在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”キャンティ・クラシコ・ヴィーニャ・デル・ソルボ 1997” フォントーディ

2009-06-27 05:29:33 | Toscana トスカーナ
“Chianti Classico Riserva Vigna del Sorbo 1997” Fontodi –Toscana(点数8.5)

トスカーナの大御所ワイナリー、フォントーディ。
フラッチャネッロ(正確にはフラッチャネッロ・デッラ・ピエーヴェ)があまりに有名で、3ビッキエーリ獲得、ほぼ常連ワインとなっている。
他に、ピノ・ネーロで造ったカーセ・ヴィアも有名。

品種は、(2004年のものは)サンジョヴェーゼ90%、カベルネ・ソーヴィニオン10%となっている。
個人的には1997年だからと言って過大評価しないが、伝説的と言われる97年物である。

いかにもキャンティらしい熟成香が出ている。
スパイスは当然、ミネラルが熟した感じ、アニマル、血、鉄分、そして、なんとなく海の塩を思わせる感じなどである。
ピノ・ネーロとは違う、カベルネとも違う、なんだか懐かしさを伴うような、イタリアらしい(トスカーナらしい、の方が正しいが)香りである。
昔飲んだ、かなり古くなったワイン、良く熟したワインはこんな香だった、という記憶がよみがえるような感じであった。
良くできているキャンティなので、ちゃんとボディがあり、主張がある。
そして、10年以上たってもまだタンニンを感じる。というより、正確には感じる感じがする。タンニンは当然まろやかになっているので、そう感じるはずはない。しかし、何か刺激的な感覚と、酸と、そして塩味が一緒になって、舌にぴりっとくるような感触が心地よい。
若くて刺激的なワインが好きであれば、ここまで置かずに飲んだ方が良いが、枯れたワインが好きであれば、キャンティ(キャンティ・クラシコ)でも10年近くは置いてもよいと思う。

バチカン美術館前の2軒のカフェ

2009-06-27 04:52:42 | 行ってはいけない
バチカン美術館の入口の前付近に2軒のカフェがある。

カフェだけでなく、一応、レストラン、ピッツェリアも兼ねている感じで、簡単な食事もできる。
お客様から聞いた後日談だが、「やられましたよ~」とのこと。
このうちのどちらかわからないが、どっちでも似たり寄ったりは間違いない。
つまり、二人で、ピザ1枚、デザート、コーラ、コーヒー程度を頼んで、25ユーロを請求されたという。
カフェに毛が生えて食事ができるようになっている程度だから、高級ピッツェリアはともかく、この値段は高い。
まあ、破格に高いというわけではないが、いかにも観光客値段である。

美術館に入るのに並んでいると、たいていチラシを配っている。
近くのレストランの場合もあるが、この2軒もわりとよく配っている。

ツーリストメニュー11ユーロなどと書いてあり、プリモ、メイン、付け合わせなど、選べるようになっていて、一見、安そう見にえる、お得そうに見える、また、よくわからない観光客にはとても良心的で便利そうに見えるが注意してほしい。
私は当然、行ったことはない、食べたことはないのだが、昔から、飲み物の値段をふっかけると聞いている。
つまり、水を頼んで、普通はせいぜい2ユーロ程度なのを5ユーロとるとか、ビールを頼むと5ユーロ程度を8ユーロ位に、ワインを頼むと安ワインなのに20ユーロ位ふっかける、という内容だと想像できる。
だから、いくら疲れていても、バチカン美美術館から出た後、すぐ前の通りにあるカフェには入らないことをお勧めする。

ただ、ちょっと離れて入っても、以前、ミネラルウォーターが水道水だった、というところもあったが…。

または、あまりおいしくはないが、バチカン美術館内にセルフサービスレストランがあるので、そちらで食べた方が無難かも知れない。