”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

本物の草加せんべい

2015-02-09 08:32:43 | お菓子

子供の頃から、草加せんべいという名前のお菓子は

ここ静岡でも、普通にスーパーで売られていました。

丸くて、硬くて、お醤油の香ばしさのあるもの・・・。

草加が埼玉県の地名だということを知るまでは、

こういったおせんべいのことを、

草加せんべいというのだと思ってきました。

 

  

 

でも、今日、ご紹介するのは

お友達が送ってくれた本物の草加せんべい!

 

  

  

では、なぜ、埼玉県の草加でおせんべいが作られるようになったのか?

その歴史から見ていきましょう。

  

草加は昔から米どころで、多くの米がとれたことから、

農家の人は、余った米を保存するために、

団子状にした米を乾かしたものを保存食として作っていました。

これが、草加せんべいの始まり。

  

江戸時代になって、草加宿ができ、賑わいを見せるようになると、

保存食だったせんべいも店で売られるようになりました。

当初は、生地に塩を練り込んだだけのものでしたが、

幕末になって、醤油が普及し始めると、

焼いたせんべいに醤油が塗られるようになりました。

おなじみの草加せんべいの誕生です。

 

  

   

ところが、草加せんべいに問題発生!!

ずっとこの技術を守り、伝え続けてきた草加せんべいですが、

昭和30年代に入り、高度経済成長の波に乗って、

その知名度はぐ~んとUP!

しかし、知名度が上がるにつれて、

草加以外のせんべい屋の商品や異なる製法で作られたものにまで、

「草加せんべい」の名称が使われるようになったのです。

  

そう、私が子供の頃に食べていたものは、類似品だったのです・・・(T_T)

 

  

  

そこで、本物の草加せんべいの基準が定められました。

 ●製造地:草加、八潮、越谷、鳩ヶ谷であること。

 ●材料:関東近県で収穫された良質なうるち米

 ●製造:最低10年の経験を持つ職人が製造を管理

 ●焼き方:押し瓦での型焼き、または押し瓦方式を取り入れた堅焼き

  (押し瓦の写真は、こちらでご覧ください)

 

  

 

そして、本場の本物である証として、

商品には「本場の本物」マークがついています。

 

 

  

 

戦後、材料の米が手に入らず、廃業する店も多かった中、

ヤミ米を何とか手に入れて、製造を続けた業者もいたとか・・・。

危険を冒してまで、伝統技術を継承してきた・・・

そのおかげで、こうして本物を味わうことができるのですね。

  

 

草加せんべいの職人さんと、

このおせんべいを送ってくれたお友達に感謝、感謝です。 (*^_^*)

 

コメント
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