今年後半は、いつもどこかしら体調が悪い感じで、どうもいろいろとやる元気と、うまくいく自信がなくなった感じがします。昨日もちょっと不具合が。
しごとも色々とチャレンジングなのですが、できないものはできないので、あわくったってしゃぁあるもんかとはらくくってやるしかないようです。
でもひるめしは食えますね。。
とはいえ、リンガーハットのこれは、おもったより大きかったな。
テイラー・スウィフト「ミッドナイツ」
これは10月にリリースされた、10枚目のオリジナル・アルバムなのだそうです。アルバムもビルボード1位になりましたが、シングルカットもヒットして、今月初旬には1位から10位までテイラーの曲で占められた、というニュースを、NHKの海外ニュースで見ました。
買ったのはそのニュースがきっかけです。
テーマは文字通りミッドナイト、真夜中まで起きていて、その時に書かれた曲ばかり13曲集めた、のだそうです。
ので、控えめなビートとやや単調といってもよいアレンジの曲が続き、一聴すると少し刺激にかけるような気がしないでもありません。生憎歌から歌詞を聞き取る能力に乏しいため、歌詞カードを見ないと詩の良さも感じ取れない。
のですが、繰り返し聞いて、ライナーとかを読んだりしていると、だんだんと体にしみてきていい感じになってきます。夜中の車で聞きますかね。
これがいまのアメリカの、もう分断でシビルウォーとか行きそうで物価高にあえいでいる人々が、いいな、と思う音楽なんですね。。
ところで、MAGAの人たちはテイラー、聞くのかしら。。
イーグルス「ホテル・カリフォルニア」
言わずと知れたロック史上の名盤。リリースは1976年(12月)だそうだが、曲がヒットしたのは77年という印象がつよい。「愛するデューク」、「星空のふたり」、そして「ダンシング・クィーン」とか、ヒットしたころですね。。日本だと「あずさ2号」とか。
それはいいのですが。
先日NHK FMでサカナクションの山口一郎氏が番組の中で、このアルバムを取り上げていました( Night Fishing Radio)。昔の名盤を紹介する番組ですが、山口氏も、アルバムについていろいろ調べたレポーターの女性も、アルバム全体を聞いたことがなかったそうです。
そして、山口氏は今回アルバムを聞いて「技術的なレベルが極めて高い。しかし、ロックバンドの演奏に通常みられる「歪み」のようなものが感じられない(=ドライブ感がないという意味らしい)。ロックというよりは違うジャンル、たとえばクラシックのような演奏だ」という感想をのたまう。
さらに、
「今の年になって聞くと良い面も感じられるが、若いころ『イーグルスが好き』と言ってるひとと友達になれない気がしたのがわかる気がする」とまでいうていた。
おおお、かなりいい度胸しているじゃん。全世界3千万人のイーグルス・ファンを敵に回す気か。。
とまでは思わなかったけど・。この方、演奏者の観点からアルバムを評するという、ちょっと変わったコメントをされるので、けっこうおもしろいんだよね。放送時間にラジオつけるほどのファンではないけど。
今回もクルマ乗ってるときに偶々番組後半になってて、後日気になって聞き逃し配信で全部聞いてみたりした。
技術的なことはわからないが、たしかに繰り返し聞きたくなるアルバムだ。高校生の頃、タワレコが輸入盤を扱うようになったとき、LPで買って、何度も聞いた。
このアルバムは当時、巷でもひじょうに評判が良かった。やはりラジオで、たしか浅井慎平さんがDJをやっていて、(「ホテル・カリフォルニア」の)歌詞のことを取り上げていた。
60年代の反骨精神が次第に換骨奪胎されて、商業主義に堕したアメリカのミュージック・シーンを批判したものであると。。
何を話したか覚えてないけど、昔日曜日の11時ごろやっていた、夏目雅子さんの番組でも取り上げていた。
日曜日の遅い朝に聞く、New Kids In Townは、とってもよかったなあ。
たしか大学生の時、「ホテル・カリフォルニア」の歌詞を訳して、それを素材になにか短編小説を書いたような記憶がある。
もう手元に残っていないし、何かいたかもまったく覚えていないけど。。
というわけで、山口氏の番組を聞いて急に気になりだして、CDを買ってしまった。。
吉田拓郎 「アジアの片隅で」
今回買ったわけではないが、先日ふと気になって、CD棚から取り出してみた。7年前に買ったのですね。
1980年の、ちょうど今頃の発売。季節的に今頃だったな、と思って取り出して、車に乗りながら聞いてつらつらと昔のことを思い出していた。
吉田拓郎さんの、というか、歌詞は岡本おさみさんなのだけど、かなりメッセージ性の強いアルバムになっている。タイトル曲「アジアの片隅で」は、当時ニューミュージックと言われて娯楽性を強めていた邦楽を、強く批判している。曰く、「一晩たてば 女まがいの歌があふれだして やさしさが叩き売られるだろう」。
吉田さんという人は、世代によって受け止めが違うとは思うけど、個人的には大人、それも社会にもまれて、常識と気配りを身につけながら、野性的な意欲を保ち続けている大人、という印象がある。
世代的には、前にもそんな書き方をしたことがあるが、親戚のおじさんみたいな感じか。
もちろん個人的な面識はないのだが、深夜放送のDJとかで、いろんなゲストと対談している姿が印象に残っている。小室等さんとの対話も、親友同士の語らいみたいで好きだった。
前にも書いたかもしれないが、加藤登紀子さん(当時30代前半)とのやりとりも、とても印象的だ。女性が男性のどんな姿に惹かれるか、から始まって、女性は(性行為の喜びが男性よりもずっと強いから)創造的な仕事ができないというが、そんなことはない、みたいな会話を、淡々と話していた。
当時中3だったけど、いつか大人になったら、僕も女性とそんな話ができたらいいなあ、みたいに思っていた。
なのに、先日新車に乗りたいと言われて、一緒にショートドライブした床屋のお姉さん(同世代)と交わした会話が「たれ耳うさぎは抱っこが嫌いだ」だという。。
まだ修業が足りないのだろうか。。
アルバムの中で吉田さんは「子どもらに俺たちが与えるものはあるか」と語り、「甘ったれた子どもたちは権利ばかり主張するだろう」と断ずる。そして、「狂い酒のみほしながら、このままずっと(アジアの片隅で)生きていく」という。
あのころ、子どもの目から見た大人と、そんな大人たちが生きている社会、街並みや仕事場での語らい、飲み屋での会話などは、自分たちがこれから、同じことを経験していくんだろうな、という期待と共に、ぼんやりとした想像の世界のかなたにあった。
そして、それらは想像の世界のまま、自分の中のどこかに置き去りになっている。
今、目の前に見えているのはインコとか、TLに流れてくるうさぎとか、こないだ買ったHOゲージのEF510「北斗星」色とか。。
なんなんだというか、なんなんだ。