そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

枯れ葉

2008年11月30日 | 日めくり帖
11/30
「日陰にて咲ける紅葉は遅れても竹のあいだで色づいており()」
「竹林車夫が天みて『紅葉だけあらしませんの嵐山線』(阪急電車のポスター)」
「大方の葉も落ちたるか庭の木の落ち葉掃きたる隣りの主婦は(若いのに感心!)」
「教会の隣の家の婆さんは道路の落ち葉掃き集めたり
(話したことはないが気持ちのいい人)」
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蜻蛉〔5〕

2008年11月30日 |  / 源氏物語
11/30
「大将も気にかかりてはやりきれず宇治の里へとお越しになれる()」
「道すがら昔のことを思いてはどんな因果で通いたるかと()」
「右近召しあきらめきれず来たといいどうして急に亡くなったかと()」
「いろいろと準備をしたる言葉など大将前にすれば出てこず()」
「ありのまま右近が言うを聞きたればことの次第にものも言えない()」
「大将が面倒みられ姫や母安心された矢先にことが()」
「京へと移る支度を取り急ぎしているところ文が届けり()」
「あの宮が動きたるのはいつごろか女の心迷わせるから()」
「浮舟も宮との逢瀬ままならぬ歎くあまりに身を亡き物に()」
「詳しくと仰せになれる大将に二条院でのことを話せり()」
「怖気づき二条の館を退散し怪しげなれど移る三条()」
「いかにして聞き込みたるか二月頃にお便りがくるしかもたびたび()」
「世の中の憂きたびごとに身を投げば深き谷こそ浅くなりなめ(古今集)」
「われもまた憂き故郷を荒れ果てばたれやどり木の蔭をしのばん(#73)」
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小林秀雄の声を聴く

2008年11月28日 | 字余り
11/28
最近雑誌のとじ込みにあったCDで小林秀雄の声を聴いた。風貌と声に差があり意外な感覚である。
小林秀雄というと私が受験生の頃に国語の試験問題によく出ていて、参考書などでも文章の断片に出会うことが多かった。日本文学の中で戦後『批評』というジャンルを確立させた人、ということになっており扱うテーマも興味深いものが多い。いわく、モーツァルト、無常ということ、実朝、西行、蘇我馬子、徒然草、ランボーの詩の翻訳・・・とあげていけばきりがない。これまでは、小林秀雄とは、TVなどでも見ることもなく、ラジオ等で声を聴くこともなく、文章を通じてのみ出会ってきた。ここのところ、『本居宜長』を積ん読わが身としては気になる人ではあった。
そんなとき、最近売れている脳科学者の茂木健一郎氏が車の中で小林の講演集を聴いて衝撃を受けたといっていた。また、先頃大学の先生を退官した木田元氏はすべてを小林秀雄から学んだというような本を出した。そんな感じで、最近、小林秀雄をほめる人が多く出ており、主だったところでは茂木健一郎、橋本治、池田晶子、木田元、内田樹等の面々である。文学者ではなく哲学者が多く、考えることを商売にしている人、考えることについて考えている人にすこぶる評判がいい。
なんでそんなに評判がいいのか、ということについて考えるに、小林秀雄の声と話し方にヒントがある野ではないかと思う。声とか話し方の第一印象は、なんか下品なその辺の親父がしゃべっているような感じが漂っている。内容も講演のために整理されたことを淡々と話すのではなくて、その時々に、ある種のしつこさをもって軽い感じでしゃべる。必然的に同じ言葉を繰り返すことになるが、それは意図された確認作業のようでもある。したがって煙に巻かれるのではなく、抽象的な思考を具体化して示してくれるのでわかりやすい。
話し言葉と文章は違って当然だが、文章だけ読んでいては小林が伝えようとしていることはとらえられないのではないかと、ふと思う。小林はその辺のところをどう考えているのかつまびらかではないが、文章は文章、話は話と割りきっているのかも知れない。
本と講演集の両面から攻めたいがCDの講演集を手に入れることは経済的に難しい。とりあえずは手持ちの音源をしつこく聴いていくことにする。
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蜻蛉〔4〕

2008年11月28日 |  / 源氏物語
11/28
「大将は四方山話するにつけこのまま隠すもどうかと思う()」
「話せれば涙が出てきて堰き止めることができなくこらえきれない()」
「大将は少し当てつけ言うように病気の時につまらぬ話をと()」
「大将は自分自身で宇治に行き聞いてみたいとお思いになる()」
「なき人の宿にかよはば時鳥かけて音にのみ啼くとつげなん(古今集)」
「忍び音や君もなくらんかひもなきしでの田長に心かよはば(#71)」
「橘のかをるあたりはほととぎすこころしてこそ啼くべかりけれ(#72)」
「さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(古今集)」
「まだ夢のように思えて顛末が気にかかりては時方をやる()」
「時方が行けば右近がおうじたり気分的には行くことできぬと()」
「わざわざと御車仕立て迎えるも誰ものせずば落胆されると()」
「お誘いに右近は行かず侍従呼び『あんた行って』とお話になる()」
「宮のもと伊って一夜を語れればなつかしさ増す奉公すればと()」
「侍従さえ残り惜しくも感じてはお召し料とて櫛や衣を()」
「帰りきて右近と二人で開けてみてどこに隠すともてあましたり()」
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蜻蛉〔3〕

2008年11月27日 |  / 源氏物語
「かの宮もしばらく正体なくなりて気も抜けたまい臥せってしまう()」
「大将もかの宮のもと伺いて病気の見舞いなされたり()」
「大将は宮がこんなに泣きたるはかの人のこと恋い慕えると()」
「いつからか知らぬ私を滑稽に思い眺めておらられたことと(悲しさを忘れる)」
「宮はまたこの大将はなんという薄情者で冷ややかなりと()」
「わぎもこが来ては寄りそふまき柱そもむつましやゆかりと思へば(伊行釈所引)」
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