法隆寺 鏡池
大辞泉によると、鏡池とは、昔の貴人・英雄などが、水面に姿を映したとか、持っていた鏡を落としたとかの伝説がある池とあります。
鏡池は全国各地に多くあるはずです。
大辞泉では上のように書かれていましたが、民俗学関係では加えて鏡を投げ入れて呪術的に使用したとか、池を鏡に見立てたなどとも書かれていました。
鏡も色々な意味合いがありますから、納得がいきます。
鏡といえば法隆寺の西にある西円堂の中にも無数の奉納鏡が、お堂内正面左右の柱に取り付けられています。
暗いお堂内を目を凝らして見てみると、鏡及や絵馬や刀剣等の武具が奉納されています。
これらは薬師如来に対する一般民俗信仰から始められた除病安楽や祈願報恩つまり厄よけ及び祈願だと思われます。
また西円堂自体も八角形で、これはかなり西からの影響が大きいのではないかと感じています。
西円堂について詳しく調べるのも面白いだろうと感じながら、まだ遊べていません。
ところで法隆寺の鏡池にも聖徳太子の伝承が残っています。
現在開催されている『聖徳太子一三九〇年御聖諱記念 聖徳太子の実績と信仰 法隆寺秘宝展』では35~45歳の聖徳太子座像が展示されており、説明によると、
【水鏡御影鏡池の水に自らの姿を映して描いた】
とあります。
聖徳太子には色々な伝説が残っているのですね。
鏡池は上にも書きましたが、日本全国にあります。
中でも興味深いのは、東北地方特に岩手県に多くみられるそうです。
これは岩手県に太子信仰が広がりをみせていたということかもしれません。
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