子供の頃から、草加せんべいという名前のお菓子は
ここ静岡でも、普通にスーパーで売られていました。
丸くて、硬くて、お醤油の香ばしさのあるもの・・・。
草加が埼玉県の地名だということを知るまでは、
こういったおせんべいのことを、
草加せんべいというのだと思ってきました。
でも、今日、ご紹介するのは
お友達が送ってくれた本物の草加せんべい!
では、なぜ、埼玉県の草加でおせんべいが作られるようになったのか?
その歴史から見ていきましょう。
草加は昔から米どころで、多くの米がとれたことから、
農家の人は、余った米を保存するために、
団子状にした米を乾かしたものを保存食として作っていました。
これが、草加せんべいの始まり。
江戸時代になって、草加宿ができ、賑わいを見せるようになると、
保存食だったせんべいも店で売られるようになりました。
当初は、生地に塩を練り込んだだけのものでしたが、
幕末になって、醤油が普及し始めると、
焼いたせんべいに醤油が塗られるようになりました。
おなじみの草加せんべいの誕生です。
ところが、草加せんべいに問題発生!!
ずっとこの技術を守り、伝え続けてきた草加せんべいですが、
昭和30年代に入り、高度経済成長の波に乗って、
その知名度はぐ~んとUP!
しかし、知名度が上がるにつれて、
草加以外のせんべい屋の商品や異なる製法で作られたものにまで、
「草加せんべい」の名称が使われるようになったのです。
そう、私が子供の頃に食べていたものは、類似品だったのです・・・(T_T)
そこで、本物の草加せんべいの基準が定められました。
●製造地:草加、八潮、越谷、鳩ヶ谷であること。
●材料:関東近県で収穫された良質なうるち米
●製造:最低10年の経験を持つ職人が製造を管理
●焼き方:押し瓦での型焼き、または押し瓦方式を取り入れた堅焼き
(押し瓦の写真は、こちらでご覧ください)
そして、本場の本物である証として、
商品には「本場の本物」マークがついています。
戦後、材料の米が手に入らず、廃業する店も多かった中、
ヤミ米を何とか手に入れて、製造を続けた業者もいたとか・・・。
危険を冒してまで、伝統技術を継承してきた・・・
そのおかげで、こうして本物を味わうことができるのですね。
草加せんべいの職人さんと、
このおせんべいを送ってくれたお友達に感謝、感謝です。 (*^_^*)