12/31
「人に逢う年にしようと誓ったがあまり逢わずに過ごしたるかな(来年は懐かしいひと、逢うべき人に逢おう)」
「一月は年明け早々故障でて呼び出しを受け奮闘をせり()」
「二・三月特に変わったこともなくペタンクなどに興じていたり()」
「四月には元の古巣に帰れるも居心地悪くいる場所がなし()」
「辞令ではエイプリルフールのごとくありあっちこっちに振り回されし()」
「積年の課題解決したものの納得いかぬ懲戒受ける()」
「おお、おお上等じやないのと言ひかへし机たたけば机は硬い(島田修三)」
「建前と本音のギャップのレベル差が余りにありてついていけない()」
「システムの導入過程を見ていたらあまりに杜撰信じられない(制御不能)」
「5月にはリタイヤあとの趣味として短歌の会に参加始める()」
「七月に最初の事件起これるも修復できぬ関係になる()」
「青春の時を紡げる仲間らが調布入間に集い語らう(業大・技大の合同同窓会、5/18)」
「八月に母校が夏の甲子園出場すれど惜敗したり(母校甲子園出場、花巻東に敗退。)」「ふた月を優雅に過ごせどしっくりとこない生活見直しをする()」
「一年を残し早期に退職をしてしまったが清々したり(九月三十日で辞職)」
「大過なくリタイアできると思いしが辞表だす身になってしまった(九月は年休消化、十月一日より新生活)」「日の出たる時は働く基本かな新しき職を探さん()」
「職安もシルバー人材もいきたれば有馬温泉人手足りなし()」
「シルバーの斡旋によりホテルにてスチュワードなる職につきたり(厨房洗い場にて皿洗い他)」
「久仁さんが11月に亡くなれる声大きくて邪心なき人()」
「あれやこれしなけりゃならないこと多しぼつぼつするしかわれに手はなし()」
「一年を振り返えれれば会社辞めすっきりしたる年であったか()」
12/30
「つぎの歌十四首から抒情味のある歌五首を選びなさいと(3.抒情味のある歌)」
「抒情とは自分の感情抒べること抒情詩のことリリックという(叙景歌は風景を叙べる歌といえる)」
「古代から万葉・古今・新古今・民謡・歌謡と引き継がれこし(俳句もまた抒情詩の一分野という)」
「著者は言う平成の世の抒情歌は精神的に弛緩をせりと()」
「月は日を日は月を追う片想い宇宙ソラが奏でるカノンニ長調(よくできた抒情歌:森本早)」
「真砂ナス数ナキ星ノ其中二吾ニ向ヒテ光ル星アリ(よくできた抒情歌:正岡子規)」
「年くれてわがよふけ行く風の音に心のうちのすさまじきかな(紫式部)」
「すさまじき今とは違うその意味は興ざめがすることと言うらし()」
「昼吠える犬は興ざめすると言う清少納言はすさまじさとは()」
「物語の中では役で歌詠めど真の式部のすさまじさとは()」
「年の瀬に何がありしか式部には恨みたるならしつこいだろう()」
12/29
「凍りたる道案ずれど暖かで晴れたるなかを近江に向かう(久仁さん忌明け)」
「比良の山鈴鹿の山も雪景色懐かしくもありシャッター押せる()」
「後輩もいい和尚にとなりたるがあの世にきちんと送ってくれた()」
「お経では般若心経・消災呪・座禅和讚をあげてくれたり(もうひとつあったが名がわからない)」
「ついでにと高齢になる叔母二人この目で様子確かめに行く()」
「健やかに賢明にして年とるは難しくあり悲しいものか()」
12/28
「日常を詠みたる歌が十四首よき歌五首を選びなさいと(2.すぐれた日常詠)」
「日常の歌詠めるとき平凡を避ける工夫が必要となる()」
「物事をとらえる視点柔軟で新鮮となる工夫施せ()」
「具象なき歌は力がなかりけり具象と叙情盛りこみ歌え()」
「万葉に『雑歌』の部類ありたれど日常詠はそれによく似る()」
「高野氏は日常詠の確立は曙覧から子規にひきつがれると()」