在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”フラッチャネッロ 1999” フォントーディ

2007-09-19 21:42:38 | Toscana トスカーナ
 “Flaccianello 1999” Fontodi –Toscana
フォンタッローロ1998と一緒に飲んだので、そちらも参照して欲しい。
十字架マークで印象的なラベルで、こちらも有名、同じくベルナベイ氏の作品。品種もサンジョヴェーゼ100%で、フォンタッローロと同じ。
余談だが、フェルジナにフォントーディ、フォンタッローロとフラッチャネッロ、どうしてこうもFばかりで始まるのだろう。ややこしい。。。
で、なんとなく似ている印象がある上、共通点の多い2つの有名ワインの古いヴィンテージを比べるのは面白い。
色は、ルビーがかった色が残るガーネット色。濃さも良く、つやも良い。
香りは揮発性volatileが多い。一瞬、スダチ風の香りを感じたのは気のせいだろう。。ドライのスミレ、スパイス、タバコ(葉巻、黒)、アニマル臭などに加え、カカオ、カフェ、チョコなど次々に香りが出てくる。緑の香りもほのかにあり、ビャクシンの実(と言うのだろうか?gineproのこと)などの香りもある。複雑性があり、香りに変化があり、大変良い。
味は、まろやかさがとてもきれいに出ている。ボディあり。酸もきれいで、後味も心地良い。いかにも、優等生ワインが良く熟成しました、という感じ。
それが良いか、悪いかは別として、フラッチャネッロの方に、完全に軍配があがった。

”フォンタッローロ 1998” フェルジナ

2007-09-19 21:37:36 | Toscana トスカーナ
 “Fontalloro 1998” Felsina –Toscana
今さら語ることもないくらい有名なワインの1本。イタリアを代表する醸造家ベルナベイ氏の作品の一つ。ワイナリーは、広い敷地に、割合こじんまりした醸造施設で意外だったが、とても清潔で、丁寧な造りをしているのが伺えた。フェルジナはオリーブ・オイルも美味しい。すでに他界してしまったが、イタリアを代表する食ジャーナリスト、ヴェロネッリ氏の哲学(というとオーバーか。。)に賛同して造ったもので、全て単一品種、種なしで搾油したもの。
今回は、フラッチャネッロ1999と一緒に飲んだ。
品種はサンジョヴェーゼ100%。
色は、まだルビーの色調が残るくらいのガーネット色。割と濃い目。
香りは、かなり閉じている。しばらくして少しずつ出てくるが、かなりの熟成臭。そして、すぐにサンジョヴェーゼとわかる特徴的な香り。革、タバコ(葉巻、黒)、アニマル。そして、サンジョヴェーゼらしい臭みがあり、馬の汗、キノコ、土の香りも感じられる。香りの変化、まずまずありで、単調ではない。
味は、酸がちょっときつく、すっぱいくらいでもある。サンジョヴェーゼらしいボディがある。タンニンはまろやかになっているはずだが、最後に苦味が残る。ちょっと気になる位の苦味である。これは、タンニンの質がやや劣ることから来るのか??
フラッチャネッロと比べると、残念ながらこちらの方が劣る結果となった。もちろん、1年とは言え、ヴィンテージが違うし、保存状態も違うし、単純に比べられないとは思うが。。