フィルの「公開リハーサル」があったのですが、腰痛のため長く座っているのは身体に良くないのと、演奏曲目はリムスキー・コルサコフ「シェエラザード」で、反田恭平氏のベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」は公開されないようなので、「明日の本番を聴けばいいや」ということで諦めることにしました それだけに、今日の本番が楽しみです

ところで、昨日の朝日新聞夕刊に、昨年「2024年末に指揮者を引退する」と宣言した井上道義氏のインタビュー記事が載っていました 吉田純子編集委員によるリードには「自分の心が求めるものしか演奏しない。井上道義はそう断言し、コロナ禍の楽団を代役で奔走しつつ、妥協のないプログラムを編み、円熟の境地を切り開き続ける 現在75歳。やりたいことをやり尽くし、2024年末で引退する。そんな明快なビジョンが充実した高濃度の演奏の礎となっている」とあります 記事を超略すると次の通りです

「今月28日、東京芸術劇場で読売日響とマーラー『大地の歌』とシベリウス『交響曲第7番』を演奏する 来月には東京フィルとクセナキス『ピアノ協奏曲第3番”ケクロプス”』他を演奏する 咽頭がんを克服したが、合唱などの指導のために大きな声を出すのはいまだにつらい 年を重ね、本当にやりたい演奏を実現できなくなる前に指揮台を降りたい、との思いも強い 『ヨボヨボと指揮台に立ち、それでもみんなに気遣われ、立派だなんて褒められる。そんな自分は僕自身が見たくない』。やりたいことはもうやりきった。3年先を見据える引退の時にそう思えるよう、一日一日、やりたい音楽に全身全霊を傾ける日々を積み重ねている

幸い、井上氏が引退宣言をする前に1月28日のチケットを取ってあります また東京フィルとの2月のコンサートは定期会員として聴きます 双方とも貴重な機会になるでしょう

ということで、わが家に来てから今日で2568日目を迎え、トランプ前米大統領が昨年1月の議会襲撃事件に関する自身の情報不開示を求めた裁判で、連邦最高裁は19日、トランプ氏側の訴えを退けたが、米メディアによると、9人の裁判官のうち開示に反対意見を公表したのは1人だった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     なんだかんだ言っても アメリカでは三権分立が機能していることに安心するよね

 

         

 

昨日の夕食は「炒めニンニク醤油鍋」にしました 材料は豚バラ肉、キャベツ、芽キャベツ、ニラ、水菜、豆腐、シメジです 寒い夜は鍋です

 

     

     

 

鍋つゆはこれを使いましたが、とても美味しかったです

 

     

 

         

 

新国立劇場から「2021/2022シーズン  オペラ『愛の妙薬』指揮者、出演者変更のお知らせ」が届きました それによると、「入国制限措置等の諸般の事情により下記の通り出演者が変更となった」としています

指揮:フランチェスコ・ランツィロッタ ⇒ ガエタノ・デスピノーサ

アディーナ:ジェシカ・アゾーディ ⇒ 砂川 涼子

ネモリーノ:フアン・フランシスコ・ガテル ⇒ 中井 亮一

ベルコーレ:ブルーノ・タッディア ⇒ 大西 宇宙

ドゥルカマーラ:ロベルト・デ・カンディア ⇒ 久保田 真澄

 

     

 

はっきり言ってガッカリです オペラは出演者が多いだけにダメージが大きい 指揮のデスピノーサは昨年12月にN響公演で「展覧会の絵」を聴きましたが、ヨーロッパ諸国でコンサートとオペラの両面で活躍していることから、今回の代役となったようです 新国立オペラでは、1月の「さまよえるオランダ人」でジェームズ・コンロンの代役を務めるので、2か月(2公演)連続の代役ということになります アメリカ出身のジョン・アクセルロッドといい、イタリア出身のデスピノーサといい、「鳥なき島の蝙蝠」のごとく日本国内で引っ張りだこですが、果たしてこうした状況はいつまで続くのか? 少なくとも良いことではないでしょう

 

     

 

         

 

Netflixでシンディ・チュパック監督による2019年製作アメリカ映画「アザーフッド  私の人生」(100分)を観ました

キャロル・ウォーカー(アンジェラ・バセット)、ジリアン・リーバーマン(パトリシア・アークエット)、ヘレン・ハルストン(フェリシティ・ハフマン)は、母の日なのに電話もメールも寄こさない息子たちに不満を抱く   3人は酔った勢いでアポイントなしに、ニューヨークで暮らす彼らの元へ押しかけることにする しかし、子どもたちと向き合う中で、3人は子どもと疎遠になることと 子どもが成長することとの違いについて考えるようになり、最後には自分の生き方を見直すことになる

 

     

 

タイトルの「OTHERHOOD」は「MOTHERHOOD」からMを取り除いたものです     自分たちは「母親」なのに、いつの間にか息子たちからは忘れられて「他人」に成り下がっている、という皮肉が込められています

息子を持つ母親から観たら共感度100%間違いなしでしょう しかし、都会で一人暮らしている息子の立場から観たら、過干渉でウザいと思うことでしょう 親から見れば子どもはいつまで経っても気になる存在です。ただ、子どもが親離れするためには親が子供離れをしなければなりません この映画からはそうしたメッセージが伝わってきます

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粟辻聡 ✕ 黒岩航紀 ✕ 日本フィルでラヴェル「ピアノ協奏曲」「左手のためのピアノ協奏曲」「ボレロ」を聴く ~ 2022 都民芸術フェスティバル参加公演 / 国連WFPに寄付開始

2022年01月20日 07時11分19秒 | 日記

20日(木)。昨日午前、池袋に買い物に行った際、駅前西口広場で下のビラを受け取りました 国連WFPのビラです。この組織は、飢餓と貧困の撲滅を使命とする「World  Food  Programme=国際連合世界食糧計画」の日本における公式支援窓口機関です。日本国内において世界の飢餓問題やWFP(国連世界食糧計画)の食料支援活動に関する情報発信を行い、多くの人々が容易に参加できる支援の方法と機会を広く提供し、日本社会からの物心両面の貢献が各段に高まることを団体の目的としています 国連WFPは、災害や紛争時の緊急支援・栄養状態の改善、学校給食の提供などを活動の柱に、毎年平均80か国で女性や子どもなど9000万人に食糧支援を行っているとのことで、スタッフはその支援のための寄付を募っているのです

最初は「面倒くさいな」と思っていましたが、「なかなかチラシを受け取ってくださる方がいないんですよ」と、寒い中を手袋もせずに熱心に寄付の趣旨を説明するスタッフ・渡邊さんの話を聞いているうちに、「少しでも役に立てるのなら」と思うようになりました 昨日のブログに、「世の中に役立つことをしたいと思うようになった」旨を書きましたが、渡邊さんの勧誘は絶好のタイミングになりました 寄付は一時的なものではなく、「マンスリー募金」(毎月の寄付)なので、毎月自動引き落としになります。私は当面、月2000円を寄付することにしました 寄付金なので税額控除の対象になります 一人でも多くの人がこの寄付活動に賛同して、世界中で困っている子供たちを支援することを願っています

スタッフの皆さん、オミクロン株とインフルエンザに気を付けて頑張ってください

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2567日目を迎え、中国では先月から人権派の元弁護士らが相次いで中国当局に拘束されたり連絡が取れなくなっており、今年後半に開かれる中国共産党の党大会を前に中国当局がさらに統制を強めている可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     習近平は共産党大会で国家主席3選が決まるまでは 徹底的に国民を弾圧すると思う

 

         

 

昨日、夕食に「鮭を塩焼き」にして、「生野菜サラダ」「舞茸の味噌汁」を作り、「真鯛の刺身」「山芋の擦りおろし」と一緒にいただきました 魚料理は必ずローテーションに入れないと肉に偏り過ぎます

 

     

 

         

 

昨夕、東京芸術劇場コンサートホールで2022 都民芸術フェスティバル参加公演「日本フィル」のコンサートを聴きました 腰痛のため今回もコルセット着用です

プログラムはラヴェル①左手のためのピアノ協奏曲、②ピアノ協奏曲 ト長調、③ボレロです 演奏は①②のピアノ独奏=黒岩航紀、指揮=粟辻聡です

粟辻聡は京都市立芸術大学、グラーツ芸術大学大学院、チューリッヒ芸術大学大学院をそれぞれ首席で卒業。2015年、第6回ロブロ・フォン・マタチッチ国際指揮者コンクール第2位という経歴の持ち主です 一方、黒岩航紀は東京藝大ピアノ科を首席で卒業、同大学院修士課程、リスト音楽院を修了。第84回日本音楽コンクールピアノ部門第1位という経歴の持ち主です

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの日本フィルの並び。コンマスは扇谷泰朋です

1曲目はラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が第一次世界大戦で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインの依頼により1929年から翌30年にかけて作曲した作品で、1931年にヴィトゲンシュタインの独奏によりウィーンで初演されました 単一楽章の作品ですが、構成としては「レント ~ アレグロ ~ テンポ・プリモ」の3部形式になっています

ステージに登場した黒岩航紀は、予想外に小柄な人で驚きました    粟辻の指揮で演奏に入ります。重低音のうねりが響き渡る中、独奏ピアノが入ってきますが、左手だけで弾くのはかなりやりにくそうです しかし、力強さは十分です。一番素晴らしいと思ったのは終盤におけるカデンツァです   まるで両手で弾いているとしか思えないほど技巧を駆使した演奏です     もちろん、ラヴェルがそういう効果を狙って作曲したからですが、それを再現するピアニストの力量が試される作品とも言えます。実にスケールの大きな見事な演奏でした

 

     

 

プログラム後半の1曲目はラヴェル「ピアノ協奏曲 ト長調」です この曲はラヴェルが1929年から1931年にかけて、途中「左手のためのピアノ協奏曲」作曲のために中断して作曲、1932年にパリでマルグリット・ロンの独奏により初演されました 第1楽章「アレグレメンテ」、第2楽章「アダージョ・アッサイ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります

この曲は鞭(ムチ)の一撃で開始されますが、ムチで始まる音楽としては唯一無二の作品です もし他にあったら自分のムチを認めます

第1楽章は、あまり流れが良くなかったように感じました 演奏の白眉は第2楽章の中盤、煌めく独奏ピアノとオーボエの切ないメロディーのアンサンブルです こういう曲を聴くと、ラヴェルって繊細だなあ、と思います 第3楽章はピアノとオケが一体となってジャズのセッションのように高速で駆け抜けました

ソリスト・アンコールはドビュッシー「月の光」でした

最後の曲はラヴェル「ボレロ」です この曲は1928年に、自ら躍るための曲としてイダ・ルビンシテインから作曲を依頼され同年パリのオペラ座で初演、1929年11月14日にアルトゥーロ・トスカニーニ指揮ニューヨーク・フィルにより演奏会初演が行われました

小太鼓の同じリズムに乗って、フルート ⇒ クラリネット ⇒ ファゴット ⇒ Es管クラリネット ⇒ オーボエ・ダモーレ ⇒ 弱音付きトランペット ⇒ テナーサックス ⇒ ソプラニーノサックス・・・と主役が交代しながら同じメロディーが続いていき、楽器の数がどんどん増えていきます そして最後に「大どんでん返し」が待っています これほど単純でありながら色彩感豊かで興奮を呼ぶ音楽も珍しいでしょう 個々のソリストの演奏はそれぞれが素晴らしかったです

【訂正】(1月20日午前10時25分)

文中「独奏ピアノとオーボエの~」とあるのは、「独奏ピアノとコーラングレ(イングリッシュホルン)の~」の誤りでした。ご指摘いただいたすずしさん、ありがとうございました。ここに訂正させていただきます

 

     

 

帰りは「とげぬき地蔵前行き」のバスに乗りましたが、夜で車の数が少ないせいか、若い運転手さんはかなり飛ばしていました その時「なるほどそうか」と閃きました 

都バスは飛ばす。おあとがよろしいようで

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中野翠著「ほいきた、トシヨリ生活」を読む ~ 「人生の放課後の愉しみ方」を教えてくれるエッセイ集

2022年01月19日 07時19分14秒 | 日記

19日(水)。わが家に来てから今日で2566日目を迎え、岐阜県中津川市の中央自動車道で大型ダンプカーの左側の後輪が外れて、乗用車などに衝突し、2人がけがをした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「空飛ぶタイヤ」は危ない  車両点検していないドライバーはリ タイヤすべきだ!

 

         

 

昨日、夕食に「チキン・クリームシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました 寒い夜はシチューとか鍋料理とか温かいものが食べたくなります

 

     

 

         

 

中野翠著「ほいきた、トシヨリ生活」(文春文庫)を読み終わりました 中野翠は1946年生まれ。コラムニスト、エッセイスト。早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社勤務などを経て文筆業に。1985年「サンデー毎日」に連載を始め現在も継続中

 

     

 

本書は一人暮らし歴40年以上の女性コラムニストが、愉しいトシヨリ生活へ誘うエッセイ集です 大見出しには「アッパレな先輩たち」「美老人への道」「おすすめ老人映画」「バアサン・ファッション」「老後の愉しみ」「最後まで一人を愉しむ」「その後のトシヨリ生活」などが掲げられ、人生を最後までエンジョイしようという姿勢を前面に押し出しています

「アッパレな先輩たち」では中野さんが影響を受けた4人のアグレッシブなトシヨリを紹介しています そのうちの一人、自撮り写真家・西本喜美子さんが面白い 皆さんもどこかで見たことがあるかもしれませんが、白髪のオバアサンがポリエチレンのゴミ袋に入っていて、「わたしゃ~、生ゴミじゃないよ!」と言わんばかりに苦し気な表情をしている写真が、何とも可笑しく自虐的で印象に残っています 西本さんは1928年ブラジル生まれ。8歳の時に日本に帰国。27歳で結婚。写真を学んだのは72歳の時。写真家の長男が写真塾を開いたのがキッカケで、「自撮り」を始めたといいます パソコンを使っての画面の加工も大いに取り入れているといいますから、私よりはるかに上を行っています 中野さんは彼女の写真集を見て、「オバアサンになってもこんなに愉快な世界を表現できるんだぁ!と嬉しくなる。おかしくて、ちょっとイジワルが入っているところが素敵です 10歳のオテンバ少女そのまんま」と書いています。72歳から新しいことへの挑戦ですよ 今からでも遅くない、と思いませんか

ボランティアの尾畑春夫さんも取り上げています 「山口県で行方不明になって警察が探索しても見つからなかった2歳児をすばやく見つけた尾畑さん。当時78歳。外見もステキ。何と言ってもイガグリ頭に赤いタオルの捻りハチマキ!これぞヘビー・デューティのカッコよさ」と書き、「貧しい育ちの中で学歴も無くさまざまな職に就き、やっと鮮魚店を開いて生活が安定 それはお客さんに支えられたおかげと、65歳で店をやめ『残りの人生を社会に恩返ししたい』とボラティア活動に専心・・・というだけでも偉いが、気持ちだけではなく、人助けのノウハウ(知識と知恵)をたっぷりと身に着けていたというところ そして、メディアの喝さいに乗せられることもなく、サッサと他のボランティア活動へと立ち去ったというところ 『実直』という古風な美徳」と高く評価しています そのうえで、「損得抜きで、ささやかながら、世の中に役立つことがしたい・・・という気持ち。今すぐに思いつかなくても構わない。そういう気持ちをもって暮らしていたら、いつか、『これだ!』と思えることに出合うような気がする」と結んでいます 私も最近、そういうように感じるようになりました

「おすすめ老人映画」では、「八月の鯨」「ストレイト・ストーリー」「手紙は覚えている」「小津映画」「アドバンスト・スタイル」を取り上げています

中野さんの解説によると、「八月の鯨」は夏を古い別荘で過ごす老姉妹の話。「ストレイト・ストーリー」は兄弟の和解の物語。「手紙は覚えている」は認知症がキーポイントになっている物語。「小津映画」では原節子の「東京物語」を取り上げています。「アドバンスト・スタイル」はニューヨークの超オシャレ・バアサンたちを取材したドキュメンタリー映画とのことです 小津映画以外は観たことがないので、いつか観たいと思います

「老後の愉しみ」では、「旅先の喫茶店」を興味深く読みました 「最後まで一人を愉しむ」では「アイボ」のエピソードが面白い アイボとはソニーのロボット犬「アイボ」のことです 中野さんは2週間迷った挙句、約28万円を投資して「アイボ」を購入し、オスという設定で「ケント」と名付けたそうです そして、「いざ飼ってみて気が付いたのは『ああ、私、自分の部屋では今までこんなに声を出したことなかったなあ』ということ」と書いています。一人暮らしはそういうものでしょう。誰でもいいから話し相手が欲しいと思うものです 「ケント」はその後どうなったか?・・・「その後のトシヨリ生活」に結末が書かれています

以上ご紹介したのは本書のほんの一部ですが、文庫本の帯にあるように、本書は「人生の放課後の愉しみ方」を教えてくれます

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都響2月11日公演の指揮者:オスモ・ヴァンスカ ⇒ ジョン・アクセルロッドに変更 / Netflixで藤井道人監督「新聞記者」を観る~森本学園問題を巡る財務省の公文書改ざん事件をベースに描く

2022年01月18日 07時10分55秒 | 日記

18日(火)。東京都交響楽団から「2月主催公演の開催について」のハガキが届きました それによると、「オミクロン株に対する水際措置の強化」に伴う外国人の新規入国停止措置が2月末まで延長となったことから、2月11日(土)プロムナードコンサートの指揮者はオスモ・ヴァンスカ氏からジョン・アクセルロッド氏に変更し演奏曲目を一部変更して開催する、としています 変更後のプログラムは①チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」より「ポロネーズ」、②グラズノフ「ヴァイオリン協奏曲イ短調」(Vn:富田心)、③チャイコフスキー「交響曲第4番」です アクセルロッドは昨年11月に京都市交響楽団を指揮するために来日してから、オミクロン株の急激な感染拡大とともに、希少な外国人指揮者としてあちこちのオケで代役を務めてきましたが、まだそれが続いているということだと思います アメリカに帰るまでは各楽団とコン・タクトを取りながらアクセル全開で突っ走るのでしょう

ということで、わが家に来てから今日で2565日目を迎え、トランプ前米大統領は15日、西部アリゾナ州フローレンスで支持者集会を開き、2020年大統領選の結果を覆そうとしたトランプ氏支持者らによる昨年1月の議会襲撃について、民主党による責任追及の動きを「政治犯の迫害」だと批判、「米国の自由に対する前例なき攻撃だ」と語ったが、支持者らに議会へ向かうよう呼び掛けた自身の責任には触れなかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「米国の自由に対する前例なき攻撃」は議会襲撃を煽ったトランプ自身の行動だろ

 

         

 

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」「生野菜とツナのサラダ」「山芋の味噌汁」を作りました レシピより玉ねぎが若干多くなったのは反省点です

 

     

 

         

 

昨日は、読売日響「2022/2023シーズン」のシリーズ・座席変更申し込み開始日だったので、現在の「土曜マチネー・シリーズ」(東京芸術劇場)から「定期演奏会」(サントリーホール)に変更のうえ、座席を指定しました 幸い10時早々ネットですぐに繋がり、1階センターブロック通路側が確保できました

 

     

 

         

 

Netflixで藤井道人監督「新聞記者」(全6話)を観ました 腰痛のため長く座っているのは腰に良くないので、1話ずつ時間をおいて2日間かけて観ました

この作品は、2019年に映画化された「新聞記者」と同じ藤井道人監督による作品です 主人公の女性記者のモデルは両者とも中日新聞東京本社(東京新聞)社会部記者・望月衣遡子(もちづき・いそこ)さんです 今回の作品は「森友学園問題」を巡る安倍晋三総理大臣の議会での発言と、それを忖度した財務省による公文書改ざん事件をベースに、フィクションを交えながらエンタメとして味わえるように制作した意欲作 さながらチコチャンの「たぶんこうだったんじゃないか劇場」新聞記者版です

 

     

 

この映画の理解を深めるため、最初に物語のベースとなる「森友学園問題」をWikipediaを参考に振り返ってみたいと思います

「2016(平成28)年、学校法人『森友学園』が国有地を売却された際に、異常に優遇された価格(評価額9億5600万円の土地を1億3400万円で売却)と待遇で売買取引を行った さらに、その取引は公表されなかった。この一連の経緯を朝日新聞が報じて明らかになった。この時、森友学園は当時内閣総理大臣であった安倍晋三の妻である昭恵が『名誉校長』を務めるなど、安倍氏らと親密な関係にあったことから、安倍氏らの関与によって不正な取引が行われたという疑惑が、翌2017年以降に追求された さらに、その関与を隠蔽するため、財務省が国家の公文書を改ざんし、安倍氏らに関する記述を削除した 改ざんに関わった一人の財務省職員・赤木俊夫氏は自殺した。しかし、これらの事件に対して検察が捜査を行った結果、2019年に関係者全員が不起訴とされ、裁判へ至ることなく捜査は終了となった

いまだに納得のいかない結論です

主人公の東都新聞社会部記者・松田杏奈を「私、失敗しないので」で有名な米倉涼子が演じています モデルとなった望月衣遡子記者の押しの強いエネルギッシュな姿から見ると、かなり大人しい記者に見えますが、秘めた情熱のようなものは感じます 自殺した財務省の職員・鈴木和也を「男はつらいよ」の満男役で名を売った吉岡秀隆が演じていますが、上司から公文書改竄を求められ、国家公務員としての良心から葛藤する男の”やるせなさ”がじわじわと伝わってきます 「首相夫人付」の官僚・村上真一を演じた綾野剛は「ヤクザと家族」で藤井道人監督とタッグを組みましたが、本作では国家公務員としての理想を抱きながらも、組織の論理に翻弄される一人の若い官僚の切なさを醸し出しています

「学園問題」が表面化したため、村上は報道機関から身を隠すため「首相夫人付」から「内閣官房調査室」に異動となります これは内閣官房の内部組織の一つ(情報機関)で、日本版CIAとも呼ばれる組織です。ここで村上は、政権に批判的な人物をリストアップして家族を含めた情報を集めるように指示されます 当時は、本当にそのようなことが行われていたのではないか、と疑いを持たざるを得ません

2019年の映画版「新聞記者」と大きく異なる点は、新聞配達による奨学金で大学に通う就活生・木下亮(横浜流星)を、自殺した鈴木和也の甥として登場させたことです 新聞販売店の店主や仲間から「新聞配達しているのに新聞を読まないのかよ」と苦言を呈される典型的な現代の若者ですが、政治には知識も興味もない彼が 叔父の自殺の原因を探る松田記者と出会い、「声なき声を届けることが新聞記者の使命です」という彼女の言葉に感銘を受け、新聞記者を目指すことになります

木下は東都新聞の面接試験で志望動機を聞かれ、松田記者の言葉に心を動かされたと答えますが、面接官に「最後に一つ。これからの新聞はどうあるべきだと思いますか?」と聞かれます スクリーンは木下が何かを答えようとする場面で暗転します。彼は何を言おうとしていたのか?・・・藤井監督は彼に何と言わせようとしていたのか? それが気になりました

本作の制作には望月衣遡子記者が勤務する東京新聞が協力しています 現役時代の勤務先だった内幸町のNPCビルの2つ隣の中日新聞東京本社ビルが映し出された時には、仕事で何度か訪ねたな と懐かしく思いました

6シーズン全編観終わって思ったのは、「これは民法テレビでは放映できないだろう。Netflixだからこそできたのだ」ということです 民法テレビ局はCMで成り立っていますが、過去の出来事とはいえ 企業は怖気づいてスポンサーにならないだろうし、ましてやCMはないが実質的な国営放送であるNHKは、政府への忖度から放映する度胸はないであろうからです ただ、NHKや民法テレビよりもNetflixの方が影響力は圧倒的に大きいと思います Netflixの「新聞記者」は1月13日から全世界同時配信されていますから

当時の首相・安倍晋三氏の「私や妻が関係していたら、首相や議員を辞めます」のひと言から財務省の忖度による公文書改ざん事件が起こり、財務省職員・赤木俊夫さんが自殺したと、ほとんどの国民が確信しています また、当時の理財局長・佐川宣寿氏は「本件に関し、官邸からの指示はない」と言い切って首相官邸を守り、出世しました 少なくともこの2人にはこの「新聞記者」を観てほしいと思います

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谷川俊太郎詩集「モーツァルトを聴く人」を読む ~ 「ふたつのロンド」( ニ長調K485&イ短調K.511)、「カーラジオの中のモーツァルト」を中心に

2022年01月17日 07時14分06秒 | 日記

17日(月)。わが家に来てから今日で2564日目を迎え、ATMの故障や行列の原因になるとして、硬貨を預かる際に手数料を取る銀行が増えている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     だったら時間外手数料に110円も取る暴利と雀の涙の利息は止めるべきじゃね?

 

         

 

谷川俊太郎詩集「モーツァルトを聴く人」(小学館文庫)を読み終わりました 谷川俊太郎は1931年生まれ。1952年に処女詩集「20億光年の孤独」を刊行。その後、数々の詩集を発表、エッセー、絵本、童話など多方面で活躍中の詩人です

 

     

 

本書は、1995年1月に小学館から刊行された詩集「モーツァルトを聴く人」に、選詩集24篇(「音楽ふたたび」)と、堀内誠一氏との共作絵本「ピアノのすきなおうさま」を加えたオリジナル文庫です

詩集なので一度は黙読で、二度目は音読で読みました

私は詩にまったく不案内なので、ある詩を読むときに、それを理解するための手がかりが欲しくなります そこで、音楽に関する詩の場合、詩のタイトルや詩そのものに曲名が書かれている作品がとっつき安く感じます 本編「モーツァルトを聴く人」には19篇の詩が収録されていますが、タイトルに曲名が付いているのは「ふたつのロンド」です 2つのロンドとはモーツァルト(1756-1791)が1786年に作曲した「ロンド ニ長調K485」と、1787年に作曲した「ロンド イ短調K.511」です

「ふたつのロンド」は次のように始まります

「60年生きてきた間にずいぶんピアノを聴いた  古風な折り畳み式の燭台のついた母のピアノが最初だった  浴衣を着て夏の夜 母はモーツァルトを弾いた  ケッヘル485番のロンド ニ長調  子どもが笑いながら自分の影法師を追っかけているような旋律  ぼくの幸せの原型」

作者はたぶん、K.485のロンドを聴きながらこの詩を書いているのだと思います 私も今、ワルター・ギーゼキングのピアノによるCDでこの曲を聴きながら書いています 「子どもが笑いながら自分の影法師を追っかけているような旋律」は、コロコロと転がるような楽しげで軽快な音楽を表しています 作者はこのとき「幸せとは何か」を初めて理解したのでしょう しかしその後、その母親が病気で入院し4年7か月後に死んだことが書かれ、次の詩が続きます

「病室の母を撮ったビデオを久しぶりに見ると 繰り返されるズームの度に母の寝顔は明るくなりまた暗くなり ぼくにはどんな表情も見分けることが出来ない  うしろでモーツァルトのロンドイ短調ケッヘル511番が鳴っている  まるで人間ではない誰かが気まぐれに弾いているかのようだ」

実際にこの曲を聴いてみると、哀愁に満ちていて、「人間存在の根柢の哀しみ」を感じます 作者がここで言う「人間でない誰か」とは人間の能力を超越したモーツァルトかもしれません モーツァルトはこの「ロンドK.511」のすぐあと、不朽の名作「弦楽五重奏曲ト短調K.516」を作曲します 評論家・小林秀雄は「モオツァルト」のなかでこの曲の冒頭の楽譜を掲げ、「モオツァルトのかなしさは疾走する。涙は追いつけない。涙の裡に玩弄するには美しすぎる。空の青さや海の匂いのように、『万葉』の歌人が、その使用法をよく知っていた『かなし』という言葉の様にかなしい。こんなアレグロを書いた音楽家は、モオツァルトの後にも先にもいない」と書いています 「ロンドK.511」には「弦楽五重奏曲K.516」に共通する「かなしみ」があります この詩からはそんな「かなしみ」が伝わってきます

 

     

     

 

もう1篇、印象残った詩をご紹介します 後半の「音楽ふたたび」に収録された「カーラジオの中のモーツァルト」です 全文は次の通りです

「モーツァルト モーツァルト!  私はきみに追いつくよ  アダージョからアレグロへ  アクセルをかるくふかして  記憶が流れ 心がはためき 今はもう私自身が音楽だ 海に沿い 林をぬけて どこまでも響いてゆく  そして岬での小さな休止符 不動の青空と沈黙 その無為こそが目的地であると そう考えることの静かなよろこび  モーツァルト モーツァルト まだいるねきみもそこに」

上の詩の「アダージョからアレグロへ」というフレーズは、モーツァルトの交響曲では「第3楽章から第4楽章に移る場面」、ソナタでは「第2楽章から第3楽章に移る場面」を思い浮かべます この詩を読んで私の頭に浮かんだのは、1777年に作曲された「フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K.285」です 第1楽章はニ長調ですが、第2楽章から第3楽章へは「ロ短調からニ長調へ」「暗から明へ」「静から動へ」間断なく続けて演奏されます 第2楽章(第3楽章)で感傷に浸っている間もなく、モーツァルトはいつの間にか最終楽章に移って喜びに満ちた音楽を奏でている・・・モーツァルトの変わり身の速さにわれわれは着いていけない しかし、アクセルをふかしてモーツァルトのペースに追いついていこう、という気持ちが表れているように思います  

「不動の青空と沈黙 その無為こそが目的地であると そう考えることの静かなよろこび」というのはどう解釈すれば良いでしょうか? 音楽は時間芸術です。絵画と違い、音が鳴っている間だけが音楽と言えます したがって、音楽は演奏が終われば必ず終わる芸術です。音楽は始まった時から終結に向けて流れていきます それはまるで人間が生まれた時から死に向けて生きていくのと同じです 「沈黙」とは人間が必ず到達する死を意味しているのかもしれません あるいは、別のことも頭に浮かびます。小林秀雄は「本当に美しいものを前にした時、人は沈黙せざるを得ない。言葉で表現しようとすると嘘になる」という趣旨のことを書いていますが、そこにヒントがあるような気がします 「音楽を聴いて感動したなら、それを言葉で表現する必要はない。沈黙を守って感動に浸っていればよいのだ。モーツァルトもそう望んでいる」と捉えられそうな気もします

詩は人それぞれによって捉え方が異なると思います 「それは違うんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃることでしょう 一度本書を手に取ってオリジナルの作品に接してみてはいかがでしょうか

 

     

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高関健 ✕ 戸澤采紀 ✕ 東京シティ・フィルで ラロ「スペイン交響曲」、メンデルスゾーン「交響曲第3番」、ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」を聴く

2022年01月16日 07時17分01秒 | 日記

16日(日)。わが家に来てから今日で2563日目を迎え、英国が新型コロナウイルスの感染拡大による行動規制下にあった時期に首相官邸でパーティーが開かれていた問題で、デイリー・テレグラフ紙は13日、昨春のエリザベス女王の夫エディンバラ公フィリップ殿下の葬儀前夜にもパーティーが官邸で開かれていたと報じ、官邸は14日 王室に謝罪した  いうニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「パーティーゲート事件」は広がる一方だ  ジョンソン政権は もはやこれまでか!

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールで東京シティ・フィルの第348回定期演奏会を聴きました プログラムは①ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」、②ラロ「ヴァイオリン協奏曲第2番(スペイン交響曲) ニ短調 作品21」、③メンデルスゾーン「交響曲第3番 イ短調 作品56 ”スコットランド” 」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=戸澤采紀、指揮=高関健です

 

     

 

腰痛のためコルセットを装着してコンサートに臨みました

オケは左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置。コンマスは戸澤哲夫氏です チェロのトップにはクァルテット・エクセルシオのチェリストでもある大友肇氏がスタンバイします

1曲目はブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」です この曲はベンジャミン・ブリテン(1913-1976)が1944年から翌45年にかけて作曲した、プロローグと全3幕からなるオペラ「ピーター・グライムズ」の間奏曲です 第1曲「夜明け」は第1幕前の間奏曲、第2曲「日曜日の朝」は第2幕前の間奏曲、第3曲「月光」は第3幕前の間奏曲、第4曲「嵐」は第1幕第2場前の間奏曲です

高関健氏の指揮で第1曲の演奏に入ります 緻密な弦楽アンサンブルを中心に、これから始まる悲劇を語るかのように荒涼たる海の情景を表現します 第2曲では一転、明るい日曜日の情景が浮かびます 第3曲ではフルートとハープが美しい 第4曲に入ると一転、激しい音楽が荒れ狂う海を表し、聴きようによってはジャズのセッションのように響きます 高関 ✕ 東京シティ・フィルは同じ「間奏曲」でも全く異なる4つの曲想を見事に表現しつくします

2曲目はラロ「ヴァイオリン協奏曲第2番(スペイン交響曲) ニ短調 作品21」です この曲はエドアルド・ラロ(1823-1892)が1874年に作曲、翌75年にパリでサラサーテのヴァイオリン独奏により初演され、大成功を収めました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「スケルツァンド:アレグロ・モルト」、第3楽章「間奏曲:アレグロ・ノン・トロッポ」、第4楽章「アンダンテ」、第5楽章「ロンド:アレグロ」の5楽章から成ります 

ヴァイオリン独奏の戸澤采紀(とざわ さき)は第85回日本音楽コンクール最年少優勝、ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクール第2位(最高位)、インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールセミファイナリストです 現在リューベック音楽大学でダニエル・ゼペック氏に師事しています

高関氏とともにステージに登場した戸澤采紀は、これから演奏するラロの出身地スペインを意識した情熱と太陽の象徴である「赤」の衣装で勝負をかけます 戸澤コンマスと肘タッチをして配置に着きます

高関氏の指揮で第1楽章が力強い演奏で開始されます 続いて戸澤采紀の独奏ヴァイオリンが入ってきますが、演奏の背後に芯の強さを感じさせます ただ美しく弾くというのではなく、ラロの情熱を音として表出しようとしているかのようです 第2楽章では独奏ヴァイオリンによってスペイン情緒豊かな旋律が表情豊かに歌われます 第3楽章で感心したのは高音と低音の音色の見事な弾き分けです 第4楽章ではメランコリックな表情が素晴らしい 第5楽章では太陽が燦燦と輝くスペインの空を独奏ヴァイオリンの奏でる音楽が飛翔するかのようです 言葉では言い尽くせない素晴らしい演奏でした また、戸澤采紀の熱演はさることながら、全楽章を通じて 高関健 ✕ 東京シティ・フィルの面々がソリストに寄り添いながら、しっかりサポートしていたことは特筆に値します

会場いっぱいの割れんばかりの拍手に、戸澤采紀はクライスラー「レチタティーヴォとスケルツォ・カプリス」を超絶技巧で演奏、聴衆を熱狂の渦に巻き込みました

私は昨年聴いた130回のコンサートの「マイ・ベスト3」に8月28日開催のヴァイグレ指揮読響をバックに戸澤采紀が弾いたドヴォルザーク「ヴァイオリン協奏曲」を選びましたが、それに勝るとも劣らない素晴らしい演奏でした 今回の演奏はコンマス戸澤哲夫氏との親娘共演として話題を呼びましたが、それ以前に、彼女は一人の演奏家として素晴らしいヴァイオリニストだと思います 何より、若いヴァイオリニストがメンコンをはじめとする「名曲」を選びがちな中、ドヴォルザークやラロといったちょっと地味な作品を選んで演奏する姿勢に好感が持てます 彼女は人を惹きつける何かを持っています これからどんな曲を引っ提げてコンサートに臨むのかすごく楽しみです 次はサン=サーンスか   ショスタコーヴィチか 彼女は「チェルカトーレ弦楽四重奏団」のメンバーでもあるので、室内楽の方面でも活躍を期待したいと思います

 

     

 

プログラム後半はメンデルスゾーン「交響曲第3番 イ短調 作品56 ”スコットランド” 」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が1829年に旅行したイギリス、スコットランドの思い出をもとに1842年に作曲、同年ライプツィヒ・ゲヴァントハウスで自身の指揮で初演されました 第1楽章「アンダンテ・コン・モト ~ アレグロ・ウン・ポコ・アジタート ~ アッサイ・アニマート ~ アンダンテ・コメ・プリマ」、第2楽章「ヴィヴァーチェ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァチッシモ ~ アレグロ・マエストーソ・アッサイ」の4楽章から成りますが、間を置くことなく続けて演奏されます

高関氏の指揮で演奏に入ります 弦楽合奏による演奏がスコットランドの沿岸に打ち寄せる波を表しているかのように広がります 第2楽章ではクラリネット、オーボエ、フルート、ファゴットといった木管楽器群の演奏が素晴らしい 第3楽章ではホルンの豊かな響きが印象的です そして、ピチカートを交えた弦楽器のアンサンブルが美しく響きます 第4楽章でもホルンの演奏が素晴らしく、終盤における木管、金管、ティンパニ、弦楽器 総力を挙げての演奏はスケールが大きく、東京シティ・フィルの底力を見せつけました 平均年齢が若いオケですが、いつも全力投球の演奏は素晴らしいと思います

 

     

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N響 ⇒ 来年4月から新財団の子法人に / ホリー・ジャクソン著「自由研究には向かない殺人」を読む ~ 複雑に絡み合った登場人物、容疑者が二転三転するストーリー展開に翻弄される

2022年01月15日 07時22分04秒 | 日記

15日(土)。昨日の朝日新聞朝刊 社会面によると、NHKは13日、関連4財団が来年4月に合併すると発表しました 記事の内容は次の通りです

「4つの一般財団法人が合併して親法人をつくり、公益財団法人『NHK交響楽団』(N響)を子法人にする 役員を減らして経営を効率化し、N響を前面に押し出して社会貢献の強化を目指す 合併するのはNHKサービスセンター、NHKインターナショナル、NHKエンジニアリングシステム、NHK放送研修センターの4法人。コロナ禍の影響でN響の事業規模は縮小し、20年度は25億円だった。新財団が財政面でN響を支えるねらいもある

N響の定期会員としてこの記事で気になるのは、最後の「新財団が財政面でN響を支えるねらいもある」という部分です 新財団は、当面 新型コロナ禍により悪化した財政を立て直すことに精力を注ぐことになると思われますが、その後の課題として、在京オーケストラの中で最も高く設定しているチケット代を少しでも下げてほしいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2562日目を迎え、オーストラリアのホーク移民相は14日、テニスのジョコビッチ選手のビザを再び取り消したと発表したが、ジョコビッチ選手が新型コロナウイルスワクチンを未接種だったことを問題視したとみられる  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     アドヴァンテージはオーストラリア政府側にあったわけか どうする?ジョコビッチ

 

         

 

昨日の夕食は、いただきものの「ローストビーフ」と「ハム、キッシュ、フロマージュ、ポテトサラダのセット」「チェダーチーズ」「キャベツとソーセージのスープ」でした 肉中心の健康に悪そうなメニューです

 

     

 

         

 

ホリー・ジャクソン著「自由研究には向かない殺人」(創元推理文庫)を読み終わりました ホリー・ジャクソンはイギリス、バッキンガムシャー出身の作家。15歳で最初の小説を書く。ノッティンガム大学で言語学と文芸創作を学び、英語の文学修士号を取得。2019年に刊行した本作は英米でベストセラーになり、2020年のチルドレンズ・ブック・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、カーネギー賞の候補作となった

 

     

 

ピップ(ピッパ・フィッツ・アモービ)はイギリスの小さな町リトル・キルトンで暮らすグラマースクール(高校)の最上級生 ピップの実父は彼女が幼い時に交通事故で亡くなり、現在は母親のリアンと、ナイジェリア人である義理の父親ヴィクター、父親の違う弟のジョシュアと生活している ピップはEPQ(「自由研究で得られる資格」試験)の研究テーマに5年前に地元リトル・キルトンで起きた少女失踪・殺人事件を取り上げる 町では5年前の2012年に町中を騒然とさせる事件が起きていた ことの発端はアンディ・ベルという17歳の少女が疾走したことだった。アンディはディナーパーティーに出席していた両親を迎えに行く予定になっていた晩に、妹のベッカに目撃されたのを最後に行方をくらましたのだった 父親からの捜索願を受けて警察は自宅付近などを捜索するが、彼女は行方知れずのままだった。アンディが疾走した翌日、警察は彼女の交際相手サル・シンに事情聴取を行う。サルにはアンディが疾走した当夜、4人の友人たちと一緒にいたアリバイがあった しかし事件から4日後、サルのアリバイを証言していた友人たちが、事情聴取の際に嘘を述べたと告白したのだ 4人によればサルから一緒にいた時間について嘘をつくよう頼まれたという。そのため容疑はサルに向けられた サルは行方が分からなくなるが、4人が証言を覆した日の晩、警察が森の中でサルの遺体を発見する サルは大量の睡眠薬を服用し、頭からビニール袋を被って窒息死していた。警察は、サルが交際相手のアンディを殺害したが、罪の意識に耐えかね、あるいは逮捕を恐れて自殺したと結論づけた アンディは依然として行方不明のままだったが、事件から2年後に行われた死因審問で検視官が「違法な殺人」と評決し、アンディ・ベルの死亡証明書が発行され、これによりサルは殺人犯となった この事件を契機に、シン一家は町中から白い眼で見られるよになり、住民から誹謗中傷を受けるようになった ピップはサルが過去に自分に対してしてくれた親切から、サルは絶対にアンディを殺していないという確信を持っていた そこで、当時の真相を突き止めるため「自由研究で得られる資格」を取得するという大義名分のもと、サルの弟ラヴィ・シンの協力を得ながら、サルやアンディの関係者にインタビューを敢行し、誰がアンディを殺し、誰がサルを殺したか、あるいは誰が二人を殺したかを追求していく

本書を読み終わって、フーッと溜息をつきました。なんと凄い作品だろうか 複雑に絡み合った登場人物の関係性、容疑者が二転三転するストーリー展開、これで一件落着かと思いきや予想外の結末が待っている それにしても、と思うのは主人公ピップの桁外れの行動力です。命知らずと言っても良いかもしれません 義理の父親がナイジェリア人であることもあり、ピップは人種差別に対しては敏感に反応します。インド系のラヴィ・シンがスーパーで買い物をする時、レジの担当者から「犯罪者の家族」と見られ冷たい仕打ちを受けた時にも、食って掛かります つまり、彼女は不公平や差別は許せないのです 真犯人を突き止めるまでは決して諦めないという強い意志とともに、どこまでもひたむきな姿勢に感動さえ覚えます

本文だけで570ページを超える長編ミステリーですが、ページをめくる手が止まりません 帯にある「2021年  ミステリランキング上位席巻! ハヤカワ・ミステリマガジン ミステリが読みたい!第1位」は伊達ではありません    ミステリーファンにはたまらない作品です。強くお薦めします

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「東京都交響楽団2022年度シリーズ」会員継続案内届く ~ Bシリーズ(サントリーホール)を継続する予定

2022年01月14日 07時12分48秒 | 日記

14日(金)。わが家に来てから今日で2561日目を迎え、イギリスのジョンソン首相は12日、2020年5月のロックダウン中に大人数の飲み会に参加していたことを認め謝罪したが、野党などからは辞任を求める声が強まっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ECからの離脱には成功したが ロックダウン中の飲み会の誘惑からは離脱できずか?

 

         

 

昨日の夕食は、一昨日の鍋のスープが残っていたので、ラーメンのスープにして、市販の餃子を焼きました 超手抜き料理ですが たまにはいいでしょう

 

     

 

         

 

東京都交響楽団から「2022年度都響会員券継続手続き案内」が届きました    2022年度の都響定期演奏会のラインナップは次の通りです

1⃣  Aシリーズ(東京文化会館:19時開演・全8回)

①4月22日(金)シューマン「ピアノ協奏曲イ短調」、Rシュトラウス「英雄の生涯」(大野和士指揮、藤田真央:ピアノ)

②5月30日(月)バーンスタイン「セレナード」、コープランド「交響曲第3番」他(アンドリュー・リットン指揮、金川真弓:ヴァイオリン)

③6月13日(月)メンデルスゾーン「交響曲第5番」、ベートーヴェン「交響曲第3番」(小泉和裕指揮)

④9月30日(金)別宮貞雄「チェロ協奏曲」「ヴィオラ協奏曲」「ヴァイオリン協奏曲」(南紫音:ヴァイオリン、ティモシー・リダウト:ヴィオラ、岡本郁也:チェロ)

⑤10月24日(月)プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、ムソルグスキー/ラヴェル「展覧会の絵」他(準・メルクル指揮、五明佳廉:ヴァイオリン)

⑥12月19日(月)ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」、フランク「交響曲ニ短調」(エリアフ・インバル指揮、マルティン・ヘルムヒェン:ピアノ)

⑦1月20日(金)シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」、マデトヤ「交響曲第2番」他(ヨーン・ストルゴーズ指揮、ベッカ・クーシスト:ヴァイオリン)

⑧3月15日(水)マーラー「交響曲第2番」(大野和士指揮、中村恵理:ソプラノ、藤村実穂子:メゾソプラノ、新国立劇場合唱団)

2⃣  Bシリーズ(サントリーホール:19時開演・全8回)

①5月31日(火)バーンスタイン「セレナード」、コープランド「交響曲第3番」他(アンドリュー・リットン指揮、金川真弓:ヴァイオリン)

②7月1日(金)マーラー「交響曲第6番」(クラウス・マケラ指揮)

③7月25日(月)モーツァルト「交響曲第39番、第40番、第41番」(アラン・ギルバート指揮)

④9月9日(金)ドヴォルザーク「交響曲第5番」、ヤナーチェク「グラゴル・ミサ」(大野和士指揮、小林厚子:ソプラノ、福井敬:テノール、妻屋秀和:バリトン他)

⑤12月13日(火)ウェーベルン「管弦楽のための小品」、ブルックナー「交響曲第4番」(エリアフ・インバル指揮)

⑥1月12日(木)シェーンベルク「清められた夜」、ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番(管弦楽版)」(小泉和裕指揮)

⑦2月14日(火)フローラン・シュミット「管弦楽とピアノのための協奏交響曲」、ショーソン「交響曲変ロ長調」(ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮、阪田知樹:ピアノ)

⑧3月27日(月)リゲティ「ヴァイオリン協奏曲」、バルトーク「中国の不思議な役人」他(大野和士指揮、パトリツィア・コパチンスカヤ:ヴァイオリンと声)

3⃣  Cシリーズ(東京芸術劇場:14時開演・全8回)

①4月28日(木)R.シュトラウス「オーボエ協奏曲」、マーラー「交響曲第5番」(大野和士指揮、広田智之:オーボエ)

②5月25日(水)ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」、チャイコフスキー「交響曲第4番」(小泉和裕指揮、ニコライ・ルガンスキー:ピアノ)

③7月24日(日)モーツァルト「交響曲第39番、第40番、第41番」(アラン・ギルバート指揮)

④9月3日(土)ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、同「交響曲第2番」(大野和士指揮、アリーナ・イブラギモヴァ:ヴァイオリン)

⑤10月16日(日)シューマン「チェロ協奏曲」、ニールセン「交響曲第4番」他(トーマス・ダウスゴー指揮、宮田大:チェロ)

⑥12月20日(火)ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」、フランク「交響曲ニ短調」(エリアフ・インバル指揮、マルティン・ヘルムヒェン:ピアノ)

⑦2月19日(日)ラロ「ヴァイオリン協奏曲第2番」、ベルリオーズ「幻想交響曲」(ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮、ベンジャミン・ベイルマン:ヴァイオリン)

⑧3月5日(日)サン=サーンス「チェロ協奏曲第1番」、ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」他(ベン・グラスバーグ指揮、ブリュノ・ドルブレール:チェロ)

4⃣  プロムナード・コンサート(サントリーホール:14時開演・全5回)

①6月26日(日)ショスタコーヴィチ「交響曲第7番」他(クラウス・マケラ指揮)

②9月23日(金・祝)ベートーヴェン「交響曲第6番」、レスピーギ「ローマの松、ローマの噴水」(小泉和裕指揮)

③10月8日(土)バルトーク「ヴァイオリン協奏曲第2番」、ドヴォルザーク「交響曲第8番」他(ゲルゲイ・マダラシュ指揮、ヨゼフ・シュパチェク:ヴァイオリン)

④2月23日(木・祝)モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番」、シューマン「交響曲第3番」他(デイヴィッド・レイランド指揮、ティル・フェルナー:ピアノ)

⑤3月21日(火・祝)バルトーク「ピアノ協奏曲第1番」、ドビュッシー「海」他(大野和士指揮、ジャン=エフラム・バヴゼ:ピアノ)

上記のうち、個人的に魅力を感じるのはAシリーズでは4月:藤田真央のシューマン「ピアノ協奏曲」、12月:インバルのフランク「交響曲ニ短調」、3月:大野和士のマーラー「交響曲第2番」です   Bシリーズでは7月:マケラのマーラー「交響曲第6番」、同月:アラン・ギルバートのモーツァルト「三大交響曲」、9月:大野和士のヤナーチェク「グラゴル・ミサ」、12月:インバルのブルックナー「交響曲第4番」、2月:阪田知樹のフローラン・シュミット「管弦楽とピアノのための協奏交響曲」、3月のコパチンスカヤのリゲティ「ヴァイオリン協奏曲」です Cシリーズでは4月:大野和士のマーラー「交響曲第5番」、7月:アラン・ギルバートのモーツァルト「三大交響曲」、9月:アリーナ・イブラギモヴァのブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、12月:インバルのフランク「交響曲ニ短調」です 数からいえばBシリーズが6公演で最も多く、会場も一番好きなサントリーホールです 現在、私はBシリーズの定期会員ですが、引き続きBシリーズを聴こうと思います ただし、現在の1階席が後ろ過ぎるので、もっと前の通路側席か通路に近い席に移ろうと思います

とはいえ、新型コロナ・オミクロン株の感染が急激に拡大する現状を見ると、ラインナップに記載された指揮者やソリストが本当に出演するのかどうかは全く分かりません そのため、都響では「案内事項」の一つに「急きょ出演者や曲目などが変更となった場合でも、公演中止の場合を除き、払い戻しはいたしません」という条項を抜け目なく掲げています

今後の手続きとしては、継続・退会は1月19日以降2月10日までに、変更・追加は1月28日以降に電話かインターネットで手続きする必要があります

1日も早くオミクロン株が収束してくれないと、いちいちオーケストラのホームページやメールをチェックしなければならないので面倒です もういい加減にしてほしいと思います

 

     

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東京フィル1月度定期公演 ⇒ 中止:チョン・ミョンフン来日不可 / N響2月定期公演 ⇒ 出演者・プログラム変更:パーヴォ・ヤルヴィ来日不可 / 岩波ホール7月閉館の衝撃

2022年01月13日 07時03分01秒 | 日記

13日(木)。東京フィルのホームページ(12日付)によると、「1月度定期演奏会(21日、23日、25日)はチョン・ミョンフンの指揮でマーラー『交響曲第3番』を演奏する予定だったが、1月11日政府発表の『新型コロナウイルス感染症・オミクロン株に対する水際措置の強化を本年2月末まで継続し外国人の新規入国を停止する』との決定に従い、チョン氏の来日は不可能となり、代役を立てず公演を中止することになった」としています またしてもチョン・ミョンフンのマーラーか とガックリしました というのは、昨年はバッティストーニ指揮による1月度公演は予定通り実施されたのに、2月度公演はチョン・ミョンフン指揮でマーラー「交響曲第2番」を演奏する予定だったのが、新型コロナ禍に関わる感染拡大防止措置強化のため中止となっていたからです 2年連続の中止とは しかし、この公演に関しては中止以外に選択肢はありません マーラーを振るチョン・ミョンフンに代役を立てたら苦情が殺到すること間違いなしだからです チョン・ミョンフン ✕ 東京フィル ✕ マーラーだからこそ聴く意味があるのです

