2016/05/31
「強引と思うばかりに蜂もぐる筒花ゆらぐタニウツギかな()」
「谷空木田植えの頃に花咲かせ淡い紅色かたまりてさく
(花言葉:豊麗)」
「小満の末候なりし『麦秋』は時候でなくて実りを意味す(『麦秋至る』)」
「この時期の麦の刈り入れ農家にはきつい仕事で祖母も嫌がる(イガイガするので)」
「π山のてかてかとして麦の秋(正岡子規)」
「麦秋や子を負ひながら鰯売(一茶)」
「小降りして山風のたつ麦の秋(蛇笏)」
2016/05/30
「おはなしはあしたのばんげこととして二人静の今夜を閉じる()」
「白色の歯間ブラシが二本立つ二人静は清楚なれども
(花言葉:いつまでも一緒に)」
「小満の次候も今日で終わりなり寝冷えせぬよう気をつけて寝よ(『寝冷え』)」
「一人静咲きいで旅のこときまる(水原秋桜子)」
「一人静咲く道祖神二人連(小沢正子)」
「二人静嫌がうへにも雨ぐもり(木津柳芽)」
「人呼べり二人静の満ちあれば(谷川春雪)」
2016/05/29
「さわやかに白いセッコク咲きました元気になれとたまいたる花(鳥海明子)」
「石斛はラン科も森の岩上や老樹の上に花咲かせるという
(花言葉:あなたは私を元気付ける)」
「石斛に瀑タキ落つる巌のはさまかな(青々)」
「石斛や朝霧こめし御師オシの宿(初九)」
「語呂合わせ529は『こんにゃく』とどんな範囲で言ってることやら
(『こんにゃくの日』)」
「六世紀薬用として日本に伝わりやがて庶民の口に
(鎌倉時代は、精進料理として使われたが、江戸で庶民の口に入った)」
「口癖に蒟蒻男の砂下ろし食べろとばあさんわれにすすめる()」
「なんとなく男の身体に砂たまるそんな思いをわれは持ちたり
(田楽、すき焼きの糸蒟蒻、おでん、刺身、精進料理、蒟蒻ゼリー)」
「故郷の山で採れたる蒟蒻はベンガラ入りで赤い色する
(大阪のデパートにも永源寺の蒟蒻として卸されている)」
2016/05/28
「薄暑というのは初夏の季語。今の季節で言うと立夏5/6から6/5までの約1ヶ月である。少し動くと汗ばんで、たまに30℃を越える真夏日もある。夏といっても朝夕は少し冷える。日ノ出は早く、日の入りは長くなり、夏になったと感じるが、暑さも控え目である。薄暑と言う季語を活かすには、『薄く暑さを着る』という感じとか、日も長く、そう暑くもないのでもう一仕事ができるような『夕薄暑』である。()」
「裏起毛パンツを脱げる薄暑かな()」
「薄暑にもヒマラヤの罌粟青く咲く()」
「薄暑とは時候の季語も抽象で季節のモノで句を作りたし(5/6~6/5の時期)」
「薄暑での例句のモノに竹だとか油取り紙どくだみがあり()」
「夕つけて薄暑歌えば面白くその線にても一句よみたし()」
「類語には初夏・夏めくや夏浅し新緑もあり特色つかめ()」
「ウォーキング一駅先に夕薄暑()」
2016/05/28
「散るあとのさみしさあれば誇らかに咲き盛んなるアマリリスかな()」
「強烈な紅色の花ひらきたり百合のごとくに華麗なり
(誇り、おしゃべり)」
「ウェートレス昼間はねむしアマリリス(草城)」
「室温し女王のごときアマリリス(久女)」
「なまじひに蛍が咲かせしアマリリス(まもる)」
「茅とか薄の葉っぱを矢に見立て飛ばす草矢は懐かしき(『草矢』)」
「それらしい草見つければ今もせん草矢は夏のノスタルジアに()」
「大空に草矢はなちて恋もなし(虚子)」
「日を射よと草矢もつ子をそゝのかす(多佳子)」