そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#9.1800

2011年03月31日 |  / 万葉集
3/31
「小垣内ヲカキツの 麻を引き干し 妹なねが 作り着せけむ 白妙の 紐をも解かず
 一重結ふ 帯を三重結ひ 苦しきに 仕へ奉りて 今だにも 国に退マカりて 父母も
 妻をも見むと 思ひつつ 行きけむ君は 鶏が鳴く 東の国の 畏きや 神の御坂に
 和細布ニキタヘの 衣寒らに ぬば玉の 髪は乱れて 国問へど 国をも告ノらず
 家問へど 家をも言はず ますらをの 行きの進みに ここに臥やせる
(足柄の坂を過ぐるとき、死ミマカれる人を見てよめる歌一首 #9.1800)」


「垣内に 麻を干しては 白妙の 着れる衣は 妻作れるか()」
「痩せこけて 巻ける一重を 三重に結ひ 思い募らせ 帰り来たるか()」
「苦役終え 国に退マカりて 父母も 妻をも見むと 思いしことよ()」
「恐ろしき 東の国の 足柄に 行き倒れたる ますらを臥せる」
「和細布ニキタヘの 衣寒らに 黒髪の 乱れて言わず 家をも名をも()」
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鳥・蛙

2011年03月30日 | 日めくり帖
3/30
「声の主顔を見たいなCAOさんの庭でうなるれる蛙の顔を()」
「弥生いくやっと寒さも終わりかなCAOさんの庭で蛙カワズが鳴けり()」
「林切れ道を横切る電線は鳥の厠かピー糞落ちる()」
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万葉集#9.1796-9.1799

2011年03月30日 |  / 万葉集
3/30
「もみち葉の過ぎにし子らと携はり遊びし磯を見れば悲しも(紀伊国にてよめる歌1/4首 #9.1796)」
「黄葉葉のように散り逝く子供らと遊んだ磯を見れば悲しい()」

「潮気立つ荒磯アリソにはあれど行く水の過ぎにし妹が形見とぞ来し(紀伊国にてよめる歌2/4首 #9.1797)」
「波が立つ荒磯だけど水のごと逝きにし妻の形見とて来る()」

「古に妹と吾が見しぬば玉の黒牛潟クロウシガタを見れば寂サブしも(紀伊国にてよめる歌3/4首 #9.1798)」
「その昔妻とわれとが見た黒き黒牛湾をを見れば寂しい()」

「玉津島磯の浦廻の真砂マナゴにもにほひて行かな妹が触フイけむ(紀伊国にてよめる歌4/4首 #9.1799」
「玉津島磯の向こうの真砂にも臭いつくかな妻が触らん()」



「人麻呂のらしさは歌のどこにある情緒の起伏激しいとこか(右ノ四首、柿本朝臣人麿ノ歌集ニ出ヅ。)」
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響く言霊

2011年03月29日 | 字余り
3/29
読売新聞で「第3回万葉こども賞コンクール」があり、誌上で結果が紹介されていた。絵画と作文のコンテストがあり、両部門の最優秀賞が決まった。作文の方では私の好きな作者未詳の歌を取った千葉館山の柳原佑香さん(中2)「響く言霊」が選ばれた。中身は実に多彩でよくまとめられている。歌意、姉姉へのいじめ、姉の修学旅行、声援メールを送る母、携帯と言霊、と続き『響く言霊』で結ばれている。
言霊を失った現代、言葉に必要なのは「とげ」ではなく、力強さだ。優しくても力強く心に響く「言霊」だ、と締め括っていた。

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「旅人の宿りせん野に霜降らばわが子羽ぐくめ天の鶴群()」

掲載の写真は絵画部門の最優秀作大和高田の小学四年生浅井陽花ハルカちゃんの作で取った歌は「大船に妹乗るものにあらませば羽ぐくみ持ちて行かましものを()」
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リズも逝く

2011年03月29日 | 挽歌もどき
3/29
「先日にリズが逝けども地震があり弔意の暇もゆくりあらずや(享年75才)」
「年譜見りゃ最初の映画15才吾生れる前四年も前に(昭和20年にデビューか)」
「じっくりと映画を見ずもリズのことあれやこれやと情報が入る()」
「好みでは余りそそらぬ人だけどエキゾチシズムが魅力だったか()」
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