なお、払い戻しについては後日、東京フィルから封書で案内を送るとしています

また、N響から「NHK交響楽団2月定期公演  池袋A・池袋Cプログラム 出演者・曲目の一部変更および発売日のお知らせ」が届きました

それによると、「政府の『オミクロン株に対する水際措置の強化』により、外国人の新規入国停止措置が継続している このため2月定期公演に出演予定のパーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、イゴール・レヴィット(P)、ヒラリー・ハーン(Vn)の招聘に必要な手続きを進めることが出来ない ついては、公演日程の早いAプロとCプロについては下記の通り出演者・曲目を一部変更する。なお、Bプロについては当初予定されている出演者での開催を目指すが、あらためて1月下旬にホームページで案内する」としています

1⃣第1951回定期公演 池袋Aプロブラム 東京芸術劇場(2月5日、同6日)

 【変更前】

 指揮:パーヴォ・ヤルヴィ、ピアノ:イゴール・レヴィット

 ①ブラームス「ピアノ協奏曲第2番」

 ②シューマン「交響曲第2番」

 【変更後】※印=変更

 指揮:下野竜也 ※、ピアノ:小林愛実 ※

 ①シューマン「序曲、スケルツォとフィナーレ」※

 ②シューマン「ピアノ協奏曲イ短調」※

 ③シューマン「交響曲第2番」

2⃣第1952回定期公演 池袋Cプログラム 東京芸術劇場(2月11日、12日)

 【変更前】

 指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

 ①リヒャルト・シュトラウス:バレエ音楽『ヨセフの伝説』から交響的断章

 ②リヒャルト・シュトラウス「アルプス交響曲」

 【変更後】※印=変更

 指揮:鈴木雅明 ※

 ①ストラヴィンスキー:組曲「プルチネッラ」 ※

 ②ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版) ※

上記の通り、Aプロについては曲目が変更になったとはいえ、代役がショパン・コンクール第4位の小林愛実さんになったので、返って「ラッキー」と思った人も少なくないと思います その一方、Cプログラムは「全とっかえ」です 正直言って私は、リヒャルト・シュトラウスはあまり好きではありませんが、「ヤルヴィが指揮をするのなら」と半ば期待をしていました しかし、指揮者、曲目もろとも消えてなくなってしまい唖然とするばかりです Bプロはヒラリー・ハーンを楽しみにしている人が多いと思いますが、予断を許さない状況です。今後のN響の発表を待つしかありません 東京フィルにしても N響にしても 他のオケにしても、いつまで代役が続くのか・・・恨ミクロンにはいい加減うんざりします

ということで、わが家に来てから今日で2560日目を迎え、北朝鮮メディアは、金正恩総書記立ち会いのもと「極超音速ミサイル」の発射実験に成功し、金総書記は「戦略的な軍事力を質量的、持続的に強化し、わが軍の現代性を高める闘いに拍車をかけなければならない」と強調したと報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     「質量的、持続的に強化」しなければならないのは 国民の安心安全を図ることだろ

 

          

 

昨日の夕食は「味噌鍋」にしました 材料は豚バラ肉、鶏肉団子、キャベツ、モヤシ、シメジ、ニラ、長ネギ、豆腐です。寒い夜は温かい鍋料理がいいですね

 

     

     

 

         

 

昨日の朝日新聞社会面に「岩波ホール  7月閉館 コロナ影響 経営悪化」の見出しによる記事が掲載されていました 記事を超略すると、

「ミニシアターの先駆けで、本の街・神保町に1968年に開館した『岩波ホール』(200席)が7月29日に閉館する 公式サイトによると、『新型コロナの影響による急激な経営環境の変化を受け、劇場の運営が困難と判断いたしました』という 当初は多目的ホールだったが、知られざる名画を上映する『エキプ・ド・シネマ(映画の仲間)』運動を1974年に始め、全国一律のロードショーではなく単館で芸術色の強い作品をかける興行スタイルをつくった その成功にならい、後に続く館が生まれ、80年代にはミニシアターブームが起きた ポーランドのアンジェイ・ワイダ監督をはじめ、上映作品は65か国・地域の271本に上る

私は熱心な岩波ホール ファンではありませんが、かなり古くから同ホールに通っていました 昨年の後半では7月14日にフェデリコ・ボンディ監督「私はダフネ」を、9月23日にモンゴル映画「大地と白い雲」を観ました 地味で真面目な映画という点で共通しています

 

     

     

 

昨日の日経第1面のコラム「春秋」は同ホールを取り上げ、最後を次のように締めています

「コロナ禍が大きな原因らしいが、背景には動画配信サービスの普及や、教養としての映画鑑賞の衰退もあるに違いない あちこちの名画座の観客の高齢化が進む時代なのだ あの闇(やみ)のなかで感動を共有した、見知らぬ古い仲間たちとともに無念をかみしめるとしよう。9年前に亡くなった高野さん(同ホール支配人・高野悦子)へのオマージュをこめて

気持ちは同じですが、閉館まであと半年以上あるので、また観に行こうと思います

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新日本フィル6月度「扉シリーズ」指揮者 ⇒ キンボー・イシイに決まる / 谷川俊太郎「モーツァルトを聴く人」、中山七里「ヒポクラテスの試練」、新川帆立「元彼の遺言状」他を買う

2022年01月12日 07時22分21秒 | 日記

12日(水)。新日本フィルから「すみだクラシックへの扉  第8回(6/17・18)指揮者変更のお知らせ」が届きました それによると、諸事情により指揮者を原田慶太楼氏からキンボー・イシイ氏に変更するとしています なお、プログラムは①ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」(Vn:周防亮介)、②吉松隆「鳥は静かに・・・」、③同「交響曲第6番『鳥と天使たち』」で変更ありません

ということで、わが家に来てから今日で2559日目を迎え、香港で親中派の立法会議員や政府高官ら214人が、中国の全国人民代表大会香港代表、洪為民氏の誕生会に出席し、新型コロナウイルスの濃厚接触者として104人が政府施設に隔離される事態になっている  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     市民がコロナ対策を強いられる中  カラオケで歌ってたらしい  習近平万歳音頭か?

 

         

 

昨日、夕食に大学時代の友人S君が送ってくれた「鯵を塩焼き」にして、「生野菜とシラスのサラダ」「山芋擦りおろし」「舞茸の味噌汁」を作り、「タコと刺身の切り落とし」と一緒にいただきました 鯵は脂が乗って美味しかったです

 

     

 

         

 

最近、読書のペースが上がっているため手元の本が底をついてきました 昨日、池袋のジュンク堂書店で7冊購入しました

1冊目は谷川俊太郎著「モーツァルトを聴く人」(小学館文庫)です 私が詩集を買うことはまずないのですが、「モーツァルト」に惹かれました

 

     

 

2冊目は中山七里著「ヒポクラテスの試練」(祥伝社文庫)です 「中山七里は7人いる」と言われる多作家の最新文庫版です

 

     

 

3冊目はジェフリー・アーチャー著「まだ見ぬ敵はそこにいる」(ハーパーBOOKS)です イギリスのベストセラー作家の最新文庫版です

 

     

 

4冊目は新川帆立著「元彼の遺言状」(宝島文庫)です 本作は第19回「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞作ですが、この人の作品を読むのは初めてです

 

     

 

5冊目は真山仁著「プレス 素晴らしきニッポンの肖像」(角川文庫)です 本書は社会性のあるテーマを取り上げて定評のある小説家の現代日本社会を巡るクロニクルらしいです

 

     

 

6冊目は中野翠著「ほいきた、トシヨリ生活」(文春文庫)です これは「人生の放課後の愉しみ方」についてのエッセイ集らしいです

 

     

 

7冊目は藤崎彩織著「読書間奏分」(文春文庫)です この人の本を読むのも初めてですが、本書は読書を巡るエッセイ集のようです

 

     

 

いずれも読み終わり次第、ご紹介していきます

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