うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

カブのイサキ

2020年05月14日 | 本と雑誌
 連休の頃にSNSでなんとかブックチャレンジとかで、毎日おすすめの本を紹介して、誰かにバトンを渡すみたいな企画?が回ってきた。
 自分の読んでる本を紹介するだけじゃなくて、次は〇〇さん、おねがいしますとやらなければならない。

 僕も戸惑ったが、僕から振られる人も困るんじゃないかと思って、辞退した。。
 回してこられた方に悪いので、代わりに何かTL立ち上げようかとも思ったが、つい時間がたってしまい。。タイミング外すの、悪い癖ですね。。

 話は芦奈野さんの漫画です。

 芦奈野さんの作品に最初に触れたのは「ヨコハマ買い出し紀行」だった。
 電子書籍を買うようになってから漫画をまた読み始めたが、それまで長い間ほとんど漫画は読んでいなかった。2013年ごろのことで、「ヨコハマ」はとっくに終わっていて「カブのイサキ」も連載終了になったころかな。

 漫画も普通の本もそうだが、僕は結構読むのが遅い。この作品も6巻まとめて買ったけど、だいたい夕食後寝転がっていちにち1話ぐらいのペースで読んでいった。。勿体なくてね。。

 世界観というか、大枠としては他の作品と共通するところがあって、のんびりした田舎系、ややディストピア風味というところ。

 芦奈野さんの場合、管理社会的な要素が抜け落ちているので、余計にのんびりしてしまう。ただ、つくみずさんの「少女終末紀行」と違って、社会そのものが崩壊しているわけではない。

 「カブ」の場合、世界観を読者と共有することを拒否しているような感がある。「ヨコハマ」は実在の場所が芦奈野色に塗り替えられて登場し、それゆえ聖地巡礼する読者(僕もやりました)が現れたのだが、「カブ」はそれをも拒否している。実在の地名(横須賀の長井、木更津、御殿場など)は示されているが、これで聖地巡礼をする人はいないだろう。

 本作を読みながら、芦奈野さんは「ヨコハマ」ですこし窮屈な思いをしたのかな、と思ったりもした。リアルタイムでは知らないのだが、「ヨコハマ」はその舞台設定について読者に様々な憶測や想像をかきたてる作品だったようだ。今でもウェブに、その頃の様々な「ヨコハマ」考察サイトが残っている。

 ただ、本作にも設定に縛られている部分が多分にあり、その説明も必要になっている。そこをぼかしすぎて、ぜんたいに大味な作品になってしまった感はぬぐえない。

 登場人物がひじょうに少ないあたり「少女終末紀行」並みだが、中ではシロさんの魅力が際立っている。・・たぶん、本当に出会ったら、僕はちょっと苦手かもしれないですね。。

 サヨリもかなり可愛く(性格が)描けているとおもう。カジカとの関係も面白いが、惜しいのはイサキを含むそれぞれの個性が十分に生かされないまま、お話が終わってしまったことだ。

 ちょっと、辛口になってしまいましたね。。
ただ、けっこうゆるいので、この先繰り返し読むことになるんじゃないかと思います。。
緊急事態宣言が一部解除になりましたね。。

 今だとみんな、緩んできてる!なんて言ってますが(僕も言ってますね)、たぶんいくらもしないうちに、全員緩んじゃいそうだね。。
本当は無駄に自粛していた部分を改めて、より効果的に予防していければいいのですが。
 色々提唱されてきた予防策が、どの程度維持されていくのか。。


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