MOS-YANの自然観察日誌

身近な自然を探したら…

緑色の蛹と茶色の蛹

2015年05月21日 | 昆虫

昨晩、最後の幼虫が蛹になり、これで11頭全て無事に蛹化が終わりました。

おかげでカワセミ撮影に出かける時間、体力、共に余裕がありません。(^^;)

 

ところで、アゲハの蛹の色には2種類あるのをご存じでしょうか?

今回蛹化したものは茶色の蛹が6頭、緑色の蛹が5頭とほぼ半々でした。

ところで、何故2色の蛹が出来るのでしょうね?

(越冬時の蛹には、この2種類の他にオレンジ色っぽいものもあるそうです。)

おそらく殆どの方が「保護色になるんだろう。」と、お答えになるのでは?

次の写真をご覧ください。

茶色の枯れ枝で茶色の蛹になりました。(まさに保護色…。)

こちらは温州ミカンの茎で緑色の蛹になったものです。

「ほら、やっぱり保護色だ。」という声が聞こえてきそうな…。(^^)

でもちょっと待ってくださいね。

こんな蛹も出来たんですよ。

これは、茶色の枝に緑色の蛹でした。

つまり保護色は関係ないって事ですよね。

以前、気になって色々参考書を調べたところ…、ありました。

こんな実験調査をした本が…。

『蝶・サナギの謎』 平賀壯太 著  トンボ出版 です。

この本に書いてある実験の結果によれば、サナギになる場所がザラザラしている(紙ヤスリのように)と、ほぼ100%茶色の蛹に、少しザラザラの場合80%が茶色、ツルツルしていると約90%が緑色になったそうです。

これは少しザラザラのようですから、少数派、20%の緑色なんでしょうか?

どちらにしても、本に書いてあった実験結果と、ほぼ同じになったようですね。

他には、光の当たり方や食草でも差が出てくるそうです。

もし興味のある方は読んでみては如何でしょうか?(イモムシに興味のある方はそれほど多くないでしょうが…。)(^^)

現在、11頭の蛹は仮飼育小屋に入っています。

もう餌の心配や、糞の掃除をしなくていいので、その点は楽になりました。

明日から蛹化1号、2号を室内に入れて羽化待ちの観察予定です。

なんとか無事に羽化してくれると良いのですが…。

どちらにしても当分の間、屋外撮影に出かけられそうも無いかな~。(^^;)

※撮影機材(動画、静止画共) OLYMPUS E-M5 + M.ED60mm Macro F2.8 + FL36R(ディフューザー使用)  ISO200  1/125  F8~11

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする