在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ピコル 2007” リス・ネリス -AISの採点方法で

2009-06-20 22:47:00 | Friuli フリウリ
“Picol 2007” Lis Neris –Friuli Venezia Giulia
試飲の方法は、世界的には統一されていない。
各団体が適当に、自分たちの尺度を持ち、採点している。
だから、注意しなくてはいけないのは、ある団体があるワインに95点の評価を下し、別な団体が違うワインに93点をつけた場合、95点のワインの方が優れているというわけではないことである。
各団体により、採点の特徴、点数の幅などがあるので、それらを良く確認してからでないと、同じ100点満点であっても、同じ評価ではないということである。

だから、イタリア・ソムリエ協会(AIS)には協会の採点の仕方がある。
実際に学んでいても、これでよいのか?と思うこともあるし、講習を終えると、自分の主観で採点をするようになり、だんだん基本から外れていくこともある。
それを正すために、基本に戻るために、参考までにいくつかのワインの採点を掲載する。
日本では同じワインが手に入らない、また、同じワインであっても日本までの旅をしているので、やや違うところはあるかもしれなしが、参考になればと思う。

なお、多くを5段階評価としているが、1や5は、内容によっては否定的表現となる

外観
クリスタルな輝き(5段階のうちの4)
麦藁色でやや緑がかる感じが見える
粘着度あり(5段階の4)

香り
強い(5段階の4)
複雑~かなり複雑(5段階の4~5)
品質が良い~素晴らしい(5段階の4~5)
フルーツの香り、やや緑の香り、ミネラル臭など


辛口(5段階の1)
アルコールは熱い(5段階の4)
まあまあ柔らかい~柔らかい(5段階の3~4)

酸味がある(5段階の4)
塩辛い(5段階の4)

ボディがある(5段階の3)
バランスがまずまず取れている~取れている(3段階の2~3)

味は強い(5段階の4)
非常に長い(5段階の5)
品質は素晴らしい(5段階の5)

総合評価
のみ頃である(5段階の3)
まずまずの調和が取れている(3段階の2)

総合点 91点

個人的な試飲としては以下の評価(点数 9点)
品種はソーヴィニオン100%。
すぐにソーヴィニオンとわかるが、イタリアのものらしいふくよかさがある。
緑と米ぬか風の香り、ミネラル、柑橘などがとてもきれい。香りの広がりがとても良い。
アタックがきれいで、フルーツと緑がきれいに広がる。持続性もよく、かなり心地よく、イタリアのソーヴィニオンとしては、かなり魅力的と言える。

1879年創設という100年以上の歴史を持つワイナリー。
モダンで、時にバリックの強いものもあるが、全体のレベルがかなり高い。


2 コメント

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そうなんです (主です)
2009-06-23 06:16:29
もうこんな風なAIS採点法ではつけませんが、一応ベースにはしています。
AISの採点法の欠点は、みんな似通った内容になってしまうことです。
たとえば、タンニンの質に、酸の種類についてふれるわけではないので、なんだか、表向きだけの採点になってしまうのです。
それに、AISはどちらかというと、パフォーマンスの良いワインに評価が高いし…

リス・ネリスの2004はいかがでしたか?
いつでも、どこでも、良くできてますよね。
フリウリのワインは若干高いのが欠点ですが…
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なるほど。 (飲みたりあ 54)
2009-06-22 17:27:21
こういうふうに点数をつけてたんですね。
ひとつひとつ項目別に点数をつけて、
集計するんですね。

実は自分も偶然昨日リス・ネリスのリス2004を、飲みました。
このワイン何度か飲んでますが、いつ飲んでもうまく
まとまっていて美味しいです。
ただ少し値段が張るのが難点ですが・・・。
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