河野裕子さん逝く

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「なんとなく予想はすれど残念な歌人失う裕子さん逝く(享年64才)」
「裕子さん記紀万葉のふるきから数えてもなお指折りの歌人ヒト()」
「しつかりと飯を食はせて陽にあてしふとんにくるみて寝かす仕合わせ(河野裕子)」
「朝に見て昼には呼びて夜は触れ確かめをらねば消ゆるもの(河野裕子)」
「子がわれかわれが子なのかわからぬまで子を抱き湯に入り子を抱き眠る(河野裕子)」
「たとへば君ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか(河野裕子)」
「をんなの人に生まれて来たことは良かつたよ子供やあなたにミルク温める(河野裕子)」
「そこにとどまれ全身が癌ではないのだ夏陽背にせし影起きあがる(河野裕子葦舟より)」

万葉集#8.1469

「あしひきの山霍公鳥汝が鳴けば家なる妹し常に思ほゆ(沙弥が霍公鳥の歌一首 #8.1469)」
「あしひきのやまほととぎす汝が鳴けば留守居でまてる妻を思えり()」