高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

“ストップ!使い捨て”-ファストファッションを考える ~せっけんだより

2022-11-13 09:00:00 | 日記
“ストップ!使い捨て”
-ファストファッションを考える


愛媛に「石鹸を広める愛媛県連絡会」があります。
私も愛媛に住んでいたときから会員で、
その季刊誌「せっけんだより」を購読しています。
今回は、その「せっけんだより」から
私たちの身近な話題である
ファストファッションの記事(2021年6月第2111号)を
一部転載させていただきます。(編集部M) 
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

眞部 修子

私の中で、ティッシュペーパーと
ストッキングは特別な物です。
使ったら捨てる物(使い捨て)という
今までに無い価値観を味わった物だからです。
小学校時代は、
チリ紙ハンカチ検査があり、
毎朝左右のポケットに
大切に折りたたんで入れ、
登校したものです。
1980年頃になると、
そのチリ紙がティッシュに取って代わり、
なんとテーブルや床を、
布や雑巾でなく、
ティッシュペーパーで
拭くようになったんです。
えっ?
そのティッシュはもう
洗って使い直さなくてもいいの?
すててしまっていいの?
となんだか、
肩透かしをくらったような、
忘れ物をしたような
気がしたものでした。

それが、今や[7回着たらゴミ箱行き]
ファストファッションの
すさまじい実情を知り、
時代がとてつもない速さで
激変してしまったことを実感しています。
大量の服が、
まるでティッシュのように
消費されているのです。

多くの人が身を以て知っている通り、
安価でおしゃれな某ブランドの服は、
長持ちしない。
米紙「ニューヨークタイムズ」によると、
大量に生産・消費される生地の繊維は、
60%以上が化石燃料由来の合成繊維だそうです。
私がよくみるのは、
ポリエステルとポリウレタンの混紡の生地が
圧倒的に多いように思います。
そのため、これらの衣服は
埋め立てられても分解されません。
このようにファッションは、
最も環境を汚染している産業の一つです。
世界中で排出されている
排水の20%、炭素10%は、
この業界によるということです。
また炭素排出量は、
2050年までに25%に増加する見通しです。
私たちが買っている服は、
環境も破壊し、
貧しい人の安価な労働力を搾取しています。

今後買い物をするなら・・・
買う前に、すでにあるのでは?
誰かに借りれば?
作れば?と考え、
買う事は最終手段にする。
自分の価値観に合った物を楽しむ。
その企業が何に力を入れ、
どのような信念を持っているかで選ぶ。
使い終わった後まで責任を持つ。

私たちが着ているポリエステルの服は、
20~200年は地中に留まるのだから(後略)


※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2022年11月号より転載しました。

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