以前にも書いたけど、前は自動車好きで雑誌を毎月買ったり、休日にはドライブに出かけたりしていた。自動車に乗ったり、雑誌を買ったりしなくなって20年ほど、世の中はすっかり変わってしまった。
さいきん何度か、現代の車に乗る機会があった。以下、浦島太郎の感想である。
ちなみに運転したさいきんの車とは、ホンダのN-ONEと、スズキのスイフトである。
- いまどきのスモールカー:
実に良くできていると思う。軽自動車でも、ドアの閉まる音などしっかりしているし、登録小型車はこれ以上ないほど十分なスペースがある。
スイフトはスペックを見る限り、昔で言えばカローラとおなじ幅、高さがある。さいきんのキロワット表示はどうもわからないが、馬力で言うと91psということで、これも昔の1500ccクラスの馬力はありそうだ。実際、高速道路と山道を走っても、ほとんど痛痒を感じなかった。内装の作りも、バブル前の頃のモデルよりも立派だ。燃費は帰りに渋滞に巻き込まれたにも関わらず、19km/㍑以上と、掛け値なしに良かった。
N-ONEのホイールベースは2,520mmと、スイフト以上。フロントシートに座っている限り、軽だと思わせるものは何もない。郊外のバイパスを走ると、エンジンは賑やかだが結構力強く走ってくれる。 - CVT:
どちらにも装備されていたのは、昔からのオートマチック・トランスミッションではなく、CVTだ。CVTは昔からある事はあった。僕は知っているのはスバルの小型車だ。そのときは全く普及する気配はなかったが、その後いつの間にか普通のものになっていた。
CVTはトルコン式のATとは運転感覚が違う。トルコンなら最初は低いギアで、アクセルを軽く踏んでも力強く加速し、そのまま次第に高いギアに移っていく。CVTだって同じだが、アクセルの踏み加減で調整する割合がより高い。たとえば、平らなところで発進、すぐに急な坂にさしかかると、あれっと思うぐらい前に進まない。こういうときは思い切ってふかさないとだめなようだ。
この感覚は、昔乗っていたホンダマチックの自動車に似ていると思う。あれは手動変速のトルコンで、普段はスターレンジという、3速ぐらい相当のギア比のレンジにして運転する。発進時はアクセルを多めに踏んでトルコンを滑らせ、巡航速度では軽く踏む程度にして調整する。発進は自動変速の車よりもわっとしていたが、当時のホンダ車は軽くてエンジンも良かったので、あまり痛痒は感じなかった。ただ、自動変速車より、アクセルの調整が微妙だ。
僕が最初に接したATがこのホンダマチックだったので、自然に慣れたが、あとから普通の自動変速車に乗って、感覚の違いをあらためて実感した。自動変速車は、アクセルの踏み加減を変えなくても車が動いてくれるのだ。CVTも、急を要するときは思い切り踏まないと動かない。好き・嫌いで言ったら・・、難しいな。やっぱりMTかな?? - カーナビ:
カーナビは昔もあったが、高かった。いつ頃からあったのかしら。7,8年前、脳科学か何かの新書を読んでいたら、カーナビがないと運転できない症候群、見たい話が出て来て、びっくりしたことがある。今回借りた車はナビ付きだったが、僕にはナビを見ながら運転、する方が難しいような気がした。まあ、これも慣れだろうな。それより、AV系も一体になっていて、ダイヤルやボタンがほとんどないので最初は往生した。 - ETC:
ETCが普及し始めた頃には、もうほとんど高速を運転する事はなくなっていた。(ちなみに高速が千円だった頃も全く乗っていないので、何のメリットも享受しなかった)。
久しぶりに高速に乗って、ETCじゃないゲートを探すのに苦労するんじゃないかと心配したが、それほどわかりにくくなくてほっとした。考えて見ると、日本の鉄道に20年くらい乗ってない人が自動改札やICカードを見たら、結構戸惑うかも知れないな。それと同じか。