在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”バローロ・クラシコ 2001” ジャコモ・ボルゴーニョ

2007-09-23 05:28:57 | Piemonte ピエモンテ
“Barolo Classico 2001” Giacomo Borgogno –Piemonte
このところ、バローロというと、伝統的ワイナリーばかり飲んでいる。これで偏見を持ってはいけない、つまり、モダンバローロを過小評価してはいけないと思うが、やはり伝統的バローロは良い。
品種は当然、ネッビオーロ100%。
2001年というのに、澱がかなり見られる。昨今ノンフィルターのワインは巷に多くあれども、疑ってはいけないのだろうが、本当にノンフィルター?と思わせるものもあり、それらと比べると、これは正真正銘のノンフィルターである。(ノンフィルターと明記するだけで、なんだか、自然、有機栽培などのイメージにつなげてしまいやすくなるところを突いている気がする。)色はバローロらしく薄め、ガーネット色で、爪はオレンジがかる。最近は色の濃いバローロも出現しているが(当然モダンバローロに多い)、これが本来のバローロの色である。
香りは、予想通り、かなり閉じている。だんだんと出てくるが、プルーンの香りに、栗を思わせる香りが混じる。他にスミレ、スパイス、タバコ(黒)、リコリース、バルサム臭balsamicoなどの香り。かなり複雑で、時間と共に大きく変化していく。
味は、酸がきれいで、また、タンニンとバランスがよく取れている。ボディあり。エレガントで、結構塩辛く、後味がやや細めだが、長くきれいに残る。
さすが、ボルゴーニョ。発酵はステンレスだが、熟成はセメントタンクと大樽。