
いく筋かの畝ができあがり、やっと種を蒔くことができました。
大根の種を買い、袋に書いてある通りに植えました。
整地に手間取ったために時期が遅れ、10月下旬となっていました。
水路を浚っているとき、
カエルとイモリがたくさんいることに気付きました。
カエルはすぐに隠れますが、
イモリ(正確にはアカハライモリ)は水中に漂ったまま逃げません。
色がきれいで、動きに愛嬌があるイモリは、
見ていて飽きませんでした。
ところで、高知の皆さんは、
北海道で広く知られている、
ブラキストン線という言葉をご存じでしょうか。
『イミダス』(集英社)には、
「北海道と本州の間の津軽海峡に東西に引いた動物分布上の境界線。
1880年にイギリスの動物学者ブラキストンが提唱」
と記されています。
簡単に言えば、北海道と本州以南の地域で、
生息する動物の種類が大きく異なる、ということです。
代表的な例としてクマが挙げられます。
よく知られている通り「線」の北にはヒグマが、
南にはツキノワグマが生息しています。
私は高知に来る際に「線」を越えたことになります。
そのため高知で育った人よりも
珍しがることのできる動物が多く、
自分の畑にはこれまで見たことがない動物がいる
という事態となっているのです。
イモリを見たのは、この時が初めてだったのです。
畑で「会う」ことになった動物の中には、
珍しがっているばかりではすまない、
好ましからざるものもいました。