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「天の川いと川波は立たねども侍従サモラひ難し近きこの瀬を
(七夕の歌7/12首 #8.1524)」
「天の川さほど川浪立たないが渡るは難しこんな川瀬を()」
「袖振らば見も交カハしつべく近けども渡るすべなし秋にしあらねば
(七夕の歌8/12首 #8.1525)」
「袖振れば見ることできる近さだが渡る術なし秋でないので()」
「玉蜻カギロヒのほのかに見えて別れなばもとなや恋ひむ逢ふ時までは
(七夕の歌9/12首 #8.1526)」
「玉光るように逢っては別れたら恋い焦がれますまた逢う迄は()」
「ここでいう帥の家なるは旅人なり皆で七夕楽しみたるか
(右、天平二年七月八日ノ夜、帥ノ家ニ集会フ。)」