乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『龍吐水』に心奪われる・・・

2008-06-07 | お出かけ

 

    『龍吐水』に心奪われる・・・。

 

 

 當麻寺のすぐそばまで来ると、古い町並みが残る。

 何だかいい気分で歩いていると、格式のある家の軒に設置されている箱に、なんと、『龍吐水』と記されている。

 私は飛び上がらんばかりに、息子に叫んだ。

「りゅうとすい??・・・。龍、吐く、水だって!!」

 

 龍が水を吐くとは、なんと、縁起がいいではないか。

 

 私は有頂天でこの家や箱、向かって右に備え付けられた井戸をしげしげと見ていた。

 いつもならば絶対できないだろうが、龍とあらば、井戸の中も見たい・・・。普段ではあり得ない衝動に駆られ、ついつい蓋をあけ、中を覗く。

 息子は、小さな声で、

「お母さん、やめておけば。」

といいつつ、他人の顔を決め込んでいた。

 

 井戸の中は、きれいに巻き込まれた布製のホース。

 一通り自分なりに納得したが、『龍・吐く・水』が頭から離れず、もう、顔は でれでれだったと想像できる。

 理由はともあれ、第三者から見れば 不審者極まりない姿。

 ただ、救いとしては、當麻寺の方向から帰ってきた観光客のご夫婦が、にこやかに通り過ぎて下さった事。

 おそらく彼らにとっての私は、いちびり者か 阿呆に映ったにちがいない。

 

 龍が気になり、帰ってから 『龍吐水』を大辞林で調べてみた。

 

 りゅうど‐すい【竜吐水】 

 1 消火用具の一。水を入れた大きな箱の上に押し上げポンプを備えたもので、横木を上下させて水を噴き出させる。オランダからもたらされ、名は竜が水を吐くのに見立てたことによる。江戸時代に町火消しに支給され、明治末ごろまで使用。

2 水鉄砲。

 

 なるほど、『龍吐水』とは、江戸時代まで火を消すときに使っていた道具らしい。

 それにしても 『龍・吐く・水』とは威勢の良い名前である。

 辞書を引いたとたん、私の関心はあっという間に『龍』から歌舞伎演目『め組の喧嘩』に移っていた。

 単純!

 

 ところで皆さんは、『龍吐水』ってご存じでしたか。

 私は今回まで、『龍吐水』知らずのため、自分ひとりで盛り上がり、たったひとりで一騒動といった感じでした。

 息子はといえばそんな母を、

『またか・・・。』

といったあきらめとも優しさとも着かぬ表情で見守ってくれていました。

 お粗末・・・。

   

 

 東京消防庁消防博物館HP『龍吐水』 ↓

 http://www.water.go.jp/honsya/honsya/referenc/material/dougu/23.html

 

 

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『中国名文選』 興膳宏 著  岩波新書 

2008-06-07 | 漢文

 

(写真は中国山西省の『雲崗石窟』 2008.2.)

 

記録だけ  

 

2008年度 61冊目  

 

 『中国名文選』  

 

 興膳 宏 著     

 岩波新書 新赤版1113

 2008年1月22日 第1版発行

 224ページ 740円+税

 

 6月6日、 二冊の本を読む。

 二冊目は、 岩波新書の 『中国名文選』 を楽しむ。

 この本は私にとっては興味深かった。

 知らないことが多く、結構ためになる良書。

 ただし、読んだからといって総て覚えているわけではない・・というより、ほとんど、忘れたといった方がはやい。

 それにしても、

『濁酒一杯、弾琴一曲、志願おわれり』 本音のままに生きる ◆「山巨源に与えて交わりを絶つ書」◆

は、面白かった。

 できることなら、ノートをとりながらじっくりと読みたい一冊。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『トルコ 旅と暮らしと 音楽と』  細川直子 著  株 昌文社

2008-06-07 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイランのシーラーズ にある、エラム庭園のタイル画。

                  2007.9.中旬)

 

記録だけ  

 

2008年度 60冊目  

 

 『トルコ 旅と暮らしと 音楽と』  

 

 細川直子 著     

 株 昌文社

 1996年9月30日 第1版発行

 244ページ 2200円+税

 

 6月6日、 二冊の本を読む。

 まず一冊目は、 『トルコ 旅と暮らしと 音楽と』 を楽しむ。

 著者は小学校教諭だったらしいが、音楽専攻のかたで、ポップスや民族音楽など、音楽中心にかかれていた。

 イランのサントゥールなども出てきて、少し嬉しい。

 トルコのリズムは日本とは随分違っている様子で、7拍子や9拍子といった物がある。

 そういうと、ピンク・フロイドの曲で、確か 7拍子のものがあったっけ。

 このことを家族やこどもに説明すると、息子が突然 (下手な)ピアノを弾き、9拍子で三部作の舞台曲をいちびって、作り上げてしまったから、大笑い。

 おだてると、フレディ・マーキュリーのような表情で、何度も何度も弾いてくれた。

 彼は時々、このようなささやかな幸せを与えてくれる。

 

 この本、トルコ人の性格表現はわかりやすい。

 どこかに移動するときのバス事情なども良い。

 ピアノといった幸せを運び、おまけにトルコについて、結構冷静に記され、参考になる一冊。

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする