2015/11/27
「小津さんの映画に無くてならぬ人原節子さん昇天される(享年95才)」
「すでにもうおられぬものと思いしが原節子さん死が判明す(知り合いのところに訃報連絡)」
「生きながら伝説になり現つし身で幻影なりし原節子逝く(編集手帳の文章から)」
「かくのごとく定義づけられ生きるのは不幸なことと思わざりしか()」
「うつくしきひとみを持てる原節子映画にてわれいくたび見けん(佐藤佐太郎)」
「『焼け跡に舞い降りてきた天使なり』写真家・秋山かく呼ぶという()」
2015/11/26
「元々は俳優なりし川崎さん大御所女優と共演したり(山本富士子さんなんかと)」
「テレビにてアフターヌーンショーの司会せる川崎さんが亡くなりたまう(享年82才)」
「われらには『そうなんですよ、川崎さん』このフレーズがなぜか脳裏に(ぼんちのおさむちゃんが流行らせた)」
「清潔で真面目なキャラが伝われるサザエさんでは『ますおさん』役()」
2015/11/26
「人工の水晶体を通しみる今日の満月明るく冴ゆる(11/09の手術後はじめての満月)」
「右の目は黄色く濁り月見ても鮮やかさなく不便を感ず()」
「師走には右目の予約をしに行こう年が明けたら左右同じに()」
2015/11/25
「久方に行きし難波は喧騒で歌を拾える思いがしない()」
「読売に『変わる短歌』の記事があり若手歌人の難解歌問う()」
「実作をすれば感じる行き詰まりあれやこれやは試さにゃならん()」
「万智さんが口語短歌の門開きはや三十年も過ぎしといえる()」
「なりかわり立場を変えて歌を詠むわれ女高生なりてもみんか()」
「愛犬になりかわれれば新しい世界見えるか試してもみん()」
2015/11/25
「年の瀬を忙セワしといひつ遊ぶなり(星野立子)」
「『要白』は余白と違う意味のある空間らしい業界用語()」
「宗達は『要白』使うその技法巧みであったとテレビでいえり(『風神雷神図』で俵屋宗達)」
「空に虹夕焼け木枯らし蝉時雨あじわう余裕は『要白』にあり()